緊急時の対策~雪害7


 
例年 この時期になると どこの病院でも
インフルエンザや風邪といった症状の患者さんで待合室は一杯という状況になりますよね
 
また猛威をふるっている新型コロナウイルスについても
深刻な問題となっており、
マスクの着用が必須とお考えの方も少なくないでしょう
 
しかし残念ながら
実際のところ マスクはウイルスの侵入をブロックする効果はありません
 
マスクは予防のために使うものではなく、
感染してしまった人が周囲に感染の拡大を防ぐために使うものと思った方がいいそうです
 
空気が乾燥すると、喉の粘膜も乾燥しがちになってウイルスが、
体の中に入りやすくなるので、その対策としてマスクは
保湿と保温により喉と気管を守り、ウイルス感染を防ぐ効果があります
 
冬の車内でも 保湿の面ではマスクは有効かもしれません。
それでも乾燥が激しい場合は コンタクトの着用が困難となり視界の確保が難しくなったり、
咳を誘発し運転に支障が出るといったことも考えられます
最近では車内で使える「加湿器」も人気があるそうです
いっそうの安全運転に繋がる様々な冬対策グッズが
多種多様に販売されているので 試してみてはいかがでしょうか
 

●冬の対策●

 

スキーやスノーボード、登山や釣りといった
冬のレジャーに向かう際には 防寒対策は欠かせませんよね。
帽子や手袋といった防寒小物だけでなく
スノーブーツやアイゼンの足元の対策も用途に応じて準備する必要があると思います。
 
冬期の交通事故の要因として 最も多いのがスリップによる事故になりますが
冬の対策を講じていないタイヤの使用が事故の要因となっている割合が
7割近くにのぼっているといいます。
 
車の冬支度の重要性について 確認しておきましょう。
 
 

〇停止距離と制動距離〇

 

「車は急に止まれない」とよく耳にしますが
それは 「制動距離」が大きく関係しています。
 
制動距離とは。。。。実際にブレーキがかかりはじめてから、
自動車が停止するまでに走行した距離のことを言います。
 
また「空走距離」というものも存在します。
これは ドライバーの目の前に障害物が現れ、危険を察知した後
ブレーキペダルを踏み込み 効き始めるまでの距離になります。
 
危険を察知してからブレーキを踏むまでの「反応時間」
平均で約0.7~0.9秒と言われています。
しかし、70歳以上の高齢者の平均は1.5秒前後と
反応速度が遅い傾向になっているそうです。
 
そして
男性・・・0.9秒
女性・・・1.1秒
といったように性別でも反応速度の変化に傾向がみられます。
 
時速50km/hでの空走距離は
男性平均の0.9秒と高齢者の1.5秒では 約8mの差が
男女差で 約2mの差が生じてくることになります。
 
 

 

実際に危険に気が付いてから車が停止するまでには
 
「空走距離」+「制動距離」=「停止距離」
 
という式になります。
 
しかし
この「制動距離」は 車速のほかにも、
機械的エネルギー・消費エネルギー・タイヤの摩擦係数などが、
複雑に絡み合っています。それを簡単にした計算式が
 
制動距離 = 制動前の車速(km/h)の2乗÷(254 × 摩擦係数
 
となります。
ここに「摩擦係数」とありますが、
その係数は タイヤや路面の状態などで変動します。
特に 路面が凍結していたり、積雪のある場合などは
乾いた路面での制動距離と大きく異なる距離になってしまうというわけです。
 
大きなトラックやトレーラーであろうと
軽自動車であろうと 制動距離に車両の重量は影響しません
つまり いかなるドライバーも この冬の路面を走行する際は
停止距離が伸び、通常の感覚で停止できないものだと認識し、
いっそうの安全運転を心掛けなければなりません。
 
 
 
岩瀬運輸機工なら大型精密機器も安心の運搬です。詳しくは《こちら》から

輸送部全体会議を開催!


