月別アーカイブ: 2020年11月
新型コロナの影響~税関
11月も終盤となりましたが 皆様はもうボジョレーヌーボーは楽しまれましたでしょうか
秋の風物詩として 毎年この時期に ボジョレーヌーボーの解禁のニュースで
賑わう店内の様子を見ますよね。
今年は11月19日に解禁日を迎えましたが
実は もっと前からボジョレーヌーボーは日本に到着しているというのはご存知でしょうか
解禁日の約1ヵ月前にはフランスから到着し 税関による通関検査を行っているそうなので
「新酒」であっても1か月ぐらいはひっそりと保管され 解禁日を待っているのですね。
さて 明日11月28日は「税関記念日」という日になります。
貿易物流の窓口である税関、その歴史は幕末に始まり ペリー来航により開港へと踏み出す際に
1859年(安政6年)に長崎、神奈川、函館の3港に各「運上所」という現在の「税関」が誕生しました。
その後 1872年11月28日に「税関」と呼称変更されたことからこの日を「税関記念日」として
広く税関の役割や業務を知ってもらえるように様々なイベントが開かれています。
●税関とは●
税関は、財務省の地方支分部局であり、
函館、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、門司及び長崎の8税関並びに沖縄地区税関が
港や空港等に設置されており、
その各税関には令和2年7月1日現在で税関支署68ヶ所、
税関出張所及び税関支署出張所105ヶ所
並びに税関監視署及び税関支署監視署10ヶ所が設置されています。
税関の仕事は、簡単に言えば
税金を集めること、輸出入する品物をチェックすること、
密輸を防ぐために検査をすること、などの役割があります。
海外物流の窓口として スムーズな貿易を行う為の税関業務も
今年は 異例の新型コロナの影響で大混乱となっていたのではないでしょうか。
●新型コロナ禍の税関●
2020年上期を振り返ると マスクや除菌製品など 様々な物品が店頭から消え
どこへ行っても入手困難になっていたことは記憶に新しいかと思います。
その頃
税関でも「海外で注文した商品が届かない」といった問い合わせが相次いだと言います。
世界的な混乱の中、そもそも日本に貨物が届いていない場合や
輸入申告以前の他の省庁での手続きに時間がかかっている場合など トラブルも様々
しかし 現在 税関では 従来の業務や手続きから
下記のような 柔軟な対応に切り替えています。
☆救援物資等に関連する税関手続
新型コロナ対策に係る救援物資や
ライフラインを確保するための物資など
緊急に通関を行う必要のある物品の輸出入通関については優先して行うこととしています。
輸入される貨物が無償で提供されることを確認できる場合には、その貨物に課される関税、消費税は免除され
また、救援物資等の輸入申告については、その際の手続を簡易な様式で申告することができるようになりました。
そして 寄贈物品等免税証明書の書類の提出についても簡素化しています。
☆税関手続きの対応
一般のサラリーマンや会社員と同様に
税関職員にもテレワークや時差出勤を推奨していることや
輸出入者の事情を考慮し
従来の手続きが 下記のように簡略化されたり猶予されています。
・押印を必要とする提出書類に対する押印の省略
・輸出入者にとって利便性の高い税関官署での輸出入申告
・原本の提出を必要とする書面の電磁的記録での提出
・提出書類の期限延長
停滞する経済を元に戻そうとする動きがある中で
貨物の輸出入はもとより、海外の人の往来もじんわりと規制緩和されてきていました。
再び感染者数が増加傾向にある中での「税関記念日」
海外との窓口である税関の職員さん達のご健康を祈りながら
ご自宅でゆっくりとボジョレーヌーボーを味わってはいかがでしょうか
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新機材のお清め
先日、弊社に新しいバッテリーリーチ式フォークリフトが納車されました。
リーチ式フォークリフトとは、車体右側に背中をもたれさせるように立った状態で操作します。排気ガスでなく電気で動くため、屋内の現場で使用されています。
バッテリー式なので省エネルギーで動くことができます。
今後の無事故作業を祈願して、お神酒によるお清めを執り行いました。
