月別アーカイブ: 2021年7月
モーダルシフトで環境改善を後押し
こんにちは。
7月23日、1年越しに東京2020オリンピックが開催されましたね。
開会式のピクトグラムも話題になりましたが、皆さまはどの競技に注目していますでしょうか?
日々、様々な競技で熱い戦いと感動のパフォーマンスが繰り広げられていますが、
その選手たちを苦しめるのが日本の過酷な暑さです。
日本の夏の暑さは気温も湿度も高く、立っているだけでも汗が止まらずエネルギーが奪われます。
そんな環境下で試合をするのは非常に大変で選手たちを苦しめる存在でしょう。
特に試合が長時間に及び耐久戦になるテニスでは猛暑により棄権する人も出るくらいです。
これに多くの選手たちが協会に、競技時間の変更を求めました。
その結果、29日の試合から試合のスタートを午後3時へ変更になりました。
日本人でも辛い夏の酷暑は8月もまだまだ続くでしょう。
こまめな水分と塩分補給、規則正しい生活を送り、引き続き熱中症対策をしていきましょう。
さて今回は、環境改善や運送業界の人手不足を解決すると期待される「モーダルシフト」について解説していきます。
<モーダルシフトとは>
モーダルシフトとは、トラックなど自動車で行われている貨物輸送をより環境負荷が低い輸送手段に切り替えることを言います。環境負荷が低い輸送手段は具体的に、鉄道と船舶が挙げられます。
多くの企業では商品の生産から廃棄にいたる全ての場面で、環境負担を軽減する活動が取り組まれています。それにプラスしモーダルシフトを取り入れることで、更なる環境負担の軽減が期待されています。
<モーダルシフトでどれぐらい変わる?>
それでは、モーダルシフトを取り入れることにより具体的にどれぐらいの変化があるのでしょうか?国土交通省の調査結果から見ていきます。
1トンの貨物を1km運ぶ(=1トンキロ)ときに排出される二酸化炭素の量は、トラック(営業用貨物車)が225gであるのに対し、鉄道は18g(約1/13)、船舶は41g(約1/5)しかありません。中でも鉄道は営業用トラックの約13分の1と、様々な輸送機関の中で環境負荷が最も少ない輸送手段です。
つまり輸送方法をモーダルシフトすることで、8~9割の二酸化炭素を削減できるのです。
(参考:国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量」)
<メリット・デメリット>
メリット
・二酸化炭素の排出量を削減
・ドライバーの人手不足を解消
・一度に大量輸送が可能に
コンテナでの輸送となるため、物流の効率化が期待できます。
デメリット
・コストが割高になる
鉄道や船舶の輸送は長距離に適していることから、長距離ドライバーの負担を解消できます。その反面、近距離や中距離ではコストが大きいです。近年では小口配送が増えていることから、割高になってしまいます。
<事例と支援策>
国土交通省は流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律「物流総合効率化法」を定め、労働力不足や小口輸送の進展、環境負担の軽減を図るため物流効率化の取組を支援しています。また、これに基づき実施されるモーダルシフト等の実施事業「モーダルシフト等推進事業」を随時受け付けているそうです。
その他に、「グリーン物流パートナーシップ会議」という物流企業の連携や排出量削減などを支援するための会議もあります。企業・団体・個人のいずれも参加することができ、モーダルシフトについて学べ、最新の情報を取り入れることができます。
<課題と今後の在り方>
このように環境面の負担を軽減できるだけでなく、働き方改革にもつながるモーダルシフトですが、中小企業で実現するにはまだ難しいのが現状です。急な出荷量の増減に対応できない他、倉庫費用という新たな経費が発生することが推進を阻む原因となっています。
こうした問題の解決策のひとつに「シェアリング」が挙げられます。
(前回のブログ「物流とシェアリングエコノミー」を参考)
三菱食品では、トラックの空スペースを企業間でシェアし、物流積載率の向上につなげる「余積シェアリング」をスタートします。
企業と企業のつながり、マッチングがモーダルシフトにおいて重要となっていくでしょう。
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社内表彰レポート2021
今年も創立記念日でもある7/22に社内表彰を行いました。
昨年に引き続き、新型コロナウィルス感染防止のため、表彰はあくまでもその時にいたメンバーのみに行われました。
永年勤続者は25年4名、20年3名、15年6名、10年4名です。
写真は本社での表彰の様子です。
写真は京都支社の表彰者です。
こちらは名古屋支店の表彰者2名です。
受賞された方、おめでとうございます!
