緊急時の対策~雪害3


 
2019年もいよいよあとわずかとなりました。
 
年末ともあって 職場や家庭でも 大掃除の時期でもあり

普段なかなか掃除しないような場所も 手を伸ばしてピカピカにし

新しい年を迎える準備をされていることかと思います。

大掃除する際、是非とも お車もピカピカにしてあげましょう。
 
前回 雪害対策の一つである「視界の確保」に触れ

冬の気象状況に応じたワイパーの重要性について見てきました。
 
確かに冬用のワイパーを使用することで

雪道の走行で クリアな視界を保つ事は明らかです。

しかしながら、もともとのフロントガラスが汚れていたら、、、

まずは フロントガラスの冬対策をしておきましょう。
 

●フロントガラス●

 

どんな車もトラックも ある程度の距離を走行すると

雨風にさらされ 泥や砂も付着し 車体は汚れてしまいます。

車体のボディ部分なら 「まだ洗車しないでもいいか」と放置しても

フロントガラスはそうはいきません。
 
安全な走行でのクリアな視界の確保は最優先ですよね。
 
 

〇霜対策〇

 
冬本番ともなると 朝晩の冷え込みによって
フロントガラスが凍ってしまうことがあります。
 
急いで出発しなければならない時には
この「」は 厄介ですよね。
 
寒さが厳しい地域のドライバーは 毎冬のことなので
フロントガラスにフッ素系の皮膜ができるような
撥水加工を施すことが一般的のようです。
 
このコーティングをすることにより、
水分を弾く撥水効果によって 霜はフロントガラスと密着せず
手で軽く払うだけで簡単に霜取りできるというわけです。
 
一方、雪や霜に不慣れなドライバーが
急いで フロントガラスの霜を取ろうとするときに
やってしまいがちな霜取り方法があります。
 
熱湯をかけちゃえ!
 
という方法です。
この方法は 実のところとても危険です。
 
確かに 氷を解かすには お湯をかけてしまえば簡単に溶けますが、
フロントガラスが悲鳴をあげてしまいます。
 
一般的な車のフロントガラスは
飛散防止の為に2枚の材質の違うガラスに
特殊なフィルムを挟んでできた「合わせガラス」を使用しています。
 
霜がついたガラスの表面温度は0度以下
そこにお湯をかけると
外側のガラスは急激な温度変化を起こし、
膨張してしまいます。
そして、外側のガラスと内側のガラスに温度差が生じ、
急変形することで亀裂が生じ、ガラスが破損に繋がることがあります。
又、ガラスに小さな傷がある場合にも同様
大きな破損に拡大してしまう可能性もありますので
いずれにしても
お湯をかけるのは大変危険です。
 
では、熱湯などの高温でない ぬるま湯や水なら
急激な温度変による膨張はないのではないか
と思われる方も少なくないでしょう。
 
しかし
外気温が氷点下になっている場合は
かけた水が むしろ凍結してしまう逆効果も考えられますのでご注意ください。
 
 

★有効な霜取り対策

 
 

☆解氷剤

 
市販されている車のガラス用解氷剤が効果的です。
スプレー式のもので約500円ほどで購入できます。
解氷剤のエタノールやイソプロバノールの成分は
0度でも凍らないアルコール特性を持ち、
フロントガラスの凍結温度を下げることができますので、
フロントガラスに塗布するだけで
約1分位で凍結を解かすことが可能になります。
 

☆デフロスターとスクレーバー

 
車内に装備されている「デフロスター」のスイッチをオンにして
内気循環で最高温度に設定すると
約10分ほどで視界が確保できます。
 
しかし アイドリング時間を短縮するために
スクレーバーと併用するといっそう速効性があるでしょう。
 

☆冬用ウィンドウウォッシャー

 
単純に汚れを流す目的で「水」をウィンドウウォッシャーとして使っていたり、
普通のウォッシャー液を薄めて使っている場合
走行中にフロントガラスが凍結してしまう恐れがあります。
 
