トラック運行管理業務4


トラックやトレーラを扱う運送事業には、運行管理者が必要です。

そして、整備管理者も必要です。

今回は整備管理者についてお伝えしていきます。

 

整備管理者の選任

事業者は、5 両以上の自動車の使用の本拠ごとに、自動車の点検、整備及び自動車車庫の管理をさせるために、整備管理者を選任するよう定められています。

そして、整備管理者には、運行管理者と同じようにその職務の遂行に必要な権限を与えなければなりません。

整備管理者は、「整備管理者の権限」に関する事項の執行に係る基準に関する規程(整備管理規程)を定め、それに基づいて業務を行わなければなりません。

 

整備管理者の選任届

整備管理者を選任したときは、その日から 15 日以内に、地方運輸局長にその旨を届け出なければなりません。これを変更した場合も同様です。

 

選任届の記載事項

1、届出者の氏名または名称及び住所

2、届出者が自動車運送事業者であるかどうかの別

3、整備管理者の選任に係る自動車の使用の本拠の名称及び位置

4、定員 10 人以下の自動車運送事業の用に供する自動車の数

5、整備管理者の氏名及び生年月日

6、整備管理者の該当資格

7、整備管理者の兼職の有無(兼職している場合は、その職名及び職務内容)

※選任届出の際には、整備管理規程の提示が必要となります。

 

補助者

整備管理者の補助者は、整備管理者自ら業務を行うことができない場合に選任することができます。選任する場合は、業務の遂行にかかる基準を定めなければなりません。

業務の執行にかかる基準は、以下の条件を満足し、かつ、条件を満足していることが整備管理規程により担保されていなければなりません。

 

1、補助者は、「整備管理者の資格要件を満足する者」または「整備管理者が研修等を実施して十分な教育を行った者」から選任されていること。

2、補助者の氏名等及び補助する業務の範囲が明確であること。

3、整備管理者が、補助者に対して研修等の教育を行うこと。

4、整備管理者が、業務の遂行に必要な情報を補助者にあらかじめ伝達しておくこと。

5、整備管理者が、業務の遂行結果について、補助者から報告を受け、また必要に応じて結果を記録・保存すること。

解任命令

(1)整備不良が主な要因となる事故が発生した場合であって、その調査の結果、当該自動車について日常点検整備、定期点検整備等が適切に行われていなかったことが判明した場合。

(2)整備不良が主な要因となる事故が発生した場合であって、その調査の結果、整備管理者が日常点検の実施方法を定めていなかったり、運行可否の決定をしていなかったりする等、整備管理規程に基づく業務を適切に行っていなかったことが判明した場合。

(3)整備管理者が自ら不正改造を行っていた場合、不正改造の実施を指示・容認した場合または不正改造車の使用を指示・容認した場合。

(4)選任届の内容に虚偽があり、実際には資格要件を満たしていなかったことが判明した場合または選任時は資格要件を満たしていたものの、その後資格要件を満たさなくなった場合。

(5)日常点検に基づく運行の可否決定を全く行わない、複数の車両について1年以上定期点検を行わない、整備管理規程の内容が実際の業務に即していない等、整備管理者としての業務の遂行状態が著しく不適切な場合。

 

整備管理者の兼職

整備管理者の兼職の可否については、法規上の規制はありませんが、管理を適切に行うことが出来ないようであれば、自動車の使用の本拠ごとに選任しなければなりません。

 

整備管理者の外部委託の禁止

事業者の責任のもとに適切な整備管理を行うことができる体制を整備するため、整備管理者の外部委託が禁止されています。ただし、一定の条件を満たすグループ企業(※1)については、特例として外部委託が認められています。

(※1)委託先と委託元が親会社と子会社の関係にある企業及び同一の親会社を持つ子会社

 

車両管理は、トラックやトレーラドライバーの皆さんにとっても大切な業務のひとつですよね。

車両管理者は、トラックやトレーラの管理を徹底し、業務に努めましょう。

 

引用参考:「運行管理業務と安全」マニュアル

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