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春の交通安全運動2023


 
目次


 

本年度 令和5年の 「 春の全国交通安全運動 2023 」

5月11日(木)~20日(土)の期間に実施されます。

 

<交通安全運動の実施>

 

例年「春の交通安全運動」は 4月初旬に行われますので
「あれ?」と思われた方も少なくないでしょう。
 
交通安全運動は
 
1948年11月15日の国家地方警察本部長官通達に基づき実施されたのが始まりとされ、

原則では 春季は4月6日–4月15日、秋季は9月21日–9月30日とされています。

しかし 今年は 4年に一度のサイクルによる「統一地方選挙」が行われる影響により、
5月に期間変更して実施されます。
 

 
「全国交通安全運動」は、
 
交通対策本部の定める要領に基づいて日本全国で実施される交通安全に関する啓発活動期間で

広く国民に交通安全思想の普及・浸透を図り、

交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに、

国民自身による道路交通環境の改善に向けた取組を推進することにより、

交通事故防止の徹底を図ることを目的として、

毎年、春と秋の2回実施されています。
 
その はじまりは 先に記した通り

1948年(昭和23年)11月15日

警察庁の前身である国家地方警察本部長官通達に基づき実施されていましたが、

自動車普及に伴う交通事故の急増を受けて、

1962年(昭和37年)から 政府の重要施策として交通対策本部が中心となって実施しているそうです。

 

<目的と重点>

 

毎年 春と秋に行われる交通安全運動ですが
何故 年に2回 春と秋に実施されるかご存知でしょうか
 
内閣府によると、
 
春は 幼児や児童の交通事故が増加傾向にあり

秋は 日没時間が急激に早まり、
夕暮れ時や夜間に重大事故につながりかねない交通事故が多発することから
こうした時期の全国的な安全への取り組みが必要ということに起因します。
 

〈春の交通安全運動の目的〉

 
本運動は,広く国民に交通安全思想の普及・浸透を図り
交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに
国民自身による道路交通環境の改善に向けた取組を推進することにより
交通事故防止の徹底を図ることを目的とする。
 

〈交通安全運動の重点〉

(1) こどもを始めとする歩行者の安全の確保

(2) 横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上

(3) 自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底

 
主催
 
内閣府、警察庁、総務省等をはじめ
地方公共団体の都道府県や市区町村、
関係民間団体、独立行政法人自動車技術総合機構といった自動車関連団体等13団体に
公益社団法人全日本トラック協会も含まれます。

 

<全日本トラック協会の実施計画>

 

全日本トラック協会では これらの全国重点に留意し、

さらに、 事業用トラック向けの対策を含めた下記事項について積極的に取り組むことになっています。
 
特に 下記の最重点推進項目として記されている項目について
依然として後を絶たない事業用トラックによる

飲酒運転事案や、
事故の約半数を追突事故が占め、

かつ、死亡・重傷事故の4割が交差点で発生している現状を踏まえ、
徹底して取り組むものとしています。
 
1.安全運行の確保
 

<最重点推進項目>

 

1)飲酒運転の根絶

2)追突事故及び交差点における事故の防止

 

<重点推進項目>

 

3)子供を始めとする歩行者の交通事故防止
4)夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止
5)携帯・スマートフォンの使用禁止の徹底
6)高速道路における事故の防止
7)トレーラ事故の防止
8)健康起因事故の防止
9)過労運転等の防止
10)「WEB版ヒヤリハット集」を活用した安全意識の高揚

 
2.車両の安全性の確保
 
3.事故情報等の収集による安全意識の高揚
 
4.広報活動の推進
 

 

 
近年 交通事故件数は 減少傾向にあるとされてはいますが、
まだまだ痛ましい交通事故のニュースが後を絶たちません。
 
この運動により

普通自動車、トラックに関わらず

いかなる車両のドライバーも

さらなる安全運転を心がけるきっかけになればと思います。

 

<まとめ>

 

自動車の普及に伴い 交通事故が増加し
1948年からスタートした交通安全運動は
全国的に定着し 交通事故減少に貢献してきたことでしょう。
また訪れる「春の交通安全運動」を通して あらためて
思いやりのある運転や安全確認、事故防止の徹底に努めましょう

 

 

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実は身近な「半導体」と電気自動車


 
目次


 

「半導体不足」「半導体需要急増」
近年よく目にする、という方も少なくないでしょう。
 
半導体の製造には数か月という時間がかかり
供給不足が問題となっていますが
 
私たちの生活に実はとても密接な「半導体」
どのようなものなのでしょうか
 
 

<半導体とは>

 

半導体とは、
電気を良く通す金属などの「導体」
電気をほとんど通さないゴムなどの「絶縁体」との、
中間の性質を持ち
条件によって電気を通したり通さなかったりできる物質です。
 
代表的なものとしては下記の元素半導体があります。

ケイ素(Si)
ゲルマニウム(Ge)、
化合物半導体のヒ化ガリウム(GaAs)
リン化ガリウム(GaP)
リン化インジウム(InP)など

とはいえ
理系でない人にとっては 縁遠い物質に聞こえます。
 
しかし
代表的な半導体のケイ素
酸素に次いで地球上に多く存在する物質なのです。
酸素とくっついて、二酸化ケイ素として
私たちの身の回りにどこにでもある石ころや砂に岩、
珪石(ケイセキ)に存在しています。
 
さらに
この半導体で作られたトランジスタや集積回路(IC)といったデバイスは
私たちの身の回りにあるものに
多く使用されていて 非常に不可欠なものなのです。
 
パソコンやスマートフォン、テレビ、エアコン、
炊飯器や洗濯機といったデジタル家電の生活必需品に使われているだけでなく
運転免許証やパスポートにも使われています。
 
また
インターネットや鉄道、金融機関のATMといった通信、ネットワークにも
中心的な役割を果たしており
 
物流、製造、メンテナンス等にいたっても同様で
多くの産業、社会インフラの運営は半導体なしには成り立たちません。

 

 

 

<車載用半導体デバイス>

 

半導体が 現在の私たちの生活に欠かせないものですが
今後はさらにその需要が高まり、

必要になると言われています。

需要が高まる分野とされているのが

高速データ通信技術における半導体の役割の重要性が
この分野の大黒柱であり、不可欠なニーズとなっています。
 
また
高精細映像の情報処理を可能とする半導体の必要性も高まっています。
8kなどの高精密化が進む新技術の映像情報を支える要として注目されています。
 
そして 今後の自動車のEV化にも
非常に重要な役割を担っています。
 
もともと自動車は走る半導体とも言われる程
半導体部品が使用されています。
 
パワーウィンドウ、ワイパー制御、
パワーステアリング、オートドアロック、
エアコン、ETC、
 
等々多くの機器の操作を半導体部品が担っています。
 
自動車のEV化や自動運転化が進む中
さらなる半導体の必要性が高まっています。
 
既に記したような周辺機器に加え
安全運転を支援するシステムへの用途へ拡大しています。

・バックアップカメラ
・死角検知
・アダプティブ・クルーズ・コントロール
・レーン・チェンジ・アシスト
・緊急ブレーキシステムなど

このようなインテリジェント機能は、すべて半導体技術の統合によって実現されています。

 