これを機に更なる飛躍と活躍を期待しています。
今後も皆さまのご期待に沿えるように、社員一同力を合わせ、より一層のサービス向上を目指し、精進して参ります。
オリンピックと道路4
本日7月16日は「国土交通デー」という記念日になります。
「国土交通デー」とは、1999年の今日 国土交通省設置法が公布されたことにちなんで
国土交通省の発足した2001年から記念日として実施されています。
この記念日は
国土交通行政に関する意義・目的、重要性を広く国民の皆様に理解してもらうために設けられたので
記念日の前後には毎年 国土交通省の関連機関などで「こども霞が関見学デー」をはじめ、
図画・作文コンクールや全国各地で展示会や見学会など各種の広報活動やイベント活動を行っていました。
来年にはコロナの影響で中止や延期といったことがなくなっていることを願います。
いよいよ来週に開会式を迎える東京2020オリンピックですが
国土交通省では、大会の安全かつ円滑な運営に資するため、
公共交通機関等におけるテロ・セキュリティ対策、
選手・大会関係者等の円滑な輸送、
気象情報のきめ細やかな発信による暑さ対策等の施策に、総力を挙げて取り組むそうです。
たしかに 数日前より オリンピック関連施設付近での警備は厳重になってきており、
各都道府県名が入ったパトカーが都内を走行し、
他府県から応援に来た警察官も数多くパトロールされています。
警察庁は過去最大規模となるおよそ6万人の態勢で臨むことを明らかにしています。
また、民間警備会社553社から構成される
「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会警備共同企業体」も発足し
1日あたり最大で1万8100人を配置、警備員数は約60万1200人に上る予定だったそうです。
●オリンピックでの事件●
スポーツの大会に何故このような警備が?と思われる方も少なくないでしょう。
1972年のミュンヘンオリンピックから 警備が厳重になったと言われています。
この大会では パレスチナのテロ集団が選手村に侵入し、
イスラエル選手団を襲撃し 11名の選手やコーチ等の方々や警察官1名も亡くなる事件がありました。
選手村の警備員は 8名のテロリスト達がフェンスを乗り越えるのを目撃してはいたものの、
夜間に外出した選手達が人目を忍んで戻ってきただけだと思ったといいます。
また1996年のアトランタオリンピックでは
オリンピック公園の屋外コンサート会場で爆破事件が発生し、
2名が死亡、111名が負傷する大惨事がおきてしまいました。
周囲にいた警備員が一時容疑者として扱われてしまい、後に映画化までされています。
このような悲惨な事件をふまえ、世界中から観衆を引き付けるオリンピックは、
テロリスト等の格好の攻撃対象になってしまうことから
いっそうの厳重な警備をするようになってきたのです。
●様々な警備体制●
東京オリンピック・パラリンピックは、
都内を中心に43の競技会場で行われます。
選手村、宿泊施設、練習場、その他の関連施設等を合わせると膨大な施設の数になります。
警視庁や全国の警察からの応援部隊などが
過去最大規模の態勢で会場や周辺の警備に当たることになっていますが
銃器で対応する「ERT=緊急時初動対応部隊」や
水上バイクなどで対応にあたる「WRT=臨海部初動対応部隊」といった特殊部隊も動員、
臨海エリアの警備用にバルーンカメラも設置という
陸海空の警備体制を図っています。
また各競技会場から最寄り駅までの「ラストマイル」と呼ばれる区間に新たに200台の防犯カメラや
車両を使ったテロを防ぐため会場にイスラエル製の特殊な柵を設置したり
不審なドローンの飛行を電波で妨害する「ジャミングガン」と呼ばれる最新の機材を導入しているそうです。
また人や機械のみならず
優秀な警察犬、警備犬、探知犬までオリンピックの為に訓練を重ねてきているそうです。
緊急事態宣言下ですので なかなか会場やその周辺に行かれる方は少ないかもしれませんが
全国のパトカーや白地にエンブレムなどの装飾がされた電動オリンピック関係車両が
既に多く走行し、大勢の警察官やスタッフが路上や歩道に配備されていて
大会まであと僅かだという雰囲気を感じられます。
テレビ放送等で会場周辺が映し出されている際は
そういったオリンピック車両だけでなく
警備車両や警備員も見どころかもしれません。
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物流とシェアリングエコノミー