これからも安全第一に、細心の注意を払って倉庫内での作業に努めてまいります。
運転と環境
今週に入り全国的に感染者数が増大しました。
東京では昨日500人を超えました。乾燥が厳しくなる季節です。
昼と夜の寒暖差にも注意が必要です。朝起きたら喉や体調を整えるために白湯を飲むことをおすすめします。
喉鼻の保湿、車内の加湿に気をつけ、引き続き感染対策に努めましょう。
さて今回は近年話題の“SDGs”(持続可能な開発目標)と自動車の関連性を特集します。
様々な業界で取り入れられているSDGsですが、自働車業界でも例外ではありません。
なかでもサスティナブルという地球環境を守るための考えは今後大きな影響を与えると考えられます。地球温暖化が課題となる昨今、温室効果ガス排出量に対する規制が欧米を中心に厳しさを増しています。電気自動車やハイブリッド車、環境への負担の少ない車へのシフトチェンジが進んでいます。
〈各社のSDGsへの取り組み〉
SDGsの国連決議内容には、自動運転に直接関係する記述として、自動車事故の半減(現在世界で年間およそ130万人、日本で3500人)と、地域における交通アクセスの改善が挙げられています。そうした背景から各社は二酸化炭素(CO2)の排出量削減や交通事故の抑止をはじめとした目標を掲げてきました。
世界経済、地球環境の持続性を求めてきたSDGsはコロナ危機だからこそ取り組まなければならないものではないという意識が高まり、各社のSDGsへの取り組みが加速しています。
特にTOYOTAでは率先してSDGsへの取り組みを実行しています。
TOYOTAでは創始者の精神を受け継ぎ、事業活動を通じて豊かな社会づくりに貢献し、国際社会から信頼される企業市民を目指しています。SDGsの目指す持続可能な社会の実現には、人権やダイバーシティなどのESG課題への取り組みも必要であることから、環境問題だけでなく社会課題への対応を強化するグローバルな取り組みをしています。
(参考:TOYOTA『SDGsへの取り組み』)
〈サスティナブルなクルマ〉
自動車業界では、環境に配慮したクルマ作りが次々と進められています。最近は軽油が排気ガスになったことで発生する粒子状物質、窒素酸化物を激減させたクリーンディーゼル車が普及し始めています。では他にどのような地球に優しい自動車があるのでしょうか。
・電気自動車
ガソリンを燃焼させることがないので非常に環境に優しく、またエネルギー効率もよく燃料代も安いのでお財布にもやさしいのがポイントです。
・燃料電池自動車
水素を燃料にして走る自動車。水素と酸素を化学反応させることによって電気を生み出し、その電気でモーターを回転させます。排出されるのは水だけなので環境負荷が少なく、騒音が少ないのが特徴です。
・プラグイン・ハイブリッド車
ハイブリッド車に比べて電池の部分が大きくなっています。短距離の場合は電気自動車として、電気が切れてきてからはハイブリッド車として走るので無駄がありません。
・天然ガス自動車
天然ガスは化石燃料の一つです。成分はほとんどがメタン(CH4)で、有害な物質がないため安全です。天然ガス自動車はこの天然ガスを燃料に走る自動車です。
〈今後の展開〉
コロナ後の社会を再設計していく過程で自動車の環境対応が進むとみられています。日本では2012年に全国で約5000台だった公共充電器数が18年には約3万台にまで増加しています。
(参考:国土交通省『EV/PHV普及の現状について』)。
これはヨーロッパ諸国と比較して高い普及率と言えます。
日本は世界トップレベルの技術力や経験等を有する立場であり、いずれは自動車に関わらずトラックや物流を助ける運輸部門におけるCO2排出抑制や石油依存度の低減も期待できます。
いまわたしたちにできることのひとつとしては、低公害車に乗ることが挙げられます。低公害車を利用していると自動車税や自動車取得税が軽減されることがあります。政府は環境にいい自動車を優遇することによって、乗り換えを促進しています。
車に乗ることと環境への配慮は切り離せない関係です。地球温暖化、SDGsに目を向け一度自分にできることを考えてみてはいかがでしょうか。
オンライン研修
先日、お客様の工場で作業するために入門教育をオンラインで実施いたしました。
