月別アーカイブ: 2018年2月
緊急地震速報
もし、トラックやトレーラなど、車を運転しているときに緊急地震速報が響いたら、あなたはどう対応しますか?
焦ってしまい急に停止などをすると、後続の車両との事故になる可能性もあります。
落ち着いて行動できるように、どんなときでも安全運転を心がけましょう。
1、緊急地震速報とは
緊急地震速報は、気象庁が震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して、震源位置・地震の規模を直ちに推定し、それに基づき各地での主要動の到達時刻や震度を推定、可能な限り素早く(数秒〜数十秒で)知らせる情報システムです。
緊急地震速報の予報と警報
・緊急地震速報(警報)(or 単に「緊急地震速報」)
最大震度5弱以上が予想される場合に発表される地震動警報のことです。
・緊急地震速報(予報)
最大震度3以上(or マグニチュード3.5以上)が予想される場合に発表される地震動予報のことです。
平成19年10月1日から一般向け運用として,地震波が2つ以上の地震観測点で観測され、かつ最大震度5弱以上と推定された場合に「地震の発生時刻」「震源の推定値」「震央の地名」「強い揺れ(震度5弱以上)が推定される地域及び震度4以上と推定される地域名」の速報を行っています。
2、緊急地震速報の仕組み
地震が発生すると、初期微動のP波と呼ばれる小さな揺れと、主要動のS波と呼ばれる大きな揺れが同時に発生します。
P波とS波は、伝播速度が異なります。
P波は秒速約7km、S波は秒速約4kmの速さで伝わります。
この伝播速度差を利用して、震源に近い地点でのP波の観測に基づき、後から来るS波の伝播を時系列的に予測します。
震源から離れた地域(地点)に対して、その到達前に緊急地震速報を発表します。
3、緊急地震速報を見聞きしたときは
緊急地震速報は、情報を見聞きしてから地震の強い揺れが来るまで数秒〜数十秒しか時間がありません。そのわずかな時間に身を守るための行動をとる必要があります。
緊急地震速報の活用としては、予報を受診して列車やエレベーターをすばやく制御して危険を回避したり、工場や事業所、家庭などで避難行動をとることによって、被害の軽減などが期待されます。
緊急地震速報を見聞きしたときは、周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全等を確保しましょう。
4、緊急地震速報の入手方法
テレビ・ラジオをはじめ、緊急地震速報の放送に対応している地域の防災行政無線、集客施設の構内放送等により伝えられます。
5、自動車運転中に緊急地震速報を聞いたら
後続の車が情報を聞いていない可能性もあるため、あわててすぐにスピードを落とすことはしないでください。事故に繋がる可能性があります。
ハザードランプを点灯するなどして、周りの車に注意を促した後、急ブレーキはかけず、緩やかにスピードを落とすようにしましょう。
大きな揺れを感じたら、急ハンドルや急ブレーキを避けるなど、できるだけ安全な方法により、道路状況を確認して、道路の左側に車を停止させましょう。
トラックやトレーラは他の車とは違い、大きな車両ですから、転倒や追突防止にもまずは安全な場所でゆっくり停止させることが必要です。
ラジオなどが聞けるのであれば、すぐに確認しておきましょう。
何事もないのがいちばん良いことですが、何かが起こってから準備するよりも「かもしれない」と考えて行動しておきましょう。
引用参考:改訂版 防災手帳~災害に備えて~
ドライバー防災対策3
トラックやトレーラドライバーの皆さんは、運転中に地震にあったことはありますか?
小さな地震ですと気が付かないこともありますよね。
もし、大きな地震があったとしたら、どのようにすべきかご存知ですか?
