月別アーカイブ: 2018年9月
トレーラの特性2
トラックやトレーラを運転する際に、気を付けておきたい点はいくつもありますよね。
積荷の固縛方法はもちろん、そもそも「正しい姿勢で運転する」ことが大切です。
ドライバーの皆さんは普段、「正しい姿勢で運転」できていますか?
固縛に関する注意事項
1、固縛機器の破損・はずれ等を防止するため荷台のロープフックや外枠の下部に荷締機のフック等を直接掛けません。必ず補助ワイヤーまたは、環を使用します。
2、積荷を保護するために、積荷にワイヤーロープや荷締機を直接当てません。必ず当て物をします。
3、ワイヤーロープを保護するため積み荷の角張った箇所にワイヤーロープを直接当てません。また、積み荷に取り付けられた金具が角張っている場合は、ワイヤーロープを直接掛けません。必ずシャックルを介して固縛します。
積み付けにおける注意点
1個当たりの重量の大きい各種機械、鉄鋼製品や長尺物の場合
・重量貨物は集中荷重、偏心荷重にならないよう、積付けに当たっては重量配分を十分考慮します。
・積荷全体の重心位置は、トラクタ・トレーラの荷台の前後・左右の両者の中心位置にできるだけ近いことが望ましいです。とくに重量の重い機械製品や不整形の加工物等を数個積み合わせる場合は、荷台中心に積み荷の複合中心が近づくように積み付けます。
トラクタ・トレーラの走行時、安全運転のポイント
正しい運転姿勢
正しい運転姿勢をとると、視界が広くなり、運転による疲労も軽減されます。正しい運転姿勢とは、以下のようなものです。
・ヘッドレストの中心が耳の高さになるように調整します。
・背もたれは105度前後にします。
・シートとお尻、背中の間にすき間がないように、深く座ります。
・シートの高さは、ももの下に軽く平手が入るくらいとします。シートが高すぎるとペダルを床まで踏み込めなくなります。
・ハンドルは肘がわき腹から大きく離れない位置、おおむね9時15分の位置で持ちます。
・ハンドル位置は、両肩がシートから離れない状態で、まっすぐ手を伸ばして、ハンドル上部に中指の第一関節がかかる程度に調整します。
・シートに深く座った状態で、左足の土踏まずでクラッチペダルを床まで完全に踏み込める位置にシートを調整します。シートが後ろ過ぎると、ペダルを床まで完全に踏み込もうとすると、お尻の位置が前にずれてしまいます。
・トレーラの死角を補うには、正しい運転姿勢とミラーの活用が欠かせません。また、右左折時や後退時等の車両が折れ曲がる際には、ハンドルを切る前に死角になる部分の安全を確認しておくことが大切です。
積荷と運転感覚
積載時と空車時の運転感覚の違い
トレーラは、積載時と空車時では重量差が非常に大きく、速度のコントロールやギア・チェンジ等の操作に大きな違いが生じます。
同時に、軸重配分の変化から、車両のバランスが大きく変わるので、空車時にハンドル操作やブレーキ操作の加減を間違えると、滑ったり、横転したりする危険性があります。
トラクタのみで走行する場合は、さらに車両のバランスが異なるため運転操作には注意が必要です。
その他の注意点
トレーラは2つの車両を連結しているため、運転席に荷台の挙動が伝わりにくく、荷台に傾き等の異常が発生してもドライバーの感知が遅れる場合があります。
国際海上コンテナでは、内容物の重心位置や移動状況がわからないため、横転事故になるケースが多発しています。とくに慎重な運転を心がけてください。
タンクトレーラ等、液体や粉末等を輸送するトレーラでは、急なハンドル操作による内容物の揺れ動きにより車両バランスが失われ、横転する危険性があります。山道やカーブでの運転はとくに注意が必要です。
あおりの無いトレーラで鉄板等の重量物を運ぶ場合、急ブレーキにより積載物が前方に移動し、運転席を直撃するおそれがあります。
ドライバーの目の高さ
トラクタなど大型車の運転席から見た視界と乗用車の視界には大きな違いがあります。トラクタは、乗用車の約2倍の地上2.5メートルほどで、下を見下ろすようになり実際の距離より長いと錯覚します。
そのため、トラクタのドライバーは前車との距離空間が広く見えて実際よりも余裕があると感じ、車間距離を詰めすぎる傾向があります。
「正しい姿勢」というのは、それぞれの癖が出てしまうことがあるため、いちばん簡単そうで、案外いちばん難しいかもしれません。
しかし、きちんと「正しい姿勢」を意識して保つようにすれば、自然とその姿勢をキープできるようになります。
何事も初心にかえることが大切ですね。
引用参考:トレーラハンドブック~安全運転のポイント
窓枠より搬入作業(クレーン)報告
日本橋付近にてクレーン作業を行いました。
道路使用許可を取って道路を規制し、クレーンで出し入れを行いました。
