もし、トラックやトレーラなど、車を運転しているときに緊急地震速報が響いたら、あなたはどう対応しますか?
焦ってしまい急に停止などをすると、後続の車両との事故になる可能性もあります。
落ち着いて行動できるように、どんなときでも安全運転を心がけましょう。
緊急地震速報は、気象庁が震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して、震源位置・地震の規模を直ちに推定し、それに基づき各地での主要動の到達時刻や震度を推定、可能な限り素早く(数秒〜数十秒で)知らせる情報システムです。
緊急地震速報の予報と警報
・緊急地震速報(警報)(or 単に「緊急地震速報」)
最大震度5弱以上が予想される場合に発表される地震動警報のことです。
・緊急地震速報(予報)
最大震度3以上(or マグニチュード3.5以上)が予想される場合に発表される地震動予報のことです。
平成19年10月1日から一般向け運用として,地震波が2つ以上の地震観測点で観測され、かつ最大震度5弱以上と推定された場合に「地震の発生時刻」「震源の推定値」「震央の地名」「強い揺れ(震度5弱以上)が推定される地域及び震度4以上と推定される地域名」の速報を行っています。
地震が発生すると、初期微動のP波と呼ばれる小さな揺れと、主要動のS波と呼ばれる大きな揺れが同時に発生します。
P波とS波は、伝播速度が異なります。
P波は秒速約7km、S波は秒速約4kmの速さで伝わります。
この伝播速度差を利用して、震源に近い地点でのP波の観測に基づき、後から来るS波の伝播を時系列的に予測します。
震源から離れた地域(地点)に対して、その到達前に緊急地震速報を発表します。
緊急地震速報は、情報を見聞きしてから地震の強い揺れが来るまで数秒〜数十秒しか時間がありません。そのわずかな時間に身を守るための行動をとる必要があります。
緊急地震速報の活用としては、予報を受診して列車やエレベーターをすばやく制御して危険を回避したり、工場や事業所、家庭などで避難行動をとることによって、被害の軽減などが期待されます。
緊急地震速報を見聞きしたときは、周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全等を確保しましょう。
テレビ・ラジオをはじめ、緊急地震速報の放送に対応している地域の防災行政無線、集客施設の構内放送等により伝えられます。
後続の車が情報を聞いていない可能性もあるため、あわててすぐにスピードを落とすことはしないでください。事故に繋がる可能性があります。
ハザードランプを点灯するなどして、周りの車に注意を促した後、急ブレーキはかけず、緩やかにスピードを落とすようにしましょう。
大きな揺れを感じたら、急ハンドルや急ブレーキを避けるなど、できるだけ安全な方法により、道路状況を確認して、道路の左側に車を停止させましょう。
トラックやトレーラは他の車とは違い、大きな車両ですから、転倒や追突防止にもまずは安全な場所でゆっくり停止させることが必要です。
ラジオなどが聞けるのであれば、すぐに確認しておきましょう。
何事もないのがいちばん良いことですが、何かが起こってから準備するよりも「かもしれない」と考えて行動しておきましょう。
引用参考:改訂版 防災手帳~災害に備えて~