3月に入り 世界的にも新型コロナウイルスの被害は広がりを見せ
日本政府も様々な防止対策の要請を国民に啓示しています。
インターネットなどでは様々な情報が出回っていますが
厚生労働省などの信頼できるサイトから 正しい情報を読み取ることも
大切な予防策になります。
未知なるウイルスでありながらも
日々その傾向や対応策が専門家によって明るさを増してきていることもあり
より具体的な予防対策を講じることができるようになったのではないでしょうか
安全運転も同様に
様々なシーンを想定した事故防止、安全対策を普段から行うことが大切ですよね。
タイトルの「雪害」に 違和感があるほどに 春めいたあたたかな気候の日もありますが
春先でも多い「スリップ事故」
あらためて 雪害や凍結によるスリップ事故防止について 見ていきたいと思います。
降雪地域の方々や冬のアウトドアを楽しまれる方などは
車の冬対策には 非常に配慮されているかと思います。
しかし そのような環境にないドライバーは
チェーン装備の準備やスタッドレスタイヤに履き替えるといったことが
日常ではないため、
そういった方々による事故が例年多発してしまっているのが現状です。
沖縄県を除く都道府県では、
積雪・凍結した路面で冬用タイヤを装着するなど「すべり止め」の措置をとることが、
都道府県道路交通法施行細則または道路交通規則で義務化されています。
東京都の場合
東京都道路交通規則第8条第6号
「積雪又は凍結により明らかにすべると認められる状態にある道路において、
自動車又は原動機付自転車を運転するときは、
タイヤチェーンを取り付ける等してすべり止めの措置を講ずること。」
と定められています。
いずれの都道府県でも違反した場合は
大型車は7000円、普通車は6000円の反則金が課されます。
しかも
雪道の走行中 ノーマルタイヤで事故を起こしてしまった場合は
交通違反をしながらということから 保険の過失割合の算定において不利な影響を及ぼす事になるそうです。
また、チェーン規制区間での事故ともなれば ドライバーに重大な過失があると判断され
ドライバーに対する人身・車両保険は支払われない可能性が高いと考えられます。
保険会社によって対応に差異が生じる場合もありますので
確認しておく必要がありますが、
それよりも タイヤチェーンを準備しておく方がいいかもしれませんね!
ドライバーが「ブレーキをかけないと!」と思った地点から
実際に車が停止するまでの距離は
雪道であったり 凍結した路面だったり
ノーマルタイヤだったり ドライバーの判断能力等々 様々な条件によって異なります。
ドライバーが危険などを察知してブレーキをかけようと判断してから
実際にブレーキペダルを踏むまでの距離を「空走距離」といいます。
そして
ブレーキをかけ始めてから 実際に車が停止するまでの距離を「制動距離」といいます。
この二つの距離の合計こそが 実際車が停止するまでの移動距離となる「停止距離」とされます。
「停止距離=空走距離+制動距離」
この「制動距離」に差が付く要因の要は タイヤにあります。
JAFが行った検証を見てみましょう
ノーマルタイヤ、スタッドレスタイヤ
オールシーズンタイヤ、ノーマルタイヤ+チェーン
ノーマルタイヤ+オートソック、ノーマルタイヤ+スプレーチェーン
これら6種類のタイヤの車両による
圧雪路(雪が踏み固められた状態の路面)と氷盤路(アイスバーン)での制動距離を測定する検証です。
どちらも40km/hからのブレーキングになります。
圧雪路では
ノーマルタイヤ・・・・・・・・・・・・29.9m
スタッドレスタイヤ・・・・・・・・・・17.3m
オールシーズンタイヤ・・・・・・・・・22.7m
ノーマルタイヤ+チェーン・・・・・・・28.4m
ノーマルタイヤ+オートソック・・・・・20.1m
ノーマルタイヤ+スプレーチェーン・・・24.1m
氷盤路では
ノーマルタイヤ・・・・・・・・・・・・105.4m
スタッドレスタイヤ・・・・・・・・・・78.5m
オールシーズンタイヤ・・・・・・・・・101.1m
ノーマルタイヤ+チェーン・・・・・・・59.0m
ノーマルタイヤ+オートソック・・・・・99.2m
ノーマルタイヤ+スプレーチェーン・・・112.8m
このように ノーマルタイヤの制動距離は 他の対策されたタイヤよりも明らかに長くなります。
制動距離は長ければ長いほど危険が高まりますので
春めいた3月とはいえ その時々の路面状況に応じた適切な対策を
スタッドレスタイヤやチェーンでの予防策を怠らないようにしましょう。
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