尚、このようなクレーン作業は平日にはできないので、今回は日曜日に行っております。
安全第一で行う当社作業員のプロフェッショナルさに惚れ惚れします。
トレーラの特性
ドライバーの皆さんは、日本の物流の担い手です。
各地での災害時、いちはやく動けるのはやはりトラックやトレーラのドライバーの方々です。
今回は、トレーラについて確認していきましょう。
あらゆる産業を支える物流の主役はトラックです。
そのなかでも、トラクタ・トレーラは建設現場に必要なクレーン、鉄骨、重機のほか、国際海上コンテナなどの特殊で大きな貨物を輸送します。
トラクタ・トレーラは、トラックとは異なる構造を持ち、わずかな油断による運転操作のミスであっても、極めて大きな事故を引き起こすため、高い運転技術などを必要とします。
トレーラの特性を知る
トレーラとは
一般に語られるトレーラとは、「トラクタ」というエンジンを有する車両が、「トレーラ」というコンテナなど貨物を載せるエンジンがないシャーシを連結している車両のことです。
このため、トラックの単車より車長が長く、重量もさらに重くなります。
また、シャーシによって、積載する貨物の姿、形、重さ、バランスなどが千差万別で、他の車種よりも高い運転技術を必要とします。
トレーラの種類
セミ・トレーラ
積載重量の相当部分を、連結装置を介する構造になっています。トラクタのカプラ(第5輪)とトレーラのキングピンを連結させます。
フル・トレーラ
総重量をトレーラだけで支えられるように設計され、トラクタのピントル・フックとトレーラのドーリのルネット・アイとを連結させます。
ポール・トレーラ
柱、丸太など長尺の積荷自体がトラクタとトレーラの連結部分を構成するトレーラで、軸距は積荷の長さに応じて調整できます。
トレーラのブレーキ
トラクタ・トレーラのブレーキ
カーブや交差点の右左折時、車線変更時などは、ブレーキやハンドル操作を慎重に行う必要があります。
フット・ブレーキ
トラクタ部分とトレーラ部分のすべての車輪に同時に作動します。
トレーラ・ブレーキ
トレーラ部分に作動するもので、運転席のレバーで操作します。
排気(エキゾースト)・ブレーキ
トラクタ部分の後輪に作動するもので、運転席のレバーで操作します。
エマージェンシー・ブレーキ
トレーラ部分に作動する非常ブレーキで、エマージェンシーラインが破損したときや、ブレーキ・エ
ア圧が低下したときに自動的に作動します。
スプリング・ブレーキ
トラクタ部分のパーキングブレーキであるとともに、ブレーキ・エア圧の低下時に自動的に作動する非常ブレーキです。最近はトレーラ部分にも装着されつつあります。
パーキング・ブレーキ
トラクタ部分にはレバー式、トレーラ部分にはねじ式のものが装備され、それぞれ独立して操作し、作動します。
制動時の挙動特性
ブレーキやハンドル操作を慎重にしましょう。
ジャックナイフ
トラクタ後部が外側に流れて『く』の字型に折れ曲がる現象です。
制動時、トラクタ後輪がロック状態の時に起こりやすくなります。
ジャックナイフ現象が起きた場合、初期を除きコントロールは殆ど不可能です。
トレーラ・スイング
トレーラ後部が、カーブ外側に流れる現象です。制動時、トレーラ後輪がロックした場合に起こりやすくなります。
プラウアウト現象
トレーラ側が制御を失い、トレーラとトラクタが一直線になってカーブをはずれてしまう現象です。
兆候を感じたときはブレーキを解除し、冷静にハンドル操作で修正します。
上記の現象はいずれも車輪のロックが大きな原因です。
とくに滑りやすい路面で過大なブレーキ操作を行うとロックしやすいので、十分に注意してください。
トレーラの後退
トレーラの後退(バック)運転は、これまで運転になれた大型トラック等の単車と異なり連結点があるので、なれないうちは難しいものですが、低速で切り返しややり直しも可能なので、普段から十分に練習をしておいてください。
セミ・トレーラは、連結点が1点なので旋回時の内輪差も大きいのですが、トラクタ側からトレーラ側の動きがつかみにくく、バック運転がむずかしいといわれています。
フル・トレーラは、センター・アクスル(連結点が1点)とドーリーつきフル・トレーラ(連結点が2点)の2種類あります。
連結点が1点のセンター・アクスル型はセミ・トレーラと同様の特性がありますが、ドーリーつきは内輪差が単車並で比較的後退運転は容易といわれていますが、トレーラ側の挙動が運転席でつかみにくいという特徴もあります。
いかがでしょうか。
トレーラはトラックと異なるところがたくさんありました。
とくに連結点は特徴的ですね。
引用参考:トレーラハンドブック~安全運転のポイント
トラック安全運転 5
トラックやトレーラドライバーの皆さんは、高速道路などではどのようなことに気を付けているでしょうか?