車を運転中、地震にあったら
運転中は、震度3までの地震は気づかないのがふつうです。
震度4で揺れに気づく人がおり、震度5強で運転が困難となり、停止する車が多くなります。
市街地で車を運転中、 地震にあったら次のように対応しましょう。
1、地震が発生したら即・車を止める
一般道を走行していて地震に遭遇したら、急ハンドル、急ブレーキをさけるなど、できるだけ安全な方法により車を道路の左側に停車します。
車は自動販売機や積み荷、ブロック塀など、倒れやすいもの、崩れやすいもののそばに止めないようにします。
避難する人々や緊急自動車が通行できるよう、道路の中央部は必ずあけておきます。
落下物でケガをする危険性があるので、不用意に外に飛び出さないようにします(カーラジオで情報を聞き、避難する方向や場所などを確認しましょう)。
近くに駐車場や空き地がある場合は、そこに車を入れます(日頃から適当な空き地を探しておきましょう)。
近くにいる人々と協力し、負傷者がいればその救助や、道路中央部に停車している車は道路の左側に寄せます。
2、高速道路では車を止める
高速道路では急ブレーキが最も危険です。
高速道路を走行中、地震が発生したら、減速しながら、左側に寄せて停車します。
高架部から避難する場合は、近くのランプか非常用階段(通常500mから1kmおきにあります)から脱出します。
3、橋やトンネルでは一刻も早く通過する
橋やトンネルを走行中に地震が発生したら、短い場合は注意して通過してしまいます。
もし、長い場合は左側に停車して、一刻も早く橋やトンネル外に避難します。
4、発生後は様子を見て落ち着いて行動する
大地震発生後は、自分の判断で勝手に行動せずに、カーラジオの地震情報や警察官の指示に従って走行しましょう。
やむをえず車をおいて避難するときは、できるだけ道路以外の場所に車を止めてから避難します(路上に車を置き去りにすると、パトカーや消防車の走行のじゃまになったり、被害を大きくするもとになります)。
路上に車をおいたまま車を離れる場合は、道路の左端に車を止め、エンジンを切り、キーはつけたままにしましょう。
車を離れる場合は、火災を引き込まないよう窓を閉め、ドアロックをしないようにしましょう(車が避難路を妨げている場合、誰でも移動させられるようにするためでドライバーのマナーです)。
もし、海岸付近で津波の恐れがある場合は、即刻高台に避難しましょう。
5、避難などの目的に車を使用しない
地震発生後は、家庭との連絡や避難などのために、車を使用しないで下さい。
6、会社に連絡し、指示を受ける
地震発生後、ドライバー一人で判断がつかない場合は、会社に連絡し、その後の行動について指示を受けましょう。
そのため、携帯電話やMCA無線などを準備しておくと便利です。
緊急連絡用の通信手段の確保を
緊急時の連絡通信手段としては、電話、携帯電話をはじめ、業務用MCA無線、インターネット、通信衛星を利用した移動体通信「オムニトラックス」など、出動車両との連絡手段を確保しておくとよいでしょう(普段は、通常の輸送業務として活用します)。
正確な情報を入手しよう
地震が発生したら、ラジオやテレビなどで正確な情報を入手し、落ち着いて行動をしましょう。
1、ラジオを聞く
地震発生後は、NHKや民間放送が地震情報や津波情報、被害情報、救助活動などについて放送します。
ラジオやテレビで、余震の見通しや地震の規模、道路状況などの正確な情報を確認のうえで行動しましょう。
2、行政の広報を聞く
人から伝え聞いた情報は、まず当てにならないと考え、メディア情報や公共機関(市区町村の地域防災行政無線や消防署、警察署など)の情報を確認してから行動しましょう。
3、道路・交通情報を知る
地震発生後や緊急・救援輸送の出動にあたって道路・交通情報を入手したい場合は、各地域のテレホンサービスで確認しましょう。
[災害と電話]
災害発生時に、NTTでは一般回線の通話を規制することがあります。
もし、一般電話から通話できないときでも、グレー、緑色の公衆電話(ピンク電話は除く)からは、かかりやすくなっています。緊急の場合は「グレー、緑色の公衆電話」を利用しましょう。
車ごと通れないような状況になった場合は、車を置いていくことという決断も必要です。
また、落ち着いて行動することがなによりも大切ですので、災害時はいったんトラックやトレーラを含め車をしっかり停止させておきましょう。
引用参考:改訂版 防災手帳~災害に備えて~
ドライバー防災対策2
大雪の対策は各地で実践されているかとおもいます。