冬用ワイパーを用いても 豪雪時の走行中は
冬用の解氷使用のウィンドウウォッシャーが
必須アイテムになります。
 
ワイパーが拭き取った雪が次第に固まり、
さらに蓄積され大きくなって視界の妨げになったりするのを防ぎます。
撥水効果のあるものも販売されていますので
準備しておきましょう。
 

 

★効果的な凍結予防策

 

☆油膜除去

 
水が氷に変化する氷結点は0度ですが、
油などの成分が混じっている割合が多いほど
0度以上でも凍結することがあります。
 
日頃からフロントガラスの油膜を除去しておくことで
凍りにくくなります。
しかし 急な出先など油膜除去の材料がない場合は
油を分解する成分が含まれているウーロン茶と新聞紙に含ませ
拭くだけで効果的に除去できます。
 

☆カバーの装着

 
屋根付きの駐車場やガレージに停めることができない場合、
市販されている凍結防止カバーの装着がとても有効です。
しかし、専用のカバーがなくても、
毛布やバスタオルなどの代用品でも構いません。
できるだけ隙間がないようにフロントガラス全体を覆うことが効果的です。
 
車全体を覆ってしまうと、
停車後のエンジンの熱により水分がフロントガラスに付着してしまい、
放射冷却により凍結してしまうことがあるので注意しましょう。
 
 
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今年も「運搬ブログ」をご拝読くださり
ありがとうございました。

緊急時の対策~雪害2


 
明日12月21日は「冬至』になります。
 
冬至は、北半球では太陽の高さが一年で最も低くなり、

昼が一年中で一番短く、夜が最も長くなる日となります。

健康祈願の為にかぼちゃを食べたり、

無病息災を願い 寿命が長く病気にも強い柚子の木にならって、柚子風呂に入る日でもありますよね。
 
本格的な冬のシーズンを迎え 雪や氷による交通事故の増加が懸念されます。

事前の対策を講じて 運転に関しても冬支度をしておきましょう。
 

●様々な雪害の事故●

 
雪害には
 

・交通事故
・屋根転落
・人工物落下
・除雪機事故
・雪崩
・山岳遭難
・スキー事故
・水路転落
・凍死/凍傷
・建物等損傷
・雪氷による転倒

 
といった 雪のスポーツ、レジャーでの事故や雪崩、除雪中の転落事故など
豪雪地域特有の災害だけでなく
歩行中や乗り物の事故も多発します。
 
それぞれの事故対策が不可欠になりますが、
最も事故件数の多い車両の事故について ここではみていきたいと思います。
 

●視界の確保●

 
一般車、トラック等 種類に関わらず 走行するために最も重要なことは
安全走行ですよね。
その安全な走行の判断材料としての基本となるものが「視界の確保」になります。
 
大雨や嵐の中の運転でも 同様ですが
大雪、吹雪の際の視界の確保は非常に重要です。
 

〇雪用ワイパー〇

 

大雪の際の走行では 始めのうちは綺麗に窓の雪を拭き取れていたワイパーも
徐々に凍り付き始め フロントガラスは筋状に凍り付き
前方の信号もぼんやりとし、
対向車のライトも凍ったフロントガラスに反射して通常よりも眩しくなってしまいます。
 
これは 通常のワイパーを使用した時に 一般的に起こりえる症状になります。
安全な視界を確保するためには
雪用ワイパー、冬用ワイパーが必要となります。
 
ワイパーは 大きく2つの部品でできています。
ガラスについた水滴を取る役目をするゴムの部分。
もう一つは、ワイパーゴムを支える骨組みの部分です。
 
後者を「ブレード」と言います。
ブレードは、よく見ると関節のように可動する部分があり
緩く湾曲したフロントガラスにワイパーのゴムがぴったりと接着するような役割をしています。
通常の雨用、夏用のワイパーが冬にうまく掃けなくなるのは、
この関節部分が雪で凍ることでブレードの可動部分が動かなくなり、
ワイパーのゴムがガラスにうまく密着しなくなるからなのです。
 

雪用ワイパーの特徴

*ワイパーのブレード部分がカバーで覆われています。
 
このカバーは 低温下でも固くなりにくい特殊なゴムでできており、
金属でできているワイパーブレードが冷たくなっても凍りにくく設計されています。
これにより 凍結による拭き残しが激減します。