今月20日、東京本社、名古屋および京都支店の全拠点が参加し、輸送部全体会議を実施しました。
 
弊社の主力である輸送に関する重要なミーティングで、必ず毎月1回実施しています。今回の会議も名古屋と京都はTV会議を使用し、離れた地域ですが全ての作業従事者がリアルタイムで情報共有ができるようにしています。
 

 
運送事業に携わる私たちにとって、事故撲滅は至上命題です。会議では、特に法令変更や直近のヒヤリハット、ドライブレコーダー事故映像によるKY実施などについて重点的に話し合われました。
 

 
今回の会議でも、全従業員の情報共有から、「どうしたら事故を防止できるか」について、活発な意見が出て、とても有意義な機会となりました。少しの気の緩みが大きな事故につながってしまうということを再認識し、細心の注意を払って輸送事業を展開するとともに、これからもこの活動に全社で力を入れて、全力で事故撲滅に向けて活動してまいります。

緊急時の対策~雪害6


 
2019年の交通事故死者数について 先日警視庁から発表がありました。
 
死者数は3215人
前年比317人マイナス(-0.9%)となり、
1948年の統計開始以来、3年連続で最少記録を更新しました。
 
過去最悪であった昭和45年の1万6,765人から比較すると
大きな減少となっており、
車両自体の安全性の向上もあれど、
シートベルトの着用者率の向上や,飲酒運転の根絶等に向けた取組が
徐々に成果を見せているとも言われています。
 
今回も重大な死亡事故に発展しかねない
この時期特有の冬の事故防止
について触れていこうと思います。
 

●スリップ事故防止●

 

冬期における交通事故で最も件数が多いのが「スリップ」による事故です。
 
降雪時、降雪後以外でも路面の凍結は起こりえることや
肉眼で確認しにくいアイスバーンの存在についても
念頭に置いておかなければなりません。
 

〇スリップ対策〇

 

☆迂回

 

路面が凍結してスリップしやすい場所には特徴があります。
できるなら走行を控え、迂回した方が良いとされる危険な場所に
橋の上」があります。
 
橋梁は、地中からうける熱の影響がなく、上下が空中にある為、
放射冷却によって熱が奪われやすい構造になっています。
そのような構造によって、周囲の大気との温度差が、
結露を発生させる原因となります。
この結露が放射冷却と橋を通り抜ける風によって
冷やされることで、アイスバーンになってしまいます。
 
他の路面が凍結していない状況であっても、
橋の上だけが凍結していたという状況は珍しくないので、
通行を控えることが望ましいと言えます。
 
また、「トンネルの出入口」も危険です。
最近では 凍結しないようトンネルの出入口の内側から外側にかけ
ロードヒーティング装置や融雪装置が施工されている場所が
徐々に増えてきましたが、過信は禁物です。
 
トンネル出入口には雪やみぞれが吹き込みやすく、
気温が下がると出口付近で凍っていることがあります。
トンネル内の路面が乾いていて走りやすい場合でも、
出口付近の凍結に気づかないままスリップ事故を起こす事例も少なくありません。
 
また、日中は晴れている日でも、
日差しは届かないトンネルの中だけが凍結していることもあるため
走行する際は天候に関わらず注意が必要となります。
 
その他 下記のような場所でも 凍結の恐れがありますので
なるべく走行を控えましょう。
 
*交差点

*陽の当たらない場所(ビルの谷間など)

*路側帯

*駐車場の出入口付近
 
 

 
 
 

☆運転操作での対策

 

路面状況によって滑りやすさにも大きな違いが出ます。
乾燥した路面と滑りやすさを比較すると
 

積雪路面・・・・・3.2倍
凍結路面・・・・・5.4倍~8倍

 
このようにスリップ事故を誘発しやすい環境になります。
凍結した路面を走行しなければならない時は
たとえ通り慣れた道路でも 通常の半分以下のスピードに「減速」し
いつも以上の「車間距離」をとる必要があります。
 
そして

「急」のつく操作は事故のリスクを高めます
 

・急停車
・急ブレーキ
・急ハンドル
・急発進
・急加速

 
最近のオートマチック車であれば、
「スノーモード」という装備が搭載されている場合が多いので、
凍結路面での発進に十分な機能を発揮してくれるでしょう。
 
しかしマニュアル車は 2速での発進をするなどの対応が必要になります。
それぞれの車種により、異なる対応が必要となり、
また走行する箇所によって
それぞれの運転操作がスリップ事故を回避する手段ともなります。
 

* 坂道

 
あらかじめ適切なギヤにシフトダウンし、
アクセルを一定にしましょう。
急ブレーキやシフトダウンは尻振りやスピン、
ひいてはスリップ事故を招いてしまいます。
 
上り坂では荷重の関係上、
FF車(前輪駆動)はなかなかパワーが伝わりにくく、
FR車(後輪駆動)はパワーがかかりすぎてスリップしやすくなります。
 
下り坂ではその逆で、
FF車がスリップしやすくなり、
FR車はパワーが伝わりにくくなります。
 
ほとんどのトラックはFR車ですので
上り坂には特に注意が必要になります。
 
また、どんな車両でも
上り坂ではゆっくりとアクセルを踏み、
途中で止まらずにすむようにできる限り
十分な車間距離をとっておきましょう。
 
下り坂ではギヤを落としてエンジンブレーキと
ポンピングブレーキを併用し、
タイヤをロックさせないように極力ゆっくりと運転します。
 

* カーブ

 
カーブ手前で急ハンドルや急ブレーキにならないよう
あらかじめエンジンブレーキポンピングブレーキを利用し、
十分に減速します。
アクセルを強く踏みこんだり、
急にアクセルから足を離したりせず、一定に保ちながら
ゆっくりとカーブをクリアしましょう。
 