高速道路ならではの注意が必要ですよね。
高速道路の走行
事前準備による危険回避
①燃料、冷却水、エンジンオイル、タイヤの空気圧を点検し、停止表示器材の具備を確認しましょう。ラジオなどで最新の道路情報も収集しましょう。
②出発直前には積み荷の転落・飛散防止処置や点検を行うことが大切です。
本線走行時の危険回避
①法定制限速度を守り、十分な車間距離をとりましょう。
基準は速度100km/hで100m、80km/hで80m、雨天・降雪や霧などの悪天候時は基準以上にとるようにしてください。
②急ハンドル・急ブレーキを避け、不必要な車線変更はしないでください。
駐・停車時の危険回避
故障時などに路肩に駐・停車する場合、夜間・昼間を問わず、非常点滅表示灯、駐車灯または尾灯を点灯しましょう。停止表示器材の設置の際は発煙筒を併用してください。
歩行者の行動特性に応じた運転
歩行者の行動特性に応じた運転
①歩行者は自動車の速度や距離に関係なく、横断歩道以外のところでも急に飛び出したり、横断しようとします。
②夜間、黒っぽい服装の歩行者の見落としや、雨の日は傘をさした歩行者に注意しましょう。
子供の行動特性に応じた運転
①子供は遊ぶことに夢中で、目前に車が来ても気付かないことがあります。このため急に飛び出したり、道路を横断しようとします。
②前方を注視しながら、子供の動静を確認して運転することが大切です。
高齢者の行動特性に応じた運転
①高齢者は歩く速度が遅く、目や耳の知覚機能が低下していることも多いです。
②高齢者は自動車からの合図に気付かない場合もあり、減速や徐行運転をして安全を確認しましょう。
自転車の行動特性に応じた運転
危険な行動特性に応じた運転
①自転車は狭い路地などの道路から急に飛び出してくることがあります。狭い路地などにさしかかったら、減速し、前方に注意を払って走行しましょう。
②風が強い日や上り坂では、ふらつき走行も多く見受けられます。下り坂では自動車に匹敵するほどのスピードを出して疾走してきます。
③追越す場合などは、自転車の動静をよく見て、自転車との間隔にも注意しましょう。
雨天時・夜間の行動特性に応じた運転
①雨の日、自転車に乗る人はレインコートを着用したり、傘をさして乗ることが多く、前方を見ていない走行が目立ちます。
②夜間、無灯火走行や乗っている人の服装の色が目立たない時には自転車と確認できないことがあり、十分に注意する必要があります。
二輪車の行動特性に応じた運転
交差点の危険要因に応じた運転
①交差点を右折する際、対向車線を直進してくる二輪車は、前かがみ姿勢で視線は路面に偏りがちである。右折する自車を見落としていることもあります。
②左折する際には「道路左側を直進する二輪車」を見落とす恐れがあるので後方の安全確認は十分に行いましょう。
カーブでの危険要因に応じた運転
カーブではスピードを出した二輪車が対向車線の中央線をはみ出してくることが多く、カーブ入口付近ではミラーで安全を確認し、減速して進入しましょう。
二輪車を追越す時の運転
二輪車を追越す時は、二輪車がふらついて接近し、接触する恐れがないように二輪車の動静や側方の車間間隔に注意しましょう。二人乗りの二輪車はふらつきやすいのです。
安全運転継続のための心得
運転前の心得
① 交通事故の悲惨さを再認識すること
② 出発前に気分を切替えておくこと
③ 仕事のパートナーである車両を点検しておくこと
④ 天気予報や道路交通情報を収集しておくこと
運転中の心得
① 安全運転の基本動作を励行すること
② 関連する法令を遵守すること
③「譲り合う」というおおらかな気持を忘れないこと
