南岸低気圧の影響で、今月10日は関東甲信の広い範囲で雪が降り続きました。
事前の天気予報では1月を超える大雪が降るのではないかと心配されましたが、東京都心では2㎝の積雪となりました。
13日~14日かけて再び大雪注意報が発表されたものの、夜中に降った雪も朝方には雨に変わったため都心や平野部で積もることはありませんでした。
今回の関東地方の積雪原因となった「南岸低気圧」とは、本州の南の沿岸部(南岸)を東に進む低気圧のことを言います。冬から春に発生することが多く、通過時に日本列島の太平洋側を中心にまとまった雨や雪を降らせます。
これにより例年に比べ雪が降ることが増えたようにも思います。
雪が積雪した日の朝晩は特に冷え込み路面が凍結するおそれがあります。通勤や通学、おでかけの際は十分に注意してください。
雪が降った後の対策としては、
・荷物はショルダーやリュックにして両手を空ける
・ニット帽子や手袋を着用
・防水ブーツを着用
・靴のつま先と踵に絆創膏を貼る(警視庁SNSより)
などが挙げられます。滑った時でも怪我をしないためにできるだけの対策をしましょう。
備えあれば患いなしです。
今冬は日本各地で警戒級大雪を記録しています。
雪国・北海道も記録的大雪を観測。
札幌市では2月6日、午後2時までの24時間に降った雪の量が60センチと、平成2年に統計を取り始めてから最も多くなりました。北西の風が短時間に2度吹き、まとまった雪が降ったそうです。
雪に慣れている地域でも頭を抱えるほどの積雪を観測した今回の大雪。
この大雪により、札幌市では共交通機関、道路、物流などに大きな影響が出ました。
そこで今回は大雪がもたらす交通・物流への影響と、雪の日の運転の対策を紹介していきます。
先月6日の積雪時、警視庁によりますと東京都内では交通事故の通報が1021件あったといいます。首都高速道路のレインボーブリッジで、都心方面に向かっていた軽トラックが横転するなど、スリップによる単独事故のほか、複数の車が絡む玉突き事故なども相次いだということです。
北海道もまた先週(2月7日)降った大雪の影響により、都市・札幌市で交通麻痺が発生。
線路が雪に埋もったためJR北海道は札幌駅を発着するすべての列車の運転を終日、見合わせ、特急など728本が運休しました。さらには高速バスも連日運休や遅れなど市民の生活の足に大打撃を与えました。除雪が進まないほどの豪雪であったことがわかります。
北海道での大雪は物流でも広範囲に影響が出ました。
まず貨物列車ですが、北海道のみならず東北、信越まで運転見合わせとなったといいます。旅客列車は動いても貨物列車が動き始めるのは時間がかかり、幅広い地域で運休や大幅な遅れが出ました。このため、コープさっぽろの宅配サービス「トドック」では物流センターから送られてくるはずの食材が届きませんでした。JRが運休のため、従業員が出勤できず人手不足にも悩まされたといいます。コープさっぽろによりますと、全道の個別宅配の利用者43万人のうち利用者8割に影響が出たと言います。
(参考:北海道放送)
郵便や宅配は今もなお配送に遅れが生じています。配送状況は随時変わると見られていますので利用する際はあらかじめ確認すると良いでしょう。
今回の大雪は歩くのに苦労するほどの積雪のため、除雪作業が追いつかずこのような混乱となりました。
その他に車を直す依頼があってもすぐ駆けつけられない、ごみ収集車も来られないといった日常生活、ライフラインに大きな影響が出ました。
大雪の際は運転しないことが一番安全ではありますが、不要不急で運転しなければならないこともあるでしょう。その際は必ず雪用タイヤに交換しておくことが重要です。
運転の際は以下の箇所に特に注意しましょう!
・橋の上、陸橋
・トンネルの出入口付近
・交差点/停止線付近
・坂道
地面から離れている吹きさらしの場所でもあり、下からの水面の冷たい空気により気温が下がりやすく路面が凍結しやすいスポットです詳しくは、「冬の運転 雪対策」、「冬の運転は路面に注意」のコラムをご覧ください。
現在冬季オリンピックが開催されている中国北京では寒波が襲来しています。地域によっては大雪となり一部種目が中止になるなど競技日程に影響が出ました。寒波によりスキーなどの競技会場付近では連日マイナス20度近く観測しており、選手たちの練習や競技にも影響が出そうです。
猛威を奮うこの寒波は今後日本の海上にやってきます。北陸、上越、東北地方など日本海側では引き続き大雪の備えが必要です。