 

*錆に強い素材で作られている

*使用しているゴムの厚さが約2倍

*一般的に 雨用夏用ワイパーに比べて 約3.4倍の価格

 
クリアな視界を保持することで安全な走行ができる冬用ワイパーは
寒冷地を走る場合は必須アイテムになります。
 

〇ワイパー立て駐車〇

 

スキー場や降雪地帯ではよく目にする光景ですが
駐車場に停まっている車のワイパーが立っている姿を見かけます。
 
それはワイパーのゴムとフロントガラスが凍結によって貼りついてしまわないようにする為です。
車内の温度で暖められたフロントガラスに雪が降ると、
雪が溶けて水に変わります。
エンジンを切って一定時間経つと車内の温度が下がり、
フロントガラスに残った水は凍りついてしまうため
ワイパーのゴムとフロントガラスが凍ってくっついてしまいます。
くっついてしまうと、ワイパー自体が動かなくなってしまうため
そのようにワイパーを立てて駐車しているのです。
また、フロントガラスに積もった雪を除雪する作業にも有効です。
 
しかし、トラックやキャブオーバー型の車など、
ボンネットが無い、又は角度が浅い車の場合は注意が必要です。
 
屋根やフロントガラスに溜まった大量の雪が何らかの拍子で
立てていたワイパーに落ち、折れてしまうケースもあるようです。
そういった車は できるだけ屋根の下に停め、
風下に向けて車を駐車する等、雪の日の駐車にも配慮が必要です。
 
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緊急時の対策~雪害1


 
2019年も終わりを迎えようとしています。
 
今年は様々な自然災害が日本列島を襲い

各地で非常に多くの被災者を生んでしまいました。
 
近年の異常気象などによる自然災害も ある程度は予測できる技術も発達してきてはいるものの

備えあれば憂いなし、迅速な避難の必要性や防災に対する意識が

皆様にも他人事ではないと危機意識が高まったのではないでしょうか
 
さて これからの季節 本格的な冬の到来に

ハンドルを握るドライバーには 安全な運転の妨げとなる冬特有の要因を改めて確認し

事故防止の為に尽力していただきたいと思います。
 

●雪害●

 

自然災害の中でも 比較的被害が起こりやすい地域が北部であったり

地震などと違い 季節による発生件数の増減があるため

危機意識にバラつきが感じられてしまう災害に「雪害」が挙げられます。
 
たしかに雪害は、地震や津波、台風のように一度に大きな被害は出ません。

しかし 毎年100人を超える犠牲者が出続けているのをご存知でしょうか。

地球温暖化の影響で雪は減少傾向にあり、

技術の進歩によって かつては多くの犠牲者を出した雪崩対策も進みましたが、

雪下ろし中の事故や 雪による交通事故は決して絶えていません。
 
気象庁によると この先も温暖化が進むと

豪雪地域はさらに雪が増え、それ以外の地域で降雪の回数や量は減るものの、

一度降れば大雪になる可能性があるといいます。

シーズンに1,2回しか積雪がないような都市部では

不慣れが原因ともいえる事故が多発します。
 
まずは 雪害の種類から 見てみましょう。

 

〇雪害の種類〇

 

地域によっては 「雪害」または「雪氷災害」という言葉に馴染みもないかもしれません。
 
雪害の種類は 下記のように様々です。
 

・交通事故
・屋根転落
・人工物落下
・除雪機事故
・雪崩
・山岳遭難
・スキー事故
・水路転落
・凍死/凍傷
・建物等損傷
・雪氷による転倒

 
これらの事故の他にも
雪害の影響として 鉄道や船舶、航空機の交通機関の混乱や麻痺、
農作物の被害、電線等に着雪することによる断線や停電も深刻な「雪害」です。
 

 

例年、雪害が要因となる事故では
最も件数が多いのが「交通事故」になります。
 
毎年 ある程度の積雪が予測でき、雪に慣れている北海道での交通事故データを見てみましょう。
 
少し前のデータになりますが
2011年11月~2012年3月(5か月間)に 7235件の事故が起こりました。
 
そのうち
 
雪害による事故・・・・・1840件(全体の約25%)

