プロのトラックやトレーラドライバーの皆さんは、適切な日常点検を行っているかと思います。
その実際の行動を、ぜひ新人のドライバーの方へも教えてあげてくださいね。
しかしまずは、知識面を確認しておきましょう。
安全な運行と確実な輸送を行うためには、車両が万全な状態にあることが基本条件で、そのためには運行前の日常点検は欠かせません。
もしそれを怠れば、車両故障ばかりでなく、それを引き金とした事故の発生や火災による車両や積荷の焼失を招くことがあるのです。
このことをしっかり認識し、運行開始前には必ず日常点検を実施することが大切です。
点検整備を怠るとこうなります
①路上故障の発生や思わぬ事故を引き起こします。
②臨時整備費の発生、燃費低下などのコスト面の負担を増やします。
③納期遅れ、積荷の破損など取引先への業務の信用失墜につながります。
④排ガス濃度の上昇、黒煙排出など環境悪化を招き、トラック運送業界の社会的評価を低下させます。
⑤トラックのイメージや運送業界の社会的評価を低下させます。
日常点検は、効率の良い方法で行えば、決して面倒なものではありません。
次の順序で実施するようにしましょう。
・前日までの異状箇所をチェック
・タイヤの空気圧をチェック
・タイヤの亀裂・損傷・異状摩耗をチェック
・タイヤの溝の深さをチェック
・ディスク・ホイールの取付状態をチェック(車両総重量8トン以上の大型トラックのみ)
・冷却水量をチェック
・ブレーキ液量をチェック
・エンジン・オイル量をチェック
・バッテリ液量をチェック
・エア・タンクの凝水をチェック
・ファン・ベルトの張り・損傷をチェック
・パーキング・ブレーキ・レバーの引きしろをチェック
・ウインド・ウォッシャの液量、噴射状態をチェック
・ワイパーの拭き取り状態をチェック
・エンジンのかかり具合・異音をチェック
・エンジンの低速・加速の状態をチェック
・空気圧の上昇具合をチェック
・ランプ類の点灯・点滅、汚れ、損傷状態をチェック
・ブレーキ・ペダルの踏みしろ・効き具合をチェック
・ブレーキ・バルブからの異音をチェック
・ブレーキ・チャンバのロッドのストロークをチェック
・ブレーキ・ドラムとライニングとのすき間をチェック
「信頼性の原則」の基礎は交通ルールにあります。
「信号が赤になれば停止する。左の合図を出せば左折または左への進路変更をする。」
そういった信頼があるからこそ、安全で円滑な走行が可能なのです。
交通ルールを守ることは、自分の安全を守ることなのです。
交通ルールは最小限の規則
道路を安全・円滑に通行するための最小限の規則が交通ルールであり、これを守ることは、事故を起こさず安全な運転をするための基本です。
交通ルールを守るのがプロドライバー
プロドライバーは交通ルールを正確に理解し、率先してルールを守った運転をしなければなりません。
その他乗務員の遵守事項
酒気を帯びて乗務してはいけません。
偏荷重が生じないように積載するとともに、荷崩れなどを防止するためロープやシート掛けなどの措置をとるようにしましょう。
過積載をした車両に乗務しないでください。
踏切内で運行不能となったときは、速やかに適切な防護措置をとりましょう。
交通ルールは、誰もが守らなくてはならないルールです。
ちょっとした気の緩みが事故に繋がることもあります。
しっかりと交通ルールを守って運転しましょう。
引用参考:トラックドライバーとしての心構え