トラックやトレーラドライバーの皆さんは、点呼を行っていますよね。
点呼には、安全確認や予定の確認など、いくつかの項目があります。
一緒に確認していきましょう。
乗務前点呼
日常点検の実施後、運行管理者と対面(長距離運行等やむを得ない場合は電話等の方法)で点呼を行います。
・酒気を帯びて乗務しない(前日の飲酒等の影響はないか?)
・積載オーバーになっていないか?
・偏荷重や荷崩れ等を防止するためのロープやシート掛けは万全か?
・疾病、疲労等により安全な運転ができないおそれがあるときは申し出る
・日常点検を実施し、またはその確認をする
・運転者交替の予定を確認する
・運行経路、道路状況および気象状況を確認する
・その他、とくに注意する事項を確認する
乗務途中の点呼
運転者は、長距離運行等により乗務前後の点呼がいずれも対面で行えない乗務の場合のみ電話等により運行管理者に次の報告を行い、点呼により指示を受けます。
・運転者の疾病・疲労・飲酒等の状況
・日常点検の状況
・指示事項の確認
・その他必要な事項の確認
乗務後点呼
予定された作業が無事に終わり、事務所に戻ったら、運行管理者に終業の報告を行い、対面で点呼を受けます。
・乗務記録(日報など)や運行記録計の記録紙など、書類に必要事項を記載する
・運行管理者に所定事項(運転者〈疲労等〉、車両の状況、道路状況など)を報告し、指導を受ける
・事故の場合は、事故状況およびその処置状況を報告し、指導を受ける
事業用自動車の場合、ひとたび車両故障やそれがもとで交通事故などが起きると、社会的に大きな影響を及ぼします。
そうした事故を防ぐためにも、日常点検の実施が法律で義務づけられています。
1日の運転を安全に行うためには、運行を開始する前に車両の状態に異常がないか確認することが必要です。しっかりとした日常点検を行いましょう。
点検に際して
・エンジンを止め、スターターキーを必ず抜き取る。
・駐車ブレーキを確実に効かせ、ギアをニュートラルにする。オートマチック・トランスミッション車はレンジセレクターレバーを“N”レンジにする。
・平坦な場所で行う。
・タイヤに輪止めをかける。
・走行直後の点検はやけどをするおそれがあるので、冷えた状態で行う。
・吸気ダクトには物を落とさない。
・エンジンの上に乗るときは、パイプ類、エアクリーナーなどの補機類に足を掛けない。
・点検、手入れ終了後は、エンジンルーム内にウエス(布)など燃えやすい物や工具などの置き忘れがないか、点検する。
・点検、手入れ終了後は、オイル漏れや液漏れ、および水漏れがないか必ず点検する。
連結部のチェック項目
・エアコックが完全に開いているか
・サービスライン、エマージェンシーラインのホース接続は間違いないか
・エア・カップリングの接続が完全でエア漏れはないか
・カプラのロックは完全か(「カプラロック」ウォーニングランプの点灯確認)
・トレーラ側のパーキングブレーキが完全に解除されているか
・トレーラのレッグ(脚)は完全に格納されているか
・灯火器用電源カプラリングの接続は完全か
・ABS(アンチ・ロック・ブレーキ)電源カップリングの接続は完全か
※フル・トレーラの連結はドローバーアイとピントルフックで確実に行いましょう。
安全のためのセフティーチェーンも忘れずに!
最近のトラクタ・トレーラ事故原因を分析した結果、次のとおり、運転の際に注意する必要があります。
1、鉄道等のガード下では高さ制限 に注意しましょう。
2、踏切を通過するときは、低床トレーラの「ハラツキ」や、渋滞等による踏み切りでの立ち往生がおこらないよう注意しましょう。
3、ゆるやかな下りカーブでは、速度を落とすようにしましょう。
4、追突事故を防ぐために、十分な車間距離を保ち、常に早めのブレーキを心がけましょう。
トレーラドライバーの方は、上記の注意事項をしっかり守ってらっしゃるかと存じます。
今後も安全運転で走行をするようにしましょう。
引用参考:トレーラハンドブック~安全運転のポイント