東京の新型ウイルス新規感染者数が増加していることから、週明け12日から東京で4度目の「緊急事態宣言」が発令されます。
期間は8月22日まで。神奈川・千葉・埼玉・大阪では引き続き、まん延防止措置が適応されます。
7月23日に開幕する東京オリンピックは、開催期間すべてが宣言の時期に含まれます。
これによりオリンピックでの有観客での実施は難しくなってきました。
ワクチン接種も職種や地域により接種率にバラツキがあります。
オリンピック開催地でありながら接種率が低いこと、他の国に比べ制限が弱いことも今回の判断に繋がったのでしょう。
スポーツ大会及び国際的な祭典において有観客なしというのは大変残念ですが、テレビ越しからエールを送りたいものです。
さて今回は、近年急速に発展している経済の仕組み、「シェアリングエコノミー」と物流業界の関係性をご紹介いたします。実は私たちの身近に広がりつつあるシェアリングエコノミーは資産を有効に活用できる他、業務効率化、環境配慮など幅広くつながっています。
シェアリングエコノミーの種類、実際にどのように活用されているのか併せて見ていきます。
<シェアリングエコノミーとは>
シェアリングエコノミーとは、個人が所有しているが現在使われていない財産を貸し出して共有することで有効利用することを指します。モノや場所、スキルなどを必要な人に提供したり、共有したりする新しい経済の動きです。
シェアリングエコノミーのメリットは、使われていないものを有効活用することができるという点です。シェアリングエコノミーの始まりは、2008年から開始された民泊サービス「Airbnb」と言われておりますが、市場規模は急速に拡大しています。
‐シェアリングエコノミーの5分野
主に以下の5つの分野に分けられています。
①空間×シェア:駐車場や会議室の他、民泊のように宿泊場所など、普段使っていない「場所」の貸し借りのサービスです。民泊、ホームシェア、駐車場シェアリングなどがあります。
➁移動×シェア:日本ではタクシーのみですが、海外では一般のドライバーが運転する車も手配できます。
カーシェアリング、ライドシェアリング、シェアリングサイクルなどがあります。
➂モノ×シェア:物物交換やリサイクルによって、余剰な物品を流通させる仕組みです。
フリマアプリ、レンタルサービスなどがあります。
➃スキル×シェア:仕事を依頼したいクライアントと、経験や実績を持った働き手とを繋ぎます。
家事代行、子育てシェア、クラウドソーシングなどが該当します。
⑤お金×シェア:アイデアを売る代わりに投資して応援する仕組みです。クラウドファンディングがこれに当てはまります。
<物流業界におけるシェアリング>
複数のEC事業者で物流センター内の設備やスペースなどをシェアする、ドライバーを直接マッチングさせて無駄なく効率的な配送業務をすることなど活用されています。
シェアリングが物流においてメリットとなる最大の点はズバリ「費用」でしょう。
物量に応じて支払う形式なので、初期投資や固定費を抑えながら事業拡大に向けてEC事業を運営が可能です。そのため、自動梱包ラインや無人搬送ロボットといった最新機器が装備され、情報システム、保管スペース、作業スペース、作業者、梱包材などを複数の事業者で共同利用します。
<事例>
EC事業の物流業務に必要な「アセット(自動化・省人化設備)」「システム(情報システム)」「スペース(保管・作業スペース)」「マンパワー(管理者・作業者)」という4つの機能を、複数のEC事業者でシェアリング。
ピッキングから検品、梱包、出荷までの物流オペレーションの70%以上を自動化しているので、小規模での運営もコストを抑えて運営できます。
ハコベル
テクノロジーを活用することで物流を進化させることで、荷主に対しては物流コストを削減し、運送会社には適正な配送価格で収益を提供します。
ネット通販などの急成長や配送ドライバーのなり手減少に伴い、宅配便数が急増、配送ドライバー不足が深刻な問題となっている「宅配クライシス」を改善できる手段として注目されています。全国の運送会社やフリーのトラックドライバーをネットワークで結び、それぞれの非稼動時間を有効活用します。
WareX(ウェアエックス)
三菱商事は今年5月、シェアリング倉庫サービス「WareX(ウェアエックス)」を正式リリースしました。