④ 自分の運転技術・技量を過信しないこと
⑤ 事故防止の決め手は「徐行」と「一時停止」が重要と認識すること
⑥ 運転中はいつも「何か起こるかもしれない運転」を心掛けること。
どんな状況においても、この心得を心に刻んでトラックやトレーラを走行するようにしましょう。
安全運転こそ、忘れてはいけない大切なことです。
『お客様の声』を更新しました。
『お客様の声』を更新しました。
是非ご覧ください。
トラック安全運転 4
この度の豪雨、地震等、災害による被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
関西方面、北海道方面の交通がマヒしていますね。
なによりも優先されなければならないのは、人命です。
早急に命に関わる、いわゆる「人命救助」はもちろんのこと、比較的健康体とはいえその場で困っている方々もほんとうに多くいらっしゃるかと存じます。
電気の配給や飲食物などが、被災地のすべての皆さんの手元へ届くよう願ってやみません。
物流を担うトラックやトレーラドライバーの皆さんは、とくに自身の安全に配慮しながら運転するようにしましょう。
道路状況に応じた運転
路面の危険要因と回避する運転
①濡れた舗装路面のうち、とくに新設や補修されたアスファルト路面はスリップしやすく、減速運転を心掛けましょう。
②冬期、道路の日陰部分、橋の上、トンネル付近は凍結しやすく注意するようにしてください。
③凹凸路面や砂利道はハンドルを取られやすい。減速して大きな凹凸は避けましょう。
狭い単路の危険要因と回避する運転
前車は進路変更や歩行者、自転車などの飛び出しにより減速・急ブレーキ停車する恐れがあります。わき見運転は避け、前車との車間距離を保ちましょう。
カーブでの危険要因と回避する運転
見通しの悪いカーブや曲がり角では、対向車の中央線はみ出しによる衝突事故の恐れがあります。カーブや曲がり角の入口付近では必ず減速しましょう。
交差点の通行(交差点は死亡事故の最多発場所)
右折時の危険要因と回避する運転
①とくに直進してくる対向車の後方、右折する対向車の側方を直進する二輪車はスピードを出していて、安全確認は遅れがちになります。
②右折時には直進する対向車に注意をとられ、横断する歩行者や自転車に対して注意が不足気味になります。安全確認を十分にしましょう。
左折時の危険要因と回避する運転
①左折時、左側後方を直進してくる二輪車に対して十分な安全確認が必要です。
バックミラーの死角に入っている二輪車がいないことを確認しましょう。
②運転者はトラックの内輪差が大きいことを認識して運転し、左折時の歩行者・自転車の「巻き込み事故」を防止することに努めてください。
トンネル・橋・踏切の通過
トンネルでの危険要因と回避する運転
①暗いトンネルに入ると運転者は極端に視力が低下し、減速しがちです。入口付近では減速している前車との車間距離に注意しましょう。
②トンネル内では速度感や坂路勾配への感覚も異なるので注意してください。
橋通過時の危険要因と回避する運転
橋上では道路幅が狭いこと、横風を受けがちであること、夜間は照明が不足して暗いことなどを予知して運転しましょう。特に冬期の凍結には注意してください。
踏切通過時の危険要因と回避する運転
①踏切手前で一時停車し、窓を開けて必ず安全確認を行います。
立往生の恐れは?、対向車とすれ違えるか?、脱輪の恐れは?などを確認します。
②踏切内ではギアチェンジはせず、歩行者、自転車に注意をして通行しましょう。
災害の有無にかかわらず、危険な場所はたくさん潜んでいます。
ドライバーの皆さんは、ぜひ安全運転で走行をお願いします。