大雪も災害のひとつです。
「すこしの雪だし、大丈夫」「大雪だけどなんとか歩ける、動ける」という気持ちはいったんストップし、しっかりと安全を優先しましょう。
[荷主との取り決め]
災害発生時に、業務に支障を生じないよう、常日頃から荷主や取り引き先と、事前の取り決めをしておきましょう。
1、帳票類や貴重品類の整理
災害発生時に、送り状などの帳票類が散乱しないよう防止対策を講じておきましょう。
また、万一に備えて、最低必要限の貴重品類はまとめて取り出せるように整理しておきましょう。
2、荷主との事前の取り決め
災害発生を想定して、荷主との間で事前に「災害が発生した場合の輸送処理と連絡方法など」について、取り決めを行っておきましょう。
3、パソコン管理とデータのバックアップ体制を
日常業務にパソコンは欠かせません。
地震からパソコンを保守する管理体制を整備するとともに、重要な管理データが破壊され、データの復旧ができず、荷主や取り引き先に迷惑がかからぬよう、重要データは必ずCD-Rなどにバックアップしておきましょう。
できれば管理データのバックアップは、安全面を考え2箇所以上の場所で保管しましょう。
[防災訓練と防災相談について]
防災についての相談や、地域で防災訓練をしたいときは、東京23区の場合は防災課・各総合支所や各消防署警防課、各警察署警備課に問い合わせください(市町村の場合は、最寄りの役所に問い合わせください)。
東京23区では、防災に関するビデオの貸出しや、震度7の地震を体験できる「起震車」もあります。「見て」「聞いて」「体験して」災害に備えましょう。
起震車で体験すると
震度5…火を消そうと、ガス台に手を伸ばしても消しにくい。
震度6…テーブルの下にもぐり込むのも大変。
震度7…棚のものが全部落ち、テーブルの下で脚にしがみついているのがやっと。
事業所で地震にあったら
地震が発生した直後の行動と、被害発生後の行動について、日頃から徹底しておきましょう。
[災 害 時]
1、グラッときたら火の始末
地震で怖いのは、振動の被害よりも二次的に起こる火災による被害です。
火災予防のため、すぐに使用中の火の始末をしましょう。
2、慌てて外に飛び出さない
慌てて外に飛び出さず、テーブルや机の下に身を隠すなど、身の安全をはかりましょう。
照明器具やロッカー、棚の上の書類などの落下物も危険です。
鞄や椅子用の座布団などで頭部を保護しましょう。
3、戸を開けて出口の確保を
揺れがおさまったら、ドアを開けて出口を確保しましょう(ドアが再び閉まらない
ように、手近なものをはさみ込んでおきましょう)。
4、エレベーターは絶対に使用しない
大地震ならエレベーターは停止しますが、動いていても避難用に使用しないでください。
途中で止まって閉じ込められてしまう恐れがあります。
5、1分過ぎたらまず安心
地震計の記録を見ると、強い振動は20〜30秒で終わることが多く、1分以上続くことは滅多にありません。
本震は、1993年の釧路沖地震で30〜40秒程度、1995年の阪神・淡路大震災で10数秒となっています。
だから、慌てずにしばらく様子をみましょう。1分過ぎたら、まず安心です。
6、職場内で役割分担どおりに動く
職場内で「防災担当班」を編成し任務を分担して、組織的に防災にあたりましょう。
災害時は、互いに声を掛け合うことで「行動意識」を呼び起こします。
役割分担後、それぞれの担当班は「いつでも行動がとれるよう」習慣づけておきましょう。
できれば、職場内のマニュアル(行動指針)を事業所ごとにまとめておきましょう。
[揺れがおさまったら]
1、皆で安全確認を
万一、火災が発生した場合は、全力で初期消火を行います(火災発生後1〜2分なら誰でも消火器
や三角バケツで消火できます)。
「グラッときたら火の始末」が徹底すれば、出火は最小限におさえられます。
負傷者が出た場合は、応急手当て(建物や什器・備品などの下敷きになった人がいれば救出)を行います。
職場内や周辺地域の災害状況の把握と、従業員への伝達、確認をします。
被害状況に応じて、危険物などの流出・漏ろうえい洩の防止策を講じます。
避難が必要な場合は、避難場所への誘導準備をします(特に海岸近くの事業所では津波に注意が必要です)。
2、確実な情報に従って行動する
ラジオやテレビなどで正確な情報を入手し、組織的にきちんと行動を起こしましょう。
トラックやトレーラドライバーの皆さんは物流の中心です。
だからこそ、怪我の無いように努めていきましょう。
引用参考:改訂版 防災手帳~災害に備えて~