 

車載用の半導体は技術的に世界をリードしていると言われています。
より高度な自動運転の実現に向け、強固な安全性のため
あらゆる可能性を予測計算可能な情報処理能力を有するAIの活用等
車載用半導体は
世界中で技術開発が加速しています。

 

<パワー半導体>

 

未来の自動車産業を支える電気自動車、
その電気自動車には 「パワー半導体」が欠かせないデバイスとなっています。
 
パワー半導体は、

小さな電力から高い電圧、大きな電流を扱うことができ
モータや照明などの制御や電力の変換を行う半導体です。

扱う電圧や電流が大きいことが特徴で、高い電圧、
大きな電流に対しても壊れないよう通常の半導体とは違った構造を持っており
電気自動車とともに脱炭素社会における重要な役割を果たす次世代の半導体として期待されています。
 
通常のガソリン車でも 半導体デバイスは多く使われていますが
電気自動車では さらに
バッテリーやモーターを監視するデバイスや
インバーター回路を制御するデバイスが必要となり
低い電圧で動く部品から高い電圧を必要とするモーターまで、
数多くの部品で作られており、
パワー半導体を要とする部品が、電流を適切に変換して配分します。
 
これからの電気自動車の普及には このパワー半導体の需要も高まるだけでなく
その技術は今後も飛躍的に向上すると言われています。
富士経済の調査によると
パワー半導体市場は、
2022年見込みの2兆3386億円に対し、2030年は5兆3587億円規模に拡大すると予測されています。
 
「パワー半導体」の性能アップにより 無駄な電力消費を控えることができれば
電気自動車の性能の向上だけでなく
ひいては世界の省エネ・環境問題に大きく繋がると言えるでしょう。
 

<まとめ>

 
近年半導体不足が問題となっていますが
半導体は私たちの生活に非常に身近で欠かせないものです。
今後の電気自動車の普及にも「パワー半導体」の
活躍が注目されています。
 

 

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イメージと違う?観光都市「京都」の精密機械産業


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世界的な観光都市として知られる「京都」
日本が誇る歴史的文化的な建造物や遺産の宝庫です。
でもじつは、京都の最大の産業は観光業ではなく製造業なのです。
なかでも精密機器、ハイテク機器は京都の重要な産業です。


今回は京都の意外な製造業の歴史を紐解きますが、
その前にまずは、多くの方が京都に抱くイメージを見てみましょう。

 

<京都のイメージ>

 

2022年の全国10代~80代男女902人によるインターネット調査によると
「京都のイメージ」

1位 神社仏閣  

2位 古都

3位 歴史

4位 観光地

5位 舞妓さん

6位 本音と建前の使い分け

7位 上品

8位 抹茶

9位 和

10位 はんなり

 
歴史的な神社仏閣、史跡といった観光スポットが多いため
外国人の人気観光スポットのみならず
国内旅行でも常に上位にランクインし
またメジャーな修学旅行先であることから
京都のイメージは
日本ならではの文化や歴史を身近に感じる地域の特徴が表れています。

 

 

実際のところ
神社・寺院の数ですと 京都は4838寺になり
最多の愛知県8014寺と大きく離れ 全国ではベスト5にも入っていないのです。
 
政治の中心であった京都では 小さな神社は統合されていったことが要因で
他県では中央権力が及びにくかったことで小さな神社が数多く存続できていると
考えられています。
 
また 京都のイメージとかけ離れている事例は
 
京都の最大の産業は 観光ではなく
製造業であるということでしょう。

 

<京都の伝統産業>

 

世界的な観光地として知られる京都は
実のところ 日本でも指折りの工業都市なのです。
 
京都で有名な西陣織、友禅染、京焼といった伝統的な工業は
平安時代にさかのぼり
天皇や貴族の生活で使われる様々な製品が、
宮廷直属の工房において創り出されていました。
 
鎌倉時代や室町時代では
専門的な職人が京都に集まるようになり、
高水準の製品を生産しました。
 
明治時代になると 欧米の技術を導入し
原料の開発や改良を進め
京都の産業を発展させました。
 
例えば
西陣織では
 
文明開化の波に乗り、京都府は西陣織の職人をフランスに派遣し
ジャガード織物の技術を導入し
その後は 着物や帯といった和装だけでなく
ショールやネクタイといった洋装分野でも取り入れられるようになりました。
 
時代の移り変わりとともに
京都の伝統文化は柔軟に進化を遂げ
現在でも最高級の品質を届けています。

 

<ハイテク産業とベンチャー企業>

 

京都は伝統工芸品産業の側面が 一般的なイメージと沿うのですが
京都のもうひとつの顔は、
意外にもハイテク産業とベンチャー企業の都という側面があります。
 
京セラ、任天堂、オムロン、ワコール、
村田製作所、島津製作所、日本電産など、
世界でも活躍する名だたる企業が京都にあります。
 
電気自動車向け部品、スマートフォンや電子機器部品といった
ハイテク部品を担う京都の企業は多く
世界の供給網の中で重要な役割を果たしています。
 

 
そんな京都の製造業の発展の礎には
京都独特の文化、歴史的背景が関与していると言います。
 
島津製作所もその一つで
もともとは鋳物の仏具を製造しており
寺院の内陣に置かれる香炉、花生け、燭台、高坏、仏飯器などを手掛けていました。
後に仏具製造の鋳物技術を理化学機器の開発に転用させ
大きく発展させていきました。
 
このように仏具など、寺院に納めるものや
宮中に献上するものを作る「ものづくり」が原点になっていた企業が多くあります。
 
また
京都は地理的に四方を山に囲まれた狭い土地であることから
大量生産型の大型工場は不向きだったため
付加価値の高い独創性や品質を重視する製品を生み出す気風が強いとも言われています。
 
多くの工程を分業し完成品にする伝統産業が根付いていた点や、
模倣をタブーとする職人文化が
京都の企業の特徴と言えるでしょう。
 
さらに
もともと京都は、京都大学を始め、
多数の大学が集まっている学術都市でもあります。
多様で優秀な人材が豊富で 様々な分野の研究も盛んであることから
新しい技術を育てるための最適な環境にあるとも考えられています。
 

 

そして、このような恵まれた環境下で、
独自の技術を掲げたベンチャー企業が次々と産み出されているのです。
 
京都発のベンチャー企業では
ローム社は 高収益上位の半導体電子部品メーカーであり、
また堀場製作所は 世界シェア8割の自動車排ガス計測器を生み出しており
このように活躍が目覚ましい注目すべき企業が京都には多々あります。
 
「京都」は
観光都市としての美しい古都としてのイメージが強いかと思いますが
実のところ
高度な技術力に長けた世界的なビジネス都市でもあり
日本が誇る稀有なエリアだと言えるでしょう。
 

<まとめ>

 

歴史的な遺産の宝庫として人気の観光地である京都は
実はハイテク技術やイノベーションで注目される企業が
集まる世界的なビジネス都市でもあります。


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飲酒運転撲滅へ 罰則と条例制定


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「飲んだら乗るな 乗るなら飲むな」
誰しも一度は目にしたことがある言葉ではないでしょうか。
 