WareXは、価格・場所などの条件を踏まえた倉庫検索から入出荷の進捗までチームで⼀元管理できるシェアリング倉庫サービス。見積もり不要・従量課金・設備や人の手配不要・入出荷管理・チームでの⼀元管理という、5つの特徴で顧客の倉庫利用をサポート。
誰でも簡単に倉庫を探し使える、シェアリング型倉庫利用サービスです。
<まとめ>
コロナ禍によりEC事業が順調の物流業界。しかしそれに伴い、配送ドライバーの人手不足や物流コストが深刻化しています。
今後、施設や設備、情報の共有などシェアリングエコノミーによる業務効率や柔軟な働き方が期待できます。
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夏原工業株式会社様より記念品を拝受
7月2日(金)、弊社が長らくお取引をさせて頂いている夏原工業株式会社の専務取締役・佐久間様が京都支店に来社されました。
当日は、夏原工業様設立50周年を記念した記念品を頂戴しました。
頂戴した記念品の中には壁掛けの時計もあり、こちらは京都支店事務所内に設置し、大切に使用させていただきます。
これからも弊社のビジネスパートナーとして尊重、協力し合い、相互の発展を目指してまいります。
オリンピックと道路3
7月に入り 「東京2020オリンピック」の開催まであと僅かになりました。
東京開催は2度目となりますが、
実のところ 東京都の歴史は意外にも長くはないということをご存知でしょうか。
「東京都」が誕生してからまだ80年にも満たないのです。
1878年に「東京府」に 現在の港区、中央区、新宿区等の東のエリアに15区が設置され、
その区外は6つの郡とされました。この15区6郡がほぼ現在の23区の範囲になるそうです。
そして1889年に 「東京市」が出来、15区を統括します。
1932年になると 東京市外の郡の都市化や人口増加により
それまで郡だったところに改編され、新たに20区が設置され、35区体制となりました。
そして1943年の第二次世界大戦下 各区の区政の基盤を強固にするためなどの理由から
「東京府」と「東京市」は東京都制が施行され「東京都」として生まれ変わりました。
その誕生が 1943年7月1日であったことから
昨日の7月1日は「東京都政記念日」として知られています。
そんなまだまだ歴史の浅い東京都ですが 2度目のオリンピックを控え
日々準備が進められています。
●大会関係車両●
先月、警察庁は、オリンピックとパラリンピックの選手や関係者を
スムーズに輸送するため、
道路標識、区画線および道路標示に関する命令の一部を改正する命令(改正命令)を公布しました。
この改正命令により、
「大会関係車両等専用通行帯」、
「大会関係車両等優先通行帯」という2種類の規制が7月1日~9月30日の期間限定で施行され
道路標識や標示、区画線などが新設されています。
では「大会関係車両」とは具体的にどういった車両なのでしょうか
・東京2020大会に関し、人または貨物を輸送するために用いる車両
・都道府県公安委員会または東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が交付する標章(ステッカー)を付けている車両
この要件を満たす車両が「大会関係車両」だそうです。
大会関係車両の標章(ステッカー)交付対象は
下記の車両が該当するそうです。
・選手や各国オリンピック委員会、国際競技連盟の関係者などを輸送する大会組織委員会の車両
・メディア関係者の車両
・国際オリンピック委員会関係者の車両
・スポンサー企業等のマーケティングパートナー関係者の車両
●専用/優先道路通行帯●
大会関係車両の専用・優先通行帯の規制は、選手村や大会の競技会場の周辺にて実施されます。
専用通行帯・・・・ピンク色の実線・・・計4.3キロ
大会関係車両のみが走行でき、一般車両の走行は認められません。
優先通行帯・・・・ピンク色の破線・・・計19.8キロ
大会関係車両が後方から接近した場合は、他のレーンへ
移動しなければなりません。
★通行帯違反の処分
警察庁によると、大会関係車両等の専用・優先通行帯の規制を違反すると、
違反者は道路交通法違反→通行帯違反として
下記の処分対象となります。
・違反点数 1点
・反則金 大型車7000円、普通車6000円、二輪車6000円
また、自転車ロード、トライアスロン、パラリンピックマラソンなどの
路上競技に伴う交通規制も実施されます。
通行、立入禁止エリア、迂回エリア、時間規制等
様々な交通規制が実施されますので 期間中 対象付近をやむなく通行しなければならない方は
事前に調べておきましょう。