専用のテレビモニターにカメラとマイクをセッティングし、画面上で双方の姿を見ながら、リアルタイムで声が聞こえる状態での実施となりました。 画面には都度必要な資料が映し出され、受講者はあたかも実際の教室で講師と対面で受けている状態で講習を受講しました。
インターネット技術の目覚ましい発達と、最近では日本でも第3波が懸念されるコロナ禍での対面が難しい状況の中、岩瀬運輸機工でもニューノーマル時代の新しい働き方に今後もトライし実践して参りたいと思います。
新型コロナの影響~コンテナ船
毎年11月を過ぎる頃になると話題になるのは 今年を振り返る総決算やランキングですよね
先日5日 今年話題となった言葉を選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞2020」の候補が30語発表され
予想通り 今年の世相を色濃く反映する「新型コロナ」関連の言葉が半数以上を占めました。
「ソーシャルディスタンス」「三密」「クラスター」等々
毎日ニュースや報道で見聞きするだけでなく
もはや子供からお年寄りまで日常会話でも使われるようになった新型コロナ用語が並んでいるのですが
それを「流行」として捉えるには やや語弊がある気持ちになる方も少なくないのではないでしょうか
しかし そんな候補語の中で まさに 流行っている!と言えるのが「鬼滅の刃」
コロナ禍の日本で 劇場版は公開わずか24日間で204億円を超え
コミック単行本も一億部突破、既刊全22巻史上初の1位~22位独占といった記録を打ち立て続け
音楽関連、グッズや配信、コラボによる経済効果は数千億円規模とも言われ
菅首相ですら答弁で「全集中の呼吸」と引き合いに出すほど。
もはや主人公の竈門炭治郎少年は 今年の顔としてだけでなく
低迷している日本経済の「柱」とさえ言われています。
新型コロナの感染者が再び増加傾向にある中で
この少年の刃があらゆる業界へ好況の波及効果に繋がることを期待せざるを得ません。
●海運業
さて 前々回の運搬ブログでは「海運」の中でも一般人に身近な「旅客」について見てきました。
今回は「海運」の中でも 海外物流、海上輸送、海上運搬の要である「コンテナ船」に注目していきたいと思います。
☆日本商船隊
島国である日本では 輸出入のほとんどを海上輸送が担っており
その約6割を「日本商船隊」が占めているといわれています。
日本商船隊というのは
日本のオペレーターが運航する2,000総トン以上 の外航船舶のことで
下記のような様々な種類、約2400隻の船が活躍しています。
・コンテナ船 ・チップ専用船
・原油タンカー ・冷凍運搬船
・LNG(液化天然ガス)船 ・LPG船
・鉱石専用船 ・石炭専用船
・自動車専用船 ・鉱炭兼用船
・穀物船 ・ケミカルタンカー
・木材専用船 ・重量物船など
製品や食料、エネルギーや原料など
運ばれる貨物は 液体もあれば固体もあり
形状や大きさもそれは様々です。
ですので
それぞれの貨物の特徴に合わせ
最も安全で効率的な輸送方法を追求した専用船が作られるようになり
大量輸送の為に近年は大型化も進んでいます。
☆コンテナ船
上記に挙げた貨物船の代表格であり
最速を誇る雑貨輸送の専用船である「コンテナ船」は
1950年代に誕生しました。
衣類や 電気製品などの生活雑貨から危険品まで多種多様な貨物を
国際規格の「コンテナ」に収納して運ぶ事は
梱包の手間を省き、積荷の揚げ降ろしの機械化による効率アップとコストダウンを可能にし
国際定期輸送に画期的な変化をもたらしました。
しかし 新型コロナの影響は
世界的に輸送需要の急激な収縮を受け、
貨物航路の削減や運休が相次ぎました。
フランスの海運調査会社によると、
2020年3月に全世界で運休したコンテナ船は402隻。
その積載容量は約6メートルのコンテナ換算で250万個分に上り、
世界のコンテナ船輸送力全体の11%に達したといわれています。
その後も影響は拡大し
仕事のないコンテナ船が世界中の港でずらりと待機することになってしまい
さらに 世界各地で「コンテナ不足」の事態にもなっていました。
☆コンテナ輸送
ごくごく普通の家庭では 家に届く荷物といえば ダンボール箱が一般的で
中の荷物を取り出して ダンボール箱はリサイクルゴミに出しますよね
しかし 世界中でコンテナ船が運ぶ「コンテナ」は もちろん使い捨てではないにせよ
荷物を取り出した空のまま船に乗せません。