たとえ少量のお酒でも運転能力、判断力などが低下し
安全な運転をすることはできません。
 
危険性の周知や厳罰化にも関わらず
まだまだ飲酒運転による事故は後を絶ちません。

 

<飲酒運転と事故>

 

近年 若者の車離れが増加傾向とともに
アルコール離れもしているといいます。
 
20代で飲酒習慣がある人は、
2019年の調査では わずか7・8%(男性12・7%、女性3・1%)
30代でも17・2%(男性24・4%、女性11・1%)でした。
1996年の調査に比べると
飲酒習慣のある男性の割合では、
20代で約3分の1、30代で約2分の1と顕著に減っており、
近年の娯楽の多様化やリスク回避志向の高まりが影響していると考えられています。
 
とはいえ
 
飲酒運転による死亡事故の主な特徴の一つに
年齢層別の免許保有者10万人当たりの死亡事故件数は、
30歳未満の年代で多いこともわかっています。

●事故件数●

 
飲酒運転による事故件数、及び死亡事故は、
平成14年以降、飲酒運転の厳罰化や
飲酒運転根絶に対する社会的気運の高まり、
 
若者のアルコール離れ等により
大幅に減少してきましたが、
平成20年以降は減少幅が縮小しています。
 
令和3年中飲酒運転による交通事故件数は、

2,198件
               前年比-324件、-12.8%

そのうち、死亡事故件数は、

152件

               前年比-7件、-4.4%

 
飲酒運転による死亡事故には
下記のような特徴があると言われています。
 

・事故発生時間が 22時~6時まで が約6割を占める。

・飲酒死亡事故件数は、
30歳未満では22時から6時まで
65歳以上では14時から22時までに多く発生している。

・運転者の飲酒状況は、呼気0.25mg/l以上が約7割を占める。

・アルコールの影響が大きい状況では、

車両単独による死亡事故が多く
運転者や同乗者が死亡する事故が多いが、

約3割は第三者を死亡させている


 
また、飲酒運転の死亡事故率は、飲酒なしの約9倍と極めて高く、
飲酒運転による交通事故は死亡事故につながる危険性が高いことが分かります。

 

<飲酒運転の罰則>

 

飲酒運転は、
ビールや日本酒などの飲酒後に
そのアルコールの影響がある状態で自動車などの車両を運転する行為です。
 
日本では 飲酒運転が法律上明文で禁止されたのは、

1960年の道路交通法改正の際で
比較的近年になってからのことです。
この法律では、呼気1リットルに対し0.25mg以上の状態での運転が禁止され
酒気帯び運転違反に対する刑罰は、二年以下の懲役又は十万円以下の罰金でした。
その後、段階的に厳罰化が進んできています。
 
現在では
この道路交通法違反となる飲酒運転には、
「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」の2種類があります。

《酒気帯び運転》

呼気1L中にアルコールが0.15mg以上検出されると、酒気帯び運転となります。
 
アルコールの濃度によって、以下のように違反点数が変わりますが
違反点数やその他の処分は、どちらも前歴やその他の累積点数がない場合に限り、
ある場合は、違反に応じてより高い点数が付されます。
 

0.15mg以上 0.25mg未満

違反点数:基礎点数13点
行政処分:免許停止90日

0.25mg以上

     違反点数:基礎点数25点
行政処分:免許取り消し/欠格期間2年
 
※欠格期間→免許の再取得ができない期間
 

《酒酔い運転》

呼気中のアルコール量とは関係なく、客観的に見て、
アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態で運転した場合をいいます。

具体的には、

・直線の上を歩かせてふらつくかどうか
・視覚が健全に働いているか
・運動・感覚機能が麻酔されていないか
・言動などから判断・認知能力の低下がないか
等の点が総合的に判断されます。

酒酔い運転をすると、

違反点数:基礎点数35点
行政処分:免許取り消し/欠格期間3年

また、酒気帯び運転と同様
前歴や累積点数がある場合は、違反に応じてより高い点数が付されます。
 
飲酒運転では、行政処分に加えて以下の罰則も科されます。

酒気帯び運転…3年以下の懲役または50万円以下の罰金
酒酔い運転…5年以下の懲役または100万円以下の罰金

アルコールを測定する呼吸を測る「呼気検査」を拒否すると下記の罰則もあります。
 
呼気検査拒否罪・・・3か月以下の懲役又は50万円以下の罰金
 

 

飲酒した運転手以外の罰則

 
平成19年9月に施行された改正道路交通法により
これまで規制されていなかった飲酒運転者の周囲の者に対する罰則を設けました。
 

・酒類提供罪   

→ 飲酒後に運転すると知りつつ酒類を提供した人

・要求依頼同乗罪 

→ 飲酒の事実を知りつつ車に乗った人

運転者が酒気帯び運転

・・・2年以下の懲役または30万円以下の罰金

運転者が酒酔い運転

・・・3年以下の懲役または50万円以下の罰金

・車両等提供罪  

→ 飲酒の事実を知りつつ車を提供した人

運転者が酒気帯び運転

・・・3年以下の懲役または50万円以下の罰金

運転者が酒酔い運転

・・・5年以下の懲役または100万円以下の罰金

令和2年では

これらの取締り件数は下記のとおり発表されています。
 

酒類提供罪・・・・・55件
要求依頼同乗罪・・・693件
車両等提供罪・・・・81件

 

<酒類提供罪と条例>

 
この酒類提供罪については
全国初となる条例を設けた福岡県の試みに注目が集まりました。
 
福岡県では、2012年に議員提案による
「福岡県飲酒運転撲滅運動の推進に関する条例」が制定されました。
飲酒運転撲滅条例としては、全国初の罰則付き条例であり、
県民、事業者、飲食店営業者などの責務を具体的に定めています。
 
この条例では まず飲酒運転で検挙されたドライバーに
違反が初回の時は、アルコール依存症検査を受診するよう努めなければならず、
5年以内に再度違反すると受診義務が課され
受診しない場合、5万円以下の過料としました。
 
さらに飲食店が飲酒運転違反者に酒類を提供した場合
公安委員会から違反事実が通知され、1年以内に再度違反者が出たときに、
飲酒運転防止の取組を指示されたにもかかわらず、
その取組を怠った場合、店名の公表と併せて指示書の店内掲示が義務付けられ
掲示しない場合は5万円以下の過料としました。
 

 
2023年1月 千葉県でも
「飲酒運転の根絶を実現するための条例」を改正し
飲酒運転根絶に向けた取組を強化するため
飲食店側への罰則等を整備しました。
 
千葉県では 2021年に八街市で下校途中の小学生の列に
飲酒運転のトラックが衝突し
5名の児童が死傷した痛ましい事件を受け、
この条例を施行しました。
 
飲食店営業者に対して

・啓発文書等を掲示するよう努める
・酒類の提供を求める客に対し、交通手段を確認する
・駐車場が設置されている場合は、啓発文書を掲示すること
・飲酒運転を防止するための措置が確認できない場合等には、酒類の提供をしないこと

 
等の責務を明確に記し、
県の求める改善策などに応じない場合は5万円以下の過料を科すほか、
県の立ち入り調査も可能となりました。
これまでは努力規定にとどまっていた事業者側のルールが義務化されました。
 