内訳:

スリップ・・・・88.4%
視界不良・・・・9.7%
わだち・・・・・1.6%

このように 雪道に慣れている北海道のドライバーでも
雪害による道路では 運転操作が難しいということがうかがえます。
 
しかし、実際は ドライバーのハンドルやペダルの操作だけが
事故の原因ではないのです。
 
車両の整備不良が原因で予防できた事故も少なくありませんでした。
 
次回は
積雪や路面凍結、吹雪など「雪害」による事故の防止策等に触れたいと思います
 

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ながら運転厳罰化


 2019年もとうとう師走となりました。
 
そんな先日の12月1日、改正道路交通法が施行されました。
社会問題となっている「ながら運転」に対する罰則がこれにより厳しくなりました。
 
日本にiPhoneが登場したのは2008年7月でした。
実はまだ10年ほどしか経っていません。
2019年2月でのスマートフォン利用率は全体で85%を超えているそうです。
 
年代別に見ても30代〜50代もほぼ9割、
60代のシニア層の利用率も68.5%まで増えており
どの世代でもスマートフォンは日常の必需品となってきています。
 
言わずもがな
スマートフォンは、電話としての通話機能だけでなく、
インターネット、メール、ゲーム等ができ、
ドライバーにとってもナビゲーションの機能を利用するシーンが
多くあるかもしれません。
 
利用者も増加傾向にある中で
運転中にスマートフォン等の画面を注視していたことに起因する交通事故も
増加傾向にあり、いわゆる運転中の「ながらスマホ」が社会問題となっています。
 

●ながら運転●

 

ご承知の通り
携帯電話で通話しながら
スマートフォンを持ちながら
といった走行中の行為を「ながら運転」と言いますが
 
平成30年中の携帯電話使用等に係る交通事故件数は、2,790件となり
過去5年間で約1.4倍に増加しています。
また、携帯電話使用等の場合には、
使用なしと比較して死亡事故率が約2.1倍にもなっています。
 
2016年には、トラックの運転手がスマートフォンでゲームをしながら運転し
男子児童をはね、死亡させてしまうという痛ましい事故もありました。
 
全国の交通事故の件数が減っているにもかかわらず、
携帯電話等が原因となる事故は増え続けているため
今回の厳罰化で歯止めがかかることを祈るばかりです。

 

 

●ながら運転の厳罰化●

 

増加傾向にある「ながら運転」による悲惨な交通死亡事故を防止すべく、
携帯電話使用等に関する罰則が強化されるとともに、
同違反に係る基礎点数および反則金の額が12月1日より引き上げられました。

★携帯電話使用等 ⇒ 1年以下の懲役または30万円以下の罰金 
 (*交通の危険)

⇒ 違反点数6点(免許停止)

交通の危険=通話や画面を注視していたために交通の危険を生じさせる行為
 
具体的には

運転中にカーナビを注視(2秒以上)見続ける行為も違反の対象になるそうです。
 
たった2秒でも 時速60kmの車ですと2秒間に約33mもわき見運転のまま
走行してしまうのです。
 
★携帯電話使用等 ⇒ 6ヵ月以下の懲役 または10万円以下の罰金
 (*保持)
 
⇒ 違反点数3点

反則金

大型  2万5千円
普通  1万8千円
二輪  1万5千円
原付等 1万2千円

保持=携帯電話等を使用し、または手に保持して画像を表示して注視した行為
 
具体的には

運転中に 携帯電話を耳に当てておらず、スピーカーで通話していたとしても
片手で携帯電話を持ちながらであれば違反となります。
 
安全運転の基本は 車の周囲の情報を正確に見て安全に判断できるように
ハンドルを握る際は運転に集中することに努めるべきです。
 
この厳罰化では 「違反」にはならないですが
走行中の飲食や喫煙といった行為も 集中力を低下させる原因でもあることを理解し

スマートフォン、携帯電話、カーナビ等の操作だけにとどまらず
運転意外の行為は安全に車を停止してから行うように心がけましょう。

 

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