 
岩瀬運輸機工なら大型精密機器も安心の運搬です。詳しくは《こちら》から

緊急時の対策~雪害5


 
新年のおめでたいムードも落ち着き
いつもの日常を取り戻しつつありますよね。
 
しかしながら 例年と比べ お鍋を食べていないな、
分厚いダウンコートを着ていないな
といったような気がする方も少なくないのではないでしょうか
 
この冬は 記録的な暖冬となっています。
 
普段なら賑わっているはずのスキー場ですが
年明け後もオープンできずにいるスキー場が
全国で3割以上に及んでいるというのです。
 
気象庁によりますと、
昨年12月の降雪量は平年と比べ、北日本で38%、東日本も26%となり、
西日本では一度も積雪が観測されず、0%でした。
北日本と西日本では、1961年の統計開始以来、最も少なくなっています。
そして今後も全国的に降雪量が少ない状況が続く見込みと言われています。
 
しかしながら、暖冬の年は少雪となると思われがちですが、
年によっては寒冬年の降雪量を上回る事すらあります。
特に北海道では 暖冬の年は気温が高いため、
パウダースノーにならず湿った雪の影響で積雪量が多くなることがあるそうです。
 
また日本列島の南海上を東進する南岸低気圧の通過が増加するため、
積雪することが殆どない関東地方などの太平洋側で
降雪量が増加することもあるとのことですので
「暖冬」というイメージに惑わされることなく
冬の対策は強固にしておかなければなりません。
 
 

●路面凍結「アイスバーン」●

 
 
気温の低下や積雪により地面が凍ってしまう路面凍結を
別名「アイスバーン」と呼びますが、
この「アイス」は英語の『氷』と発音が同じなのですが、
実は ドイツ語のEisbahnが語源なのだそうです。
意味は「スケートリンク」!
 
さて
この由来を知ると路面凍結が どれほどの滑りやすさか
より注意が必要な気持ちになりませんか
 
どのような状況が路面凍結しやすいのかをあらかじめ知り、
適切な対策を取ることが重要です。
 

〇アイスバーンの種類〇

 

気温が0度以下になると路面が凍結し、
アイスバーンが形成されると言われています。
 
天気予報等で発表されている気温が氷点下でなくても、
計測器は地上から約150cmの高さにあるため、
路面はそれよりも気温が低いと考慮する必要があります。
 
つまり気温が2~3度と発表されていても
路面は凍結している可能性があるのです。
 
また、アイスバーンには3つの種類があります。
 
 
☆ミラーバーン
 
信号待ちをしている車の底から放射する熱や
停止時や発進時に起こるタイヤの摩擦熱によって
積雪面が溶け、その水分が凍結し、
さらにタイヤの表面で磨かれて形成されたものを
「ミラーバーン」と言います。
 
まるで鏡のようにピカピカな氷の表面に似ていることから
「鏡面圧雪」とも言われ
主に発信と停止が繰り返される交差点付近で形成されます。
 
また、スタッドレスタイヤの普及に伴い増加傾向にある種類になります。
スタッドレスタイヤの溝は通常のタイヤより
深く刻まれており、また無数の切り込みが入っているのが特徴です。
この溝によって雪をしっかり掴み、
切り込みによって解けた雪や氷を排出する役割を担っているため、
スタッドレスタイヤを装着した車が走れば走るほど、
雪は水分を失い踏み固められ、
ミラーバーンをつくりやすくなってしまうというわけです。
 
☆圧雪アイスバーン
 
道路上の積雪した雪が、通行する車のタイヤで
踏み固められ、圧雪されることにより形成されるものを
「圧雪アイスバーン」と言います。
 
この圧雪された雪の表面が昼間の太陽などで溶けた後、
夜間の冷え込みで再凍結すると更に硬く、滑りやすくなり
その状態が繰り返され、車が往来で凍結面がさらに踏み固められ強固に形成されます。
 