また 事業者に対しては
従業員の教育や指導、そして
アルコール検知器等を活用するように具体的に飲酒の有無を確認することを指示しています。

その他には
・酒類小売業者
・タクシー事業者及び運転代行業者
・駐車場所有者等
・イベント等主催者

といった対象者にも飲酒運転の根絶に関する啓発等に努めるよう記されています。
 
千葉県では 条例制定に際し、
 
飲酒運転を根絶するためには、
運転者一人一人のみならず、
その雇用主等まで含めた徹底した法令遵守をはじめ、
県民の飲酒運転根絶意識の向上を図るための啓発や
県民総ぐるみで対策を講じるための体制を整備するなど、
県、県民、事業者等が一体となって、飲酒運転の根絶に取り組む必要がある、としています。
 
これは どの都道府県にも関わらず
飲酒運転撲滅に不可欠なコンセンサスとなり
ひとりひとりの行動、意識と多様な業種の参画協力等
社会全体で取り組むことで
安心して暮らすことができる地域社会の実現の一歩となるのではないでしょうか

<まとめ>

 

安全な運転を妨げる「飲酒」
近年の厳罰化や社会的機運の高まりによって減少傾向にあるものの
さらなる飲酒運転の根絶のために
都道府県条例の制定による取り組みも活発化しています。

 

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電気自動車普及の鍵 EV充電器のこれから


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世界的に脱炭素社会の実現に向け
「電気自動車」への転換の加速が期待されていますが
日本では 街中で
頻繁に電気自動車を見かける機会は
まだまだ多くはありません。
 
日本政府は、2035年までに
乗用車新車販売における電気自動車の比率を100%とする目標を掲げています。
 
それにあわせて
公共用の急速充電器3万基を含む
充電インフラの数を2030年までに15万基設置まで伸ばし、
利便性実現を目指すとしています。
 
 

<現状の電気自動車の普及>

 

日本における電気自動車・プラグインハイブリッド車の
販売比率はいずれも上昇傾向にあると言います。
 
2020年は販売比率1%を下回る月がほとんどでしたが、
軽自動車の電気自動車の販売とともに
急速に販売スピードが拡大して2022年9月には4%を超えました。

 

日本自動車販売協会連合会によると
軽自動車を除く
2021年の燃料別新車販売台数(普通乗用車)の割合は下記の通り
まだまだ半数近くがガソリン車になり
EVの割合は全体の約0.88%に過ぎません。
 

ガソリン車
118万3128台
49.30%

 

HV(ハイブリッド車)
102万7104台
42.80%

 

PHEV(プラグイン・ハイブリッド車)
2万2777台
0.95%

 

EV(電気自動車)
            2万1139台
            0.88%

 

ディーゼル車
14万3089台
5.96%

 

FCV(燃料電池自動車)
2464台
0.10%

 

その他
161台
0.01%

 


239万9862台
100%


 

 
また 2022年7月に行われた
20~69歳の計2,800名のインターネット調査(J.D. パワージャパン)によると
 
次に自家用車を購入する場合、どのタイプの車両を検討するかを尋ねたところ、
 

ガソリン車・・・49%
ハイブリッド車・・・48%
電気自動車・・・25%

 
という回答結果でした。
 
電気自動車を検討しないと回答した人のその理由
 

充電スタンドが少ない・・・・53%
車の価格が高い・・・・48%
充電に時間がかかる・・・・38%
自宅に充電設備を用意できない・・・・37%
航続距離に不安を感じる・・・・35%
(複数回答)

 
このように「EV充電」に関する不安要素の理由が多くを占め
今後の電気自動車の普及率アップの大きな鍵となることは間違いないでしょう。
 
 

<EV充電器>

 

国際エネルギー機関(IEA)によると、
電気自動車の充電に欠かせないEV充電器のうち
日本の公共のEV充電器は
2021年では約2万9000基と記されています。
 
充電スタンドの設置場所は 主に下記のようなところにあります。
このような街中の充電スタンドでは
 
1回の利用料は450円~600円位が一般的な料金となるそうです。
 

・カーディーラー
・ガソリンスタンド
・大型コンビニエンスストア
・商業施設
・宿泊施設
・道の駅
・高速道路サービスエリア
・コインパーキング

 
少しずつ増加しているとはいえ、
韓国では10万7000基、中国では262万基とその数に圧倒されます。
しかし 日本が極端に少ないというわけではなく
イギリスも2万8000基ですので
どの国も今後の電気自動車普及に向け
充電インフラの整備の拡充を目指している点では一致しています。
 

 

《充電器の種類》

 

EV充電器には様々な種類があり
設置される場所やニーズにより 最適な充電器は異なります。
 
おおまかな充電器の種類を見てみましょう。
 
★普通充電器 出力:3~6kW

コンセント型とポール型の2種類のタイプがあります。

・コンセント型:100Vと200V

   戸建/集合住宅 ビル等に適用
設備本体価格は数千円

・ポール型:200V 

   ケーブル無し(コンセント型)タイプと
ケーブル付きタイプの充電器の二種類があります。

   商業レジャー宿泊施設等、病院、屋外駐車場等に適用
設備本体価格は数十万円

  小型で導入コストが低いが、

  給電速度が緩やかな為
長時間滞在する場所に設置することが

  望ましい充電器になります。

★急速充電器 出力:50~150kW

高圧供給による契約が必要となる場合が多く見られます。

比較的大型で 導入コストが百万円以上とされ、
高額ではありますが、
短時間で充電が可能なので
高速道路のサービスエリアや市街地エリア等、
業務用車両に
利便性が高い充電器になります。

最大出力50kWの急速充電器なら
30分の充電で、約100kmの走行距離を充電回復できます。

 

<充電インフラ整備>

 

これからの電気自動車の普及に欠かせない
公共性の高いインフラとしての急速充電器の整備を進める為
日本政府は2023年にも規制を緩和するとしています。
 
国際エネルギー機関(IEA)が
高速と定義する22kW以上の充電器では

韓国は1万5000基、中国は47万基のところ
現状、日本はまだ僅か8000基

設置されているのみにとどまっており、
電気自動車の普及を推進する上で
急速充電器の整備は大きな課題となっています。
 
日本では現在、EV充電器の設置について

20kW以下のEV充電器には特段の規制はないものの
20kW超になると 安全のための絶縁性の確保など一定の要件を満たす必要があります。
50kW超はさらに建築物からの距離などで制約がかかったり
200kW超の充電器は「変電設備」となったり、
高電圧の電流を変圧する設備との想定で厳しい規制がかかります。
また、屋内に設ける場合は壁や天井を不燃材料で区画する必要があり、
設備の形式によっては運営者など特定の人しか扱うことができません。

