トラックやトレーラドライバーの皆さんは、運転中に地震にあったことはありますか?
小さな地震ですと気が付かないこともありますよね。
もし、大きな地震があったとしたら、どのようにすべきかご存知ですか?
運転中は、震度3までの地震は気づかないのがふつうです。
震度4で揺れに気づく人がおり、震度5強で運転が困難となり、停止する車が多くなります。
市街地で車を運転中、 地震にあったら次のように対応しましょう。
1、地震が発生したら即・車を止める
一般道を走行していて地震に遭遇したら、急ハンドル、急ブレーキをさけるなど、できるだけ安全な方法により車を道路の左側に停車します。
車は自動販売機や積み荷、ブロック塀など、倒れやすいもの、崩れやすいもののそばに止めないようにします。
避難する人々や緊急自動車が通行できるよう、道路の中央部は必ずあけておきます。
落下物でケガをする危険性があるので、不用意に外に飛び出さないようにします(カーラジオで情報を聞き、避難する方向や場所などを確認しましょう)。
近くに駐車場や空き地がある場合は、そこに車を入れます(日頃から適当な空き地を探しておきましょう)。
近くにいる人々と協力し、負傷者がいればその救助や、道路中央部に停車している車は道路の左側に寄せます。
2、高速道路では車を止める
高速道路では急ブレーキが最も危険です。
高速道路を走行中、地震が発生したら、減速しながら、左側に寄せて停車します。
高架部から避難する場合は、近くのランプか非常用階段(通常500mから1kmおきにあります)から脱出します。
3、橋やトンネルでは一刻も早く通過する
橋やトンネルを走行中に地震が発生したら、短い場合は注意して通過してしまいます。
もし、長い場合は左側に停車して、一刻も早く橋やトンネル外に避難します。
4、発生後は様子を見て落ち着いて行動する
大地震発生後は、自分の判断で勝手に行動せずに、カーラジオの地震情報や警察官の指示に従って走行しましょう。
やむをえず車をおいて避難するときは、できるだけ道路以外の場所に車を止めてから避難します(路上に車を置き去りにすると、パトカーや消防車の走行のじゃまになったり、被害を大きくするもとになります)。
路上に車をおいたまま車を離れる場合は、道路の左端に車を止め、エンジンを切り、キーはつけたままにしましょう。
車を離れる場合は、火災を引き込まないよう窓を閉め、ドアロックをしないようにしましょう(車が避難路を妨げている場合、誰でも移動させられるようにするためでドライバーのマナーです)。
もし、海岸付近で津波の恐れがある場合は、即刻高台に避難しましょう。
5、避難などの目的に車を使用しない
地震発生後は、家庭との連絡や避難などのために、車を使用しないで下さい。
6、会社に連絡し、指示を受ける
地震発生後、ドライバー一人で判断がつかない場合は、会社に連絡し、その後の行動について指示を受けましょう。
そのため、携帯電話やMCA無線などを準備しておくと便利です。
緊急連絡用の通信手段の確保を
緊急時の連絡通信手段としては、電話、携帯電話をはじめ、業務用MCA無線、インターネット、通信衛星を利用した移動体通信「オムニトラックス」など、出動車両との連絡手段を確保しておくとよいでしょう(普段は、通常の輸送業務として活用します)。
地震が発生したら、ラジオやテレビなどで正確な情報を入手し、落ち着いて行動をしましょう。
1、ラジオを聞く
地震発生後は、NHKや民間放送が地震情報や津波情報、被害情報、救助活動などについて放送します。
ラジオやテレビで、余震の見通しや地震の規模、道路状況などの正確な情報を確認のうえで行動しましょう。
2、行政の広報を聞く
人から伝え聞いた情報は、まず当てにならないと考え、メディア情報や公共機関(市区町村の地域防災行政無線や消防署、警察署など)の情報を確認してから行動しましょう。
3、道路・交通情報を知る
地震発生後や緊急・救援輸送の出動にあたって道路・交通情報を入手したい場合は、各地域のテレホンサービスで確認しましょう。
[災害と電話]
災害発生時に、NTTでは一般回線の通話を規制することがあります。
もし、一般電話から通話できないときでも、グレー、緑色の公衆電話(ピンク電話は除く)からは、かかりやすくなっています。緊急の場合は「グレー、緑色の公衆電話」を利用しましょう。
車ごと通れないような状況になった場合は、車を置いていくことという決断も必要です。
また、落ち着いて行動することがなによりも大切ですので、災害時はいったんトラックやトレーラを含め車をしっかり停止させておきましょう。
引用参考:改訂版 防災手帳~災害に備えて~