効率的に輸送するために 荷物が積み込まれたコンテナだけが海を渡れるシステムになっています。
ところが 新型コロナの影響で 世界を巡回していたコンテナに異変が起きました。
中国の工場等が 従来のように稼働できなくなり
著しく輸出用の生産が減ったことにより 空のコンテナが港に残されてしまいました。
そうして 世界的にコンテナが不足する事態になり
スペースの奪い合いや 空コンテナ輸送の費用負担といった
思わぬ輸送費の上昇が深刻化していました。
☆船員
また新型コロナの影響は「船員」さんたちにも及びます。
日本の大手海運会社の日本人の勤務状況は
「6か月乗船+3か月休暇」が基本的なスケジュールのところを
各国で移動制限や入国制限が行われているため、
下船できても後任者がその港に行けない、
また、そもそも港で下船してもその国に入国できない、という状況で
世界的に船員さんたちは家族のもとに帰れなかったり
過酷な勤務状況が大変深刻化しているというのです。
一日も早く 新型コロナが滅ぶことを祈るばかりです。
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どうなる運転免許証のデジタル化
11月に突入しました。
風が冷たく吹きはじめ、時には冷え込む日もあります。
11月は空気の乾燥が本格化する季節、風邪の対策も一層気をつけなければなりません。
乾燥は体調の不具合を引き起こす原因となります。車載用USB加湿器を使って、エアコンで乾燥する車内や室内を保湿してみるのも良さそうですね。
〈行政のデジタル化〉
今年9月16日に発足した菅内閣は、行政デジタル化を看板制作の一つに掲げ、「デジタル庁」を開設しました。マイナンバーカードと一体化し、スマートフォンのアプリに保存することで偽造防止や利用者の利便性向上につなげるため、運転免許証のデジタル化が進められています。小此木国家公安委員長は10月16日、運転免許証のデジタル化について、2026年度にも、免許証の情報をマイナンバーカードのICチップに登録して、一本化をスタートさせることを明らかにしました。
運転免許証のデジタル化により国民の管理を一元化することで効率を高めることを目標としています。
では運転免許証をデジタル化するにあたって運転手と国の双方にどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
〈メリット-政府側-〉
警察庁によると、運転免許証は2019年末時点で8215万人が保有しています。マイナンバーカードは2022年度までにほぼ全ての国民に交付するとの政府目標がありますが、現時点で普及率は2割弱にとどまっています。免許証とマイナンバーカードを紐付けることができれば、カードの普及促進も期待できると政府は見込んでいます。
サイバー空間が国民の生活に不可欠な基盤となっていることから、初期段階として免許証のデジタル化を推し進めたいところです。
〈メリット-国民-〉
運転免許証がデジタル化されると、住所などの変更がオンラインで出来るようになり、更新などの事務手続きの簡略化という利点があると言われています。
今年はコロナ禍により更新日が延長されるといった影響がありました。ニューノーマル時代に備えてオンラインで申請ができるようになると、わざわざ出向く手間が省けます。
またキャッシュレス化が進み財布を持たずに携帯ひとつで外出する人が増えていることから、そうしたニーズに応えることができそうです。
しかしながら現段階ではそれ以外、国民側に大きなメリットは考えられていません。
〈問題点〉
マルウェアにより攻撃や不正利用、個人情報漏洩といったが問題になっている今、個人情報の流出のリスクや、偽造免許証、なりすまし等の悪用などリスクが増えることが不安点として挙げられます。日本のデジタル情報の管理が向上しない限りマイナンバーもデジタル運転免許証も国民からの支持また利用は期待できないと考えられます。
警察庁は免許証をデジタル化してスマホなどのアプリに保存する形式を想定しています。免許証の偽造防止、国民の手続き簡略化、警察の窓口業務の負担軽減が見込まれる免許証のデジタル化。欧米諸国の先進国と比較してデジタル化に後れをとっている日本は、欧州の最先端技術に追いつきたいというのが狙いのひとつにあるのでしょう。私たち国民にとっては個人情報の漏洩を防ぐセキュリティ対策が気になるところです。