この規制を所管する消防庁は
2023年中の関係省令の改正し、規制を緩和するとしています。
 
改正後は
200kW超の充電器も「変電設備」から「急速充電設備」となり、
出力50kW超~200kWの充電器と同等の扱いになります。
 
現状の規制では 200kW級の充電器の設置に
数千万円の設置費や年数百万円の運営費がかかってしまうので
改正後の設備運用のコスト削減に期待が寄せられています。
 

日本政府は2030年までに
公共EV充電器の設置数を
急速充電器3万基を含む15万基とする目標を示しています。
 
電気自動車の普及の大きな鍵となる「EV充電器」
この法令の規制緩和は
街中でのEV充電設備の拡充策として
温暖化ガス実質ゼロを実現するための一歩となるのではないでしょうか

<まとめ>

 

日本政府は2030年までに
公共用EV充電器を15万基設置する目標を示し
その為、2023年に法令を改正し、規制を緩和します。
これによる設備運用のコスト削減がインフラ整備のみならず
電気自動車の普及を促すと期待されています。

 

 

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交通事故死者数の減少傾向の背景


 
目次


 

2023年1月4日
警察庁は 2022年の交通事故死者数を発表しました。
 
2022年はコロナ禍における、まん延防止等重点措置が3月に解除され、
外出者が増えた年であったが、交通事故による死者数は2,610人で、
前年比では26人減少、ー1.0%で
6年連続で最少を更新しました。
 
 

<交通事故死者数の減少>

 

警察庁が発表した2022年の全国の交通事故死者数は2,610人となり

そのうち東京都内では 前年から1人減り132人でした。
 
都内の死者数の中では 歩行者が最も多く50人でしたが、
驚くことにそのうち、11人が 飲酒した後
路上に寝込んでしまい、事故に遭っています。
 
都内の交通事故発生件数は 30,170件
2021年度よりも2,572件も増え
負傷者数も 同様に2,593人増え 33,429人といずれも増加しました。
 
東京都のおおよその人口が 1400万人
密集地とされる区部で約970万人、市部で約420万人
という大都市です。
そして
世帯あたりの自家用車普及台数は約0.422台と
全国で最も少ないとされている一方で
バスやトラック、タクシー等の公共交通、商業自動車の往来は
世界トップレベルの多さです。
このような環境下で 交通死亡事故を1人でも減らすため
政府や警察、自動車関連企業のみならず自治体や地域の地道な努力により
年々減少の傾向にあります。
 
かつての日本では。。。
 

昭和21年の我が国の自動車保有台数は、
わずか約16万7,000台で、現在の約185分の1であったにもかかわらず
交通事故死者数は、20年代前半既に毎年4,000人前後
交通事故3件のうち1件が死亡事故というような極めて高い事故率でした。

昭和35年にも前年比19.6%増の
交通事故死亡者数が1万2,055人、
昭和45年には1万6,765人と史上最高にまで達してしまい
負傷者数は98万1,000人に上り、
1年間のうちに、国民約100人に1人が
交通事故の犠牲者になるという異常な
「交通戦争」の事態となっていました。


 
近年死者数が減少している理由 近年、死者数が減少傾向にある要因としては、
 
法整備や道路環境整備、
自動車技術の進歩、安全装備搭載車の増加、
そして、医療技術の進歩に加え
シートベルト着用者率が向上して事故の被害が軽減されていること、
高速で走行する車両の事故が減少していること、
悪質・危険性の高い事故が減少していること、
歩行者の法令違反が減少していることなどが考えられています。

 

<都道府県別データ>

 

2022年度の交通事故死者数の発表では
各都道府県別の人数も表記されています。
 
都道府県別では 下記の順位付けとなります。

※( )は2021年比
 

★交通事故死者数が
多かった5都道府県      人口10万人当たり

1. 大阪→141人(+1)        1. 岡山→3.94人
2. 愛知→137人(+20)     2. 岐阜→3.82人
3. 東京→132人(-1)     3. 高知→3.80人
4. 千葉→124人(+3)    4. 香川→3.72人
5. 兵庫→120人(+6)    5. 福井→3.55人

★交通事故死者数が
少なかった5県都道府県                    人口10万人当たり

1. 鳥取→14人(-5)                    1. 東京→0.94人
2. 島根→16人(+6)                   2. 神奈川→1.22人
3. 石川→22人(-4)                    3. 埼玉→1.42人
4. 徳島→23人(-9)                    4. 福岡→1.46人
4. 佐賀→23人(±0)                   5. 大阪→1.60人

 注目されている都道府県について見てみましょう。
 

《大阪府》

交通事故死者数が最も多かった大阪ですが
記録が残る昭和23年以降、大阪が全国最多となるのは初とのこと。

年齢別では
65歳以上が57人で、全体の約4割を占めています。
このうち16人が夜間(午後6時~翌午前6時)の事故で亡くなっています。

事故の状況別では、
「歩行中」が45人で最多となり
歩行者では夜間、被害に遭うケースが6割で、前の年より9人増えた

バイク乗車中が39人、自転車乗用中が29人と続いた。
二輪車では車の間をすり抜けて事故になるケースが目立つということです。

府内の交通事故件数は2万5442件(+54)、
負傷者は2万9671人(+111)だった。

 

《愛知県》

交通事故死者数で

2003年~16年連続全国最多数だった愛知県では
その後 減少傾向に転じていたものの
2022年では 2番目に多い都道府県になってしまいました。

交通死亡事故は 132件(+15)に上り
死者数も137人(+20)となりました。

「高齢者」の被害が減少した一方で
16~24歳の「若者」、25~64歳の「一般」の年齢層の死亡事故が増えました。
特に「若者」の死者数は 前年比で15人増え、
20人となり大幅な増加となってしまいました。

四輪車乗車中に亡くなった人は 36人
自転車乗車中の事故は20人。
バイク事故は、原付では10人、
それ以外の排気量では15人でした。
そして 最も多い死亡者の約4割にあたる56人が歩行者でした。

事故原因として 信号無視11件(+7)と歩行者妨害24(+9)と
前年より増加したことも 歩行者の死亡要因として考慮すべき点になりました。

交通事故の多い愛知県では、
対策として、早期に効果を発現するため、
従来からの道路拡幅による交差点改良等に加え、
既存道路内で実施可能な対策として、カラー舗装による注意喚起対策や
右折ポ ケットの整備、右折レーンの正対化などを積極的に取り入れること等を挙げています。


 

《岡山県》

 岡山県の2022年の交通事故の状況がまとまりました。74人が亡くなり、人口10万人当たりの死者数は全国ワーストでした。

 岡山県警によると

岡山県では2022年73件の交通死亡事故が発生し、

74人が亡くなりました。

その6割近くが65歳以上の人でした。

 

死者は2021年より17人増え、3年ぶりに前の年を上回りました。死者が70人を超えたのは2019年以来です。

 事故の形として最も多かったのは、

車が壁に衝突したり自転車で用水路に落ちたりする自損事故で、34人が死亡しました。

過去70年で最も死亡事故者数が 62人と少なくなった2020年度でも

高齢者の死亡率は6割を超えており自損事故も多く

岡山県警は いっそうの安全運転や免許返納等を呼びかけていました。

 
各都道府県の交通事故死者数は翌年1月に発表され
数か月後になると、死亡事故の特徴や発生状況、
道路交通法違反取り締まり状況といった
詳細データも公表されます。
 
そういったデータが
現状の認識の把握やそれぞれの地域に見合った
具体的な事故を未然に防ぐ取り組みや対策に有効で
一つでも事故を減らせる効果となることを願います。

 