☆ブラックアイスバーン
 
「ミラーバーン」「圧雪アイスバーン」は
肉眼でキラキラと凍結していることがわかります。
しかし「ブラックアイスバーン」は 氷の膜が非常に薄いため、
濡れているだけのような黒い路面に見えてしまう事からこの名前になったそうです。
夜間は特に判別は難しいので降雪地域以外でも注意が必要です。
 

 

〇アイスバーン発生ポイント〇

 

降雪時、降雪後には路面の凍結はもちろん
や吹雪等の視界不良といった視程障害による事故に注意が必要ですが
道路箇所や場所によって 特に注意しなければならない、
または
走行を控え迂回した方が良い場合もある要注意ポイントを
改めて確認しておきましょう。
 

*交差点

*橋梁

*トンネルの出入口

*陽の当たらない場所(ビルの谷間など)

*路側帯

 
 
岩瀬運輸機工なら大型精密機器も安心の運搬です。詳しくは《こちら》から

緊急時の対策~雪害4


 
新年あけましておめでとうございます。
 
今年の年末年始は例年に比べ 暖冬とも言われ

比較的着ぶくれせずに外出された方がほとんどかもしれません。
 
しかしながら 急激な温度変化によって いつも以上に豪雪や暴風の危険性も高まっていますので

これからの季節、より一層の注意が必要です。
 
昨年末 降積雪期における郵送の安全確保の徹底について
国土交通省から ㈶全日本トラック協会へも通達がありました。
 
その中で 気象情報(大雪や雪崩、暴風雪等に関する警報・注意報を含む。)や道路における降雪状況等を適時に把握し、以下の対策を講ずることにより、輸送の安全確保に万全を期すこととして、
第一に挙げている具体的な対策を下記の通り記しています。
 
積雪・凍結等の気象及び道路状況により、早期にスタッドレスタイヤ及びタイヤチェーンを装着するよう徹底を図ること。
 
このように 冬用の足回り対策について言及しています。
 

●冬用タイヤ等装着義務●

 

積雪や凍結した道路での交通事故は
運転手の安全意識とは別に
その対策を講じているか否かで大きく発生率が変化します。
 
また、交通事故だけでなく、
車両の立ち往生による深刻な交通渋滞や
通行止めを引き起こす事態にも繋がります。
 
沖縄県を除いて 都道府県道路交通法施行細則または
道路交通規則には 積雪又は凍結した路面での冬用タイヤの装着
いわゆる防滑措置の義務が規定されています。
 
違反行為は反則金の適用となり
 
大型7000円、普通6000円、自動二輪6000円、原付5000円
となっている程です。
 
降雪地域以外でも 突然の降雪や凍結による事故が発生しています。
特に例年1月が最も事故発生件数が多く、
また、JAFなどのロードサービスの救護要請も急増しており、
これからの時期はいっそうの注意が必要となります。
 

〇冬季東急の事故の種類〇

 

少し古いデータとなりますが、
2011年11月~2012年3月の5ヶ月間に
北海道内で起きた全事故件数は7,235件でした。
 
そのうちの25.4%にあたる1,840件は
路面凍結や積雪、吹雪など冬特有の現象が事故の要因となった
冬季特有の事故が占めています。
 

その冬季特有の事故の内訳は

スリップによる事故・・・88.4%
視界不良による事故・・・ 9.7%
わだちによる事故・・・・ 1.6%

 
雪道に慣れている北海道のドライバーですら
積雪や凍結した路面での運転操作は難しく、
スリップ事故が起こりやすいことがうかがえます。
 
しかし、運転操作の技術のあるなしだけが
スリップ事故の要因となるとは限りません。
 
全国での2011年中に起きた
タイヤの整備不良による事故件数」を見てみると
タイヤのパンクやバースト、タイヤの摩耗による事故を大きく引き離し、
雪道での夏タイヤの使用による事故が最も多く、
384件という全体の68.3%を占めていました。
 
 

 
 
夏用のタイヤは、そもそも気温が低くなるとゴムが硬くなってしまい、
凍結した路面では非常に滑りやすくなります。
雪があまり降らない地域でも 夜間の降雨によっては、霜が降りたと同様に路面が凍結する場合もあります。
 
冬用のタイヤは 低温でも柔軟性を保つ特殊なゴムで作られており
深い溝もついています。
 
今年は暖冬と言われてはいますが、
思わぬスリップ事故を招かないよう早めに冬用タイヤの準備をしておきましょう。
 

岩瀬運輸機工なら大型精密機器も安心の運搬です。詳しくは《こちら》から