海上輸送と陸上輸送という異種輸送機関を結ぶ接点であり、
この接点においてコンテナを迅速・安全・効率的に積み替える作業を行う
陸海一貫輸送の要ともいうべき重要な役割を担っている「コンテナターミナル」
この「コンテナターミナル」、
他の「バスターミナル」「空港のターミナル」といったような
大勢の人々が行き交う「ターミナル」と異なり
一般の人々が入れないことや 海岸沿いにしかない特殊な施設であるため、
その施設内を知っている人は 多くありません。
コンテナターミナルで 最もエリアの専有面積を有しているのが
「コンテナヤード」になります。
「ヤード」は「倉庫」という意味ですので、
コンテナを一時的に保管するエリアだということは想像しやすいのではないでしょうか。
荷役エリアで
1万個以上のコンテナを積む巨大コンテナ船が入港、接岸すると
5-7台のガントリークレーンが同時に働いて、
「シャーシ」または「ハスラー」と呼ばれるセミトレーラーに積みこみます。
そして これらのほとんどの車両が
コンテナを一時的に保管するエリア「コンテナヤード(CY)」内まで
コンテナを運ぶ役目を担っています。
運ばれてきたコンテナは
「ストラドルキャリア」 や「リーチスタッカ」と呼ばれる特殊な輸送車両や、
「トランスファークレーン」(トランステナー)と呼ばれる
コンテナヤード蔵置専用の門型クレーンによって、
コンテナヤード内の正しい位置に積み替えられます。
コンテナを引き取りにセミトレーラーが到着すると、
留め置かれていたコンテナは コンテナヤードから専用の特殊車両で運ばれて
その輸送車両へ積まれて運び出されます。
コンテナは 基本的には 野積みされますが
コンテナの種類によっては その専用コンテナヤードが設けられています。
例えば 冷凍コンテナですと 電源供給装置を完備してあるといった
専用のコンテナヤードがあります。
また、 もちろん闇雲にコンテナを野積みにしているわけではありません。
輸出入、方面別、実入りか空コンテナ別など詳細に区分され
どのコンテナもコンピューターで厳密に識別し、管理されています。
コンテナ船への積み込みも 船の重心バランスや寄港地の順番など
コンテナターミナルのコンピューターが
厳密に、かつ適切にコンテナを積み込む作業工程を管理しています。
コンテナターミナルの玄関口であるゲートエリアでは
コンテナを運ぶ陸路運輸の要の車両が出入りをします。
その他には 「コンテナ・フレイト・ステーション(CFS)」と呼ばれる
コンテナの開梱や梱包作業をおこない、
コンテナに詰められる前の貨物が運び込まれる場所があり
仕向地が同じ貨物がひとつにまとめられた後、コンテナヤードに積まれます。
その他にも コンテナの洗浄所や
コンテナや荷役機器のメンテナンスを行うエリアもここに設置されています。
外部の者の立ち入りを制限されたコンテナターミナルは
近年 テロ対策などでより一層その管理体制は厳しいレベルに進展しているそうです。
インターネットなどで 海外から簡単に物が買える時代ですが
こういった国際物流の流れを知ってみると 手に取った時に少しだけ愛着が湧くかもしれません。
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