<見逃せない「30日以内」>

 

年々交通事故死者数が減少傾向にあるという報道はよく目にしますが
そういった報道の人数は
あくまでも事故発生時から24時間以内に亡くなられた方の人数にすぎません。
 
2021年度では
交通事故発生時から24時間経過後、30日以内に
亡くなられた方は569人に上りました。
事故発生時から24時間以内に亡くなられた方が2636人との発表でしたので
少なくとも3205人の方が事故発生から30日以内に亡くなられています。
 
また、2021年の場合
事故発生から3日後に亡くなった方が90人と最多となり
例年約半数は事故発生から6日以内に亡くなっているとのことです。
そして
交通事故によって負傷し、30日以上の治療を要する人は「重傷」と統計上分類されます。
 

 
世界では「30日以内死者」をカウントするのが一般的で
日本も世界基準に合わせ、国際比較ができるように
平成5年(1993年)から「30日死者」の統計を取り始めました。
 
前年度の30日以内の死者数の公表は
例年おおよそ翌年3月~4月となっています。
 
「交通事故死者数」を読み取る際には
「30日以内」の数字にも着目するようにしてみてはいかがでしょうか

<まとめ>

 

警察庁が 2022年の交通事故死者数を発表しました。
6年連続で最少を更新しましたが、発表された人数は
事故発生後24時間以内に亡くなられた方の数になります。
各都道府県の対策を強化するだけでなく 個人の安全対策のためにも
国際基準の事故発生後「30日以内」の数字も注目していきましょう。

 

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物流の効率化を支える税関の検査機器


目次


 

2022年 税関は
税関発足150周年を迎えました。
 
1872年、明治5年11月28日
今日の税関の前身である「運上所」から改称され
正式に発足して以来、日本の貿易の健全な発展と
安全な社会の実現に大きな役割を果たしています。

 

<税関とは>

 

江戸時代末期、鎖国から開国へと歩む中、
貿易のために開かれた港には「運上所」という税関の前身が置かれました。
 
「税関」として正式に発足して以来
時代の変化とともに税関行政の機能を強化し
新たな制度及びシステムを導入を進め
近年では通関手続きのデジタル化も取り組まれるようになっています。
 
税関は 開港場・空港・国境などで、
貨物の輸出入の許否、関税・トン税などの賦課・徴収、
船舶・航空機および旅客の携帯品/密輸品の取り締まりなど
の事務を取り扱う官庁で 財務省の地方支分部局になります。
 
日本では
 
函館、東京、横浜
名古屋、神戸、大阪
門司、長崎、沖縄地区 に設置され、それぞれの地域を管轄しています。
 

 
税関では以下の3つの大きな使命のもと、
国内関係機関や関係業界、
さらには各国の税関や国際機関などと連携・協力しながら、適正な税関行政の運営に取り組んでいます。
 

* 「安全・安心な社会の実現」
 
銃器・不正薬物等の密輸阻止を最重要課題とするとともに、
我が国におけるテロ行為等を未然に防止することにより「世界一安全な国、日本」を築く。

 

* 「適正かつ公平な関税等の徴収」
 
国税収入の約1 割相当を徴収する歳入官庁として、適正かつ公平に関税等を徴収する。

 

* 「貿易の円滑化」
 
国際物流におけるセキュリティを確保しつつ、通関手続を一層迅速化する。

 

<輸出入禁止の品目>

 

私たちが海外旅行の際、空港で行われる荷物検査
これが 一般の人に最も身近に感じられる税関の役割でしょう。
 
ワシントン条約で定められている規制対象の希少動物の密輸や
日本の貴重な果物の持ち出し、偽ブランド品の大量発覚といったニュースも耳にされたことがあるのではないでしょうか。
 
税関は、このような違法な輸出入を防ぎ物品や物質の点検や
貨物等の輸出入に関する申告が正しく行われているかどうかを審査し、
必要な検査を行います。
 
「関税法」により 輸出入が禁止されているものが定められています。
 

・ 麻薬及び向精神薬、大麻、あへん及びけしがら並びに覚醒剤(覚醒剤原料を含む。)

 

・指定薬物(医療等の用途に供するために輸入するものを除く。)

 

・けん銃、小銃、機関銃、砲、これらの銃砲弾及びけん銃部品

 

・爆発物/火薬類

 

・化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律第2条第3項に規定する特定物質

 

・児童ポルノ

 

・特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権又は育成者権を侵害する物品

 

・不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号まで、第10号、第17号又は第18号に掲げる行為(これらの号に掲げる不正競争の区分に応じて同法第19条第1項第1号から第5号まで、第7号又は第9号に定める行為を除く。)を組成する物品

 
また、貨物によっては
「食品衛生法」「食物防疫法」「家畜伝染病予防法」などの
法令手続きが必要となるものがあります。
 
 

<特殊機材の活用>

 
 
税関では移出入物品の検査を効率的かつ正確に実施するため、
様々な特殊機材などが使用されています。
 
例えば、「麻薬探知犬」もその一つで、
空港で見たことがある、という方も少なくないでしょう。
 

 
麻薬探知犬は
嗅覚により、荷物の中に隠された麻薬などの不正薬物を探知するよう専門の訓練を施された犬で
全国の税関に配置されています。
近年は薬物のほか、爆発物や銃器をも探知できる新たな訓練を施された探知犬も配置されているそうです。
 
他にも 船内検査や輸出入貨物検査で直接目視できない奥まった
狭小な場所を確認する時に使用するファイバースコープ
金属探知機、爆発物車載型探知装置といった機材も使用されています。
 
貨物の検査を効率的に行える検査装置として重宝されているのが
X線検査装置」になります。
 
荷物・貨物を開披せずに内容物の検査が可能であることから、
適正・迅速な通関が可能で
国際空港や国際郵便交換局内の税関出張所、
港湾のコンテナヤード出入口に設置されています。
 
船で運ばれる荷物は大型のものが多く、
大型トレーラーやコンテナをそのまま収容して検査する大型X線検査装置や、
2トントラックシャーシに架装し、必要な場所に移動して検査を実施できる車載型X線検査装置もあります。
 
2007年には 「車載式後方散乱X線検査装置」が導入されました。
従来の透過型の X線検査装置と異なり、
X線を貨物に向かって照射し、対象貨物の横を低速で通り過ぎるだけで検査が可能となりました。
 
このような大型装置は年々性能や精度が向上し、

最新装置の仕組みは、X線を発生させる電子線加速器によりコンテナ内部を透視、
作画して異物の混入を検査することができ
1回の検査時間を約2時間から約10分に大幅に短縮することが可能になったといいます。
 

 
検査作業の効率化と巧妙化する不正輸入の手口に対応するため、
検査技術も日々進化を続けています。
 
膨大な輸出入量を管理しなければならない税関の役割が非常に重要な中で
省人化および物流の効率化・迅速化を図ることが可能な装置のさらなる向上に期待したいですね。
 

<まとめ>

 

税関では日本の「関所」として
海外と日本で取引されている輸出入品を日々審査や検査業務をする機関です。
そこで使用されている様々な特殊な機材により
密輸や違法な物品を効率的に迅速に検査しています。

