春の交通安全運動
例年は4月初旬に行われる「春の交通安全運動」ですが、
1948年11月15日の国家地方警察本部長官通達に基づき実施されたのが始まりとされています。
原則では 春季は4月6日–4月15日、秋季は9月21日–9月30日とされていますが、
今年は 4年に一度「統一地方選挙」が行われる影響により、
2019年5月11日(土)から20日(月)までの10日間となりました。
●春の交通安全運動の目的●
この運動は,広く国民に交通安全思想の普及・浸透を図り,
交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに,
国民自身による道路交通環境の改善に向けた取組を推進することにより,
交通事故防止の徹底を図ることを目的とする。
●交通安全運動の重点●
☆全国重点☆
1) 子供と高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止
2) 自転車の安全利用の推進
3) 全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底
4) 飲酒運転の根絶
公益社団法人全日本トラック協会では これらの全国重点に留意し、
さらに、 事業用トラック向けの対策を含めた下記事項について積極的に取り組むことになっています。
1.安全運行の確保
(1)追突事故の防止
事業用トラックにおける事故の半数を占める追突事故を防止するため、
国土交通省制作の「トラック追突事故防止マニュアル」及び
全ト協で制作した「ト ラック追突事故防止マニュアル~追突事故撲滅キット~」等を活用し、
追突事故防止の徹底を図る。
また、追突事故発生時における被害の軽減に有効な「衝突被害軽減ブレーキ装置」搭載車の普及を促進する。
(2)交差点事故の防止
全ト協制作の「トラック交差点事故防止マニュアル~交差点事故撲滅キット ~」を
活用したセミナーを全国展開するとともに、横断歩道手前での最徐行 又は一時停止の励行と、
左右をバランスよく安全確認することを徹底させ、
交差点左折時の自転車巻き込み事故及び右折時の横断歩行者との事故防止の徹底を図る。
また、交差点等における左折事故防止対策の取り組みとして、車載カメラ装着車両の普及促進を図る。
(3)飲酒運転の根絶
酒気帯び運転、飲酒運転の根絶を徹底するため、
全ト協制作の「飲酒運転防 止対策マニュアル」等を活用し、
運転者に対する適切な指導監督を実施するとともに、
アルコール検知器を使用した厳正な点呼を実施する。
(4)子供と高齢者の交通事故防止
子供と高齢者の傍を通過する際は、十分に速度を落とすなど、
思いやりのあ る運転の励行。
(5)歩行中・自転車乗用中の交通事故防止
夕暮れ時と夜間における歩行中及び自転車乗用中の交通事故を防止するため、
前照灯の早めの点灯と、昼間よりも控えめの速度での走行の励行、
交差点通 過時における車両周辺の歩行者等の安全確認の励行を徹底する。
(6)携帯・スマートフォンの使用禁止の徹底
乗務中の携帯電話による通話やスマートフォンの操作の禁止について徹底を図る。
また、横断歩道において歩行者を優先するよう徹底する。
(7)高速道路における事故の防止
高速道路における事故は、高速道路に入り1時間以内に多く発生しているため、
高速道路に入った後は可能な限り早い段階で休憩をとらせるなど、
高速 道路における事故防止を徹底する。
(8)トレーラ事故の防止
全ト協制作の「トレーラハンドブック」や
「鉄鋼輸送に携わるプロ運転者・ 管理者用ガイドブック」等を活用し、
海上コンテナの固定方法や鋼材の固縛 方法を再確認し、
横転や荷崩れ等のトレーラ事故の防止を図る。
(9)健康起因事故の防止
国土交通省制作の「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」及び
全ト協が制作した「トラック事業者のための健康起因事故防止マニュアル(改訂版)」等に基づき、
点呼時等において運転者の疲労、睡眠不足の状況等、健 康状態の確認を徹底し、体調急変に伴う事故の防止を図る。
(10)過労運転等の防止
事業者は、運転者に、過労運転や睡眠不足が交通事故を引き起こす恐れがあることを理解させ、
休憩又は睡眠のための時間及び休息のための時間が十分確保されるよう勤務時間及び乗務時間を定めるとともに、
運行管理者に対しては運行経路、運行時間、休憩地点等を含む適切な運行指示書の作成や運行計画、
並びに乗務割の作成を行い、点呼時等において運転者の疲労、睡眠不足の状況等、
健康状態の確認を徹底するよう指示し、過労運転や睡眠不足による運転の防止に努める。
(11)「WEB版ヒヤリハット集」を活用した安全意識の高揚
全ト協ホームページ上に掲載中の「WEB版ヒヤリハット集」等を活用した KYTを実施し、
「だろう運転」から「かもしれない運転」を心掛けるよう 徹底を図る。
2.車両の安全性の確保
事業者等は、大型トラックのスペアタイヤ等について
平成 30 年 10 月 1 日から 3 ヶ月ごとの定期点検が義務付けられることを踏まえつつ、
「自動車点検整備推進運 動」及び「不正改造車を排除する運動」を積極的に推進し、
大型車の車輪脱落やス ペアタイヤ落下による事故等を防止するため、
車両の日常点検及び定期点検の確実 な実施に努めるとともに、不正改造の防止を徹底する。
3.事故情報等の収集による安全意識の高揚
事業者等は、全ト協ホームページ上に掲載されている
「トラックの重大事故にかか る統計データ」や、国土交通省メールマガジン「事業用自動車安全通信」等を
活用することにより事業用自動車の重大事故発生状況、
事業用自動車に係る各種安全対策等についての情報収集に努め、従業員の安全意識の高揚を図る。
4.広報活動の推進
(1)全ト協並びに各都道府県トラック協会は、
ポスター、機関紙(誌)、ホーム ページ等により、
本運動の主旨の徹底を図る。
(2)各都道府県トラック協会及び事業者は、社内報等の他、
ポスター、垂れ幕、 立て看板等の掲示や、
運行管理者及び運転者を対象とする講習会等の開催に努 め、
本運動の趣旨を周知させるとともに安全意識の向上を図るよう働きかける。
(3)各都道府県トラック協会は、
子どもや高齢者を対象とした安全教室の開催や、
一般市民を対象とした交通安全イベントを主催あるいは共催するなどし、
地域 における交通安全の啓発も積極的に行う。
(4)全ト協は、ラジオ放送を活用した交通安全運動のPRを行い、運転者のほか、
広く一般市民に対し交通安全意識の高揚を図る。
特に、5月20日(月)が「交 通事故死ゼロを目指す日」であることに重点を置く。
ここ最近も 幼い子供を巻き込んだ痛ましい交通事故のニュースが
相次いで報道されています。
この運動により いかなるドライバーも
さらなる安全運転を心がけるよう 気を引き締めてハンドルを握りましょう。