10月末日の「首里城」火災から 1週間も経たないというのに
岐阜県白川村の世界遺産「白川郷」での火災のニュースが飛び込んできました。
幸い、合掌造りの建物に被害はなく、小屋2棟が全焼しただけで事なきを得ましたが
日本の貴重な文化財が再び炎に飲み込まれてしまったらと思うとゾッとしますね。
「白川郷」では
世界文化遺産に制定される遥か以前の昭和46年に結成された「荻町集落の自然環境を守る会」が中心となり
日頃から1日に4回、見回りの『火の番めぐり』を地域住民単位で行っているそうです。
また、防火設備も 高台に600トンの貯水タンクを造り、
約80メートルの落差を利用して高さ30メートルまで水を噴き上げることができる放水銃を59基を設置されています。
長きにわたり 日頃から子供からお年寄りまで一体となって防火対策に取り組み
不測の事態に備えていることが 今回の火災が大きな悲劇にならなかったことに他なりません。
火に弱いかやぶき屋根だからこその防災意識かもしれませんが、
前回 車両火災も 意外にも件数が多いことを記しました。
この機会に 車両の防災意識を高め 万が一に備えましょう。
総務省消防庁の平成30年版 消防白書によると
平成29年中の出火件数は 3万9,373件でした。
そのうち、失火による火災は全体の70.5%であり、その多くは火気の取扱いの不注意や不始末から発生しています。
たばこ・・・3712件
放火・・・3528件
コンロ・・・3032件
たき火・・・2857件
放火の疑い・・・2305件
火入れ・・・1775件
電灯電話等の配線・・・1453件
ストーブ・・・1135件
電気機器・・・1277件
配線器具・・・1221件
排気管・・・723件
マッチ・ライター721件
火遊び・・・687件
電気装置・・・614件
灯火・・・403件
溶接機/切断機・・・362件
このように たばこによる出火が全体の約1割を占めています。
また、このたばこによる火災の発生した損害箇所は
建物・・・・2025件
車両・・・・162件
林野・・・・58件
船舶・・・・0件
航空機・・・0件
その他・・・1467件
意外にも たばこによる車両火災が多いことがわかります。
*たばこの吸殻を車内のゴミ袋に捨てたところゴミ袋から出火してしまう
*運転しながら喫煙している際に 火種が落ち
車内の燃えやすい繊維やごみなどに引火してしまう
惨事にはならなかったにせよ
このような経験をして、ヒヤッとしたことがある喫煙ドライバーは少なくないと思います。
たばこの火種は、消したつもりでも完全に消火えていないことがあります。
たばこを吸ったあと、「消す」という行動は習慣になっていますが、完全消火の確認を怠っていることがあります。
また 走行中の喫煙は こうした消火確認ができないだけでなく、火種を落とすといった危険性がありますので
喫煙は休憩時にゆっくりと行うようにしましょう。