 

 

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自動ブレーキとトラックへの義務化


目次


 

国土交通省は、
2025年9月以降発売の新型車のトラックやバスを対象に
歩行者対応の衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)搭載を義務付ける事を発表しました。
 
加えて2025年1月から車両の後退を周囲に音で知らせるバックアラームも義務化し、
道路運送車両法に基づく保安基準を2023年1月に改正する方針としています。

 

<自動ブレーキとは>

 

自動ブレーキは、正式には
「衝突被害軽減ブレーキ」
 
=AEBS(Autonomous Emergency Braking System)
または「先進緊急ブレーキ」と呼ばれます。
 
普通自動車の自動ブレーキの国際基準では
下記の3つのケースで衝突しないことが基準になっています。
 

・時速40キロで走行中に、前方に停止している車に衝突しないこと
・時速60キロで走行中に、時速20キロで走る前方の車に衝突しないこと
・時速30キロで走行中に、道路を時速5キロで横断する歩行者に衝突しないこと

 

●自動ブレーキの仕組み

カメラやレーザーが前方の危険を検知

   ↓

衝突の可能性を警告音でドライバーに警告

   ↓

衝突回避又は被害軽減のため自動ブレーキ作動

自動車に搭載したレーダーやカメラ、ソナーからの情報をコンピュータが解析し、
ドライバーへの警告音やブレーキの補助操作などを行うシステムで
居眠り運転や増え続ける高齢者ドライバーによる
衝突事故の予防と回避、被害軽減に有効とされています。
 

●自動ブレーキの効果

交通事故総合分析センターによると、
自動ブレーキ搭載車の事故率は
自動ブレーキ非搭載車比べ減少している統計結果が出ています。

昼間の車両追突事故は65.1%、
夜間の対人追突事故は21.8%減少したといいます。

このように事故率は減少しているデータはあるものの
自動ブレーキシステムはメーカーや車種によってその性能は異なりますが、いずれにせよ
過信は禁物です。
 

 

<検知装備>

 

自動ブレーキの先進安全装置は
各メーカーの技術の向上により 日々改善されてきていますが
 
自動ブレーキの要は
緊急停止を促す判断材料である歩行者や車両などの
障害物、対象物との距離測定機能です。
 
人間の目のサポートとして用いられる検知装備が
レーダー、カメラ、ソナーの3つです。
 
各メーカーは それぞれの特性を生かし
組み合わせることにより 安全性を高めています。
 

★レーダー

 

前方の視界が悪い場合でも、遠くでも前走車を検知しやすく
夜間でも昼間と同様の検知能力に長けています。

肉眼では認識が困難なトンネルの出入り口付近の視界や濃霧の際でも
この探知機能によりサポートが可能となります。

しかし、現状ではカメラより費用が高く、コストがかかります。
また、左右方向に狭い範囲でしか捉えることができません。

 

★カメラ

 

フロントガラスに搭載された二つのカメラにより
前方の対象物を立体的に認識し、前を走る車との距離を計測可能で
障害物のみならず白線にも対応できます。
単一のカメラを採用している車種もあります。

レーザーに比べ 比較的安価で搭載でき、
加えて ワイパーで汚れを除去できる位置に設置されているため
汚れによる認識機能の低下は避けられます。

ただし 人の目と同様に 天候不良の時等の視界不良の際や
前方がガラスの場合には
カメラの認識能力も低下してしまいます。

 

★ソナー

 

遠い対象物の検知は不向きなものの
近距離の障害物やガラス面に対して
探知する機能に長けているのがソナーです。

ブレーキとアクセルの踏み間違えを判断し
緊急停止を促すサポートには
カメラよりも誤検知のリスクが少ないとされています。

 

 

<自動ブレーキの義務化>

 

既に 2021年11月から
乗用車両と軽乗用車両の国産新型車においては
歩行者対応の自動ブレーキ装置が義務化されていますが
 
実はトラックにおいての自動ブレーキ義務化も
2014年11月から開始されており、段階的に厳格化されてきています。
 
国土交通省は、2025年9月以降に販売される
新車のトラックやバスにも 厳格化された基準の
自動ブレーキの搭載を義務付けると発表しており
 
トラックは総重量3・5トン超
バスは定員10人以上が対象の車両となります。
 

 
大型トラックによる追突事故の死亡率は乗用車の約12倍と高く、
自動ブレーキにより追突事故の死亡事故件数の約80%が削減可能
と非常に高い安全効果が見込まれています。
 
しかしながら 自動ブレーキはあくまでもドライバーの
「万が一」のサポートです。
いかなる車両を運転するドライバーは
自動ブレーキを過信することなく
常日頃から安全運転、安全対策を怠ることなく
ハンドルを握って欲しいものです。
 

<まとめ>

 

レーダー等によって危険を検知しドライバーへの警告や
衝突回避又は被害軽減のため自動的にブレーキが作動する技術
「自動ブレーキ」の搭載が段階的に基準や対象が厳格化されています。
 
しかし この装備はあくまでもドライバーのサポート機能です。
過信することなく安全運転を心がけましょう。

 

 

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未来の農業を守る!農機のEV化


目次


 

2022年11月
世界人口が80億人に達したと国連による発表がありました。
 
また、世界の人口は2058年に100億人に達する見通しとのことです。
 
日本では 他の先進国と同様
人口が微減化する少子高齢化が深刻な問題となっていますが
途上国の人口爆発が抱える問題もまた複雑かつ深刻化しています。

 

<食料問題>

 

人口増加の問題点に
貧困や経済格差の拡大が挙げられます。
 
それは人口が増加によって 資源の消費が増え、
様々な生産が追いつかなり、
食糧や水、住宅、雇用などが不足してしまうことが原因とされています。

 


 
とりわけ食料問題は深刻で
国際連合食糧農業機関(FAO)は
食糧、飼料、バイオ燃料を含む農業生産の生産量を
2050年には2015年の水準より50%以上を増加させる必要性を唱えています。
 
人口激増化の途上国では慢性的な飢餓問題が懸念されていることに対して
少子化傾向の先進国ではフードロスの問題が深刻でもあり
世界中で食料問題の対策が課題となっています。
 
食料を安定的に確保し 安心安全な食の未来を残すために
「農業」の役割は非常に重要となります。
 
 

<スマート農業>

 
 
農業就業人口の減少は大きな課題です。
 
日本でも 2010年の農業就業人口のうち、
65歳以上は約160万人で全体の約6割、平均年齢は65.8歳でした。
2019年になると、65歳以上は約118万人で全体の約7割を占め、平均年齢は67.0歳と
農業従事者の高齢化が進んでいます。
 
また、若者の農業離れによる人手不足
少子化で後継者が生まれないといった問題点が指摘されています。
加えて、耕作放棄地は2015年に40万haを超えていると言われています。
 

 
そこで近年
 
ロボット技術や情報通信技術(ICT)等の

先端技術の活用による
新たな農業=「スマート農業」を推進する取り組みが進められています。
 
農林水産省が掲げる「スマート農業」では
その実現に向け、下記の5つが定義されています。

★超省力・大規模生産を実現

トラクター等の農業機械の自動走行の実現により、
規模限界を打破

★作物の能力を最大限に発揮

センシング技術や過去のデータを活用した
きめ細やかな栽培(精密農業)により、
従来にない多収・高品質生産を実現

★きつい作業、危険な作業から解放

収穫物の積み下ろし等重労働を
アシストスーツにより軽労化、
負担の大きな畦畔等の除草作業を自動化

★誰もが取り組みやすい農業を実現

農機の運転アシスト装置、
栽培ノウハウのデータ化等により、
経験の少ない労働力でも対処可能な環境を実現

★消費者・実需者に安心と信頼を提供

生産情報のクラウドシステムによる提供等により、
産地と消費者・実需者を直結

 
将来の労働者不足を補う取り組みとして
最先端の技術を用いた新しい農業「スマート農業」は
農作業の省力化・省人化が可能になりえます。

 

<農機のEV化>

先端技術を活用した「スマート農業」の促進に欠かせないのが
農機のEV化です。
 
農業就業人口不足のためだけではなく
農林業から生じるとされる温室効果ガスは
世界全体で排出されるガスの2割とされ
環境問題への取り組みとしてもEV化は推奨されます。
 

 
農機の国内大手クボタは 電動トラクターや電動建機の開発を手掛け
2023年末を目途に欧州で小型のトラクターと建機を市場に投入する予定としています。
しかし 今の技術で中大型機をEV化するには
バッテリーの小型化が課題となっており、実現化のためにその技術開発が急がれています。
 
また農機大手のヤンマーでも2050年までに
自社製品が出す温暖化ガスを実質ゼロにする目標を掲げ
2025年までにトラクターなどの電動農機を発売すると発表しています。
 
海外では
 
トラクター界の「テスラ」とも言われている
アメリカのモナークトラクター社が
2023年から量産化するトラクターが注目されています。
 
それが世界初の自動運転で走行できる電動トラクターで、
パワーは標準的とされる40馬力で、
自動運転などの設定は運転席近くのタッチパネルで行います。
車体の前方に搭載された高容量バッテリーで、最大10時間稼働とのことです。
 
価格は1台およそ1000万円と決して安くはありませんが、
労働者不足の解消、脱炭素だけでなく
高騰するディーゼル燃料により年間65万円程の節約になるといいます。
 
持続可能な農業を支えるであろう農機のEV化は
農業人口減少や排ガスの解決策として期待される一方で
導入費用や運用が課題とされており
日本のみならず世界の農業の今後に良策が伴うことを願います。

 

<まとめ>

 

世界人口増加で食料問題が深刻化しています。
日本をはじめ先進国では農業人口の減少が懸念され
その解決策の一つとして農機のEV化が注目されています。
様々な課題を解消しEV農機によって未来の農業、食料問題が明るいものになるよう期待したい。

 

 

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昭和レトロブームが追い風になるか?ビンテージ車のコンバートEV


目次


 

「昭和レトロ」が幅広い世代で人気となっています。
 
昭和世代には懐かしく、
若者世代には
「むしろ新しい!」「エモい!」と注目され、
SNS映えするフォトジェニックな昭和レトロなスポットや
雑貨や家電等はもちろん
昭和歌謡や映画といったレトロカルチャーにも
そのブームは広がっています。
 
 

<レトロブームと車>

 
「昭和レトロ」ブーム
その流れは 車にも影響していると言います。
 
2022年11月
大阪で『昭和レトロカー万博2022』が開催される予定です。
 
例年 希少な絶版車両などのレトロクラシックカーが数百台集結し
企業ブースの出店や貴重な絶版パーツをはじめ
グッズやミニカー等の展示販売も行われ、
多くの来場者で賑わいます。
 
旧車に興味のある男女121名を対象に行われた
アンケート調査(出展:カレント自動車)によると
 
旧車を所有し続ける(所有しようと思った)理由」では

 
1位:「デザインが好きだから」 32.2%
2位:「手放すと二度と手に入らないと思うから」 20.7%
3位:「現行のクルマにはない機能や性能があるから」 13.2%
3位:「思い出の車だから」 13.2%
5位:「走りが良いから」 7.4%
6位:「エンジン音が好きだから」 5.8%

 
国産・輸入車を問わず古い旧車には
今の車にはない独特で個性的なデザインが多く
外装、内装ともにその魅力は
今の若い世代にも非常に人気が高まっています。

 

<ビンテージ車の維持>

 
近年「SDGs(持続可能な開発目標)」により
モノを大切に使う、使い続ける意識が高まる中で
〝車は新しいものに乗り換えた方が良い”
という傾向に 古いビンテージ車好きの方には
切なさや矛盾を感じる方も少なくないでしょう。
 
実際に 旧車オーナーを悩ますものに「維持費」が挙げられます。
 
年式が古い車両になればなるほど、
メンテナンスには手間や時間、費用もかかります。
生産終了している車両の部品交換には
入手困難なパーツも多く旧車ユーザーを悩ませる要因の一つです。
 
また
安価ではない維持費の一つに「自動車税」があります。
 
一般的なコンパクトカー(排気量1L超-1.5L以下)の自動車税は
およそ3万500円の税額になりますが
新規新車登録から
ガソリン車とLPG車は13年超、ディーゼル車は11年超の場合
おおむね15%の重課措置がとられます。
軽自動車では13年超の場合、軽自動車税がおおむね20%重課されます。
 
CO2排出量の削減の為に導入されたこの重課措置ですが
困難かつ高額な維持費により
美しく愛らしい古い車を絶滅させない方法を模索している人達がいます。
 

 

<コンバートEV>

 
地球環境問題の深刻化とともに
世界的に自動車のEV化が加速しています。
 
その中で 古き良き時代のビンテージ自動車を
EV化する取り組みも広まりつつあります。
 
それが「コンバートEV」という
ガソリン車をEVに変身させてしまうカスタムになります。
簡単に言うと
ガソリンエンジンの車からエンジンを取り除き、
かわりに電気モーターを載せてEV化させるというものです。
 
2021年度のグッドデザイン賞を受賞した
オズモーターズのビンテージ車を電気自動車にコンバートする取り組みが
高く評価されているように
今 日本でもコンバートEVの自動車に注目が高まっています。
 
燃費が悪かったり、騒音や排ガスも問題視され
修理するにも部品が希少、さらには重課税、
そんな維持することが困難だったビンテージ車に
蘇るチャンスが到来したのです。
 
EV化することにより、自動車税も優遇されますが
このカスタムはほぼフルオーダーメイドとなり
費用もおおよそ500万円~とも言われており
決して安くはないそうです。
 
しかし
古い車を大切に乗り続けることを可能にしたコンバートEVは
古い車のSDGsと環境問題との矛盾点を埋めてくれる新しい選択肢とも言えるでしょう。
 

 

<まとめ>

 
空前の昭和レトロブームの中、ビンテージ車の人気も高まっています。
個性的なデザインで人気の古い車ですが、
その維持は大変困難とされています。
近年その様な旧車をEV化カスタムするコンバートEVが活発化し
環境に配慮しながら古い車を大切に使い続けられる選択肢として注目されています。

 

 

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