2019年も終わりを迎えようとしています。
今年は様々な自然災害が日本列島を襲い
各地で非常に多くの被災者を生んでしまいました。
近年の異常気象などによる自然災害も ある程度は予測できる技術も発達してきてはいるものの
備えあれば憂いなし、迅速な避難の必要性や防災に対する意識が
皆様にも他人事ではないと危機意識が高まったのではないでしょうか
さて これからの季節 本格的な冬の到来に
ハンドルを握るドライバーには 安全な運転の妨げとなる冬特有の要因を改めて確認し
事故防止の為に尽力していただきたいと思います。
自然災害の中でも 比較的被害が起こりやすい地域が北部であったり
地震などと違い 季節による発生件数の増減があるため
危機意識にバラつきが感じられてしまう災害に「雪害」が挙げられます。
たしかに雪害は、地震や津波、台風のように一度に大きな被害は出ません。
しかし 毎年100人を超える犠牲者が出続けているのをご存知でしょうか。
地球温暖化の影響で雪は減少傾向にあり、
技術の進歩によって かつては多くの犠牲者を出した雪崩対策も進みましたが、
雪下ろし中の事故や 雪による交通事故は決して絶えていません。
気象庁によると この先も温暖化が進むと
豪雪地域はさらに雪が増え、それ以外の地域で降雪の回数や量は減るものの、
一度降れば大雪になる可能性があるといいます。
シーズンに1,2回しか積雪がないような都市部では
不慣れが原因ともいえる事故が多発します。
まずは 雪害の種類から 見てみましょう。
地域によっては 「雪害」または「雪氷災害」という言葉に馴染みもないかもしれません。
雪害の種類は 下記のように様々です。
・交通事故
・屋根転落
・人工物落下
・除雪機事故
・雪崩
・山岳遭難
・スキー事故
・水路転落
・凍死/凍傷
・建物等損傷
・雪氷による転倒
これらの事故の他にも
雪害の影響として 鉄道や船舶、航空機の交通機関の混乱や麻痺、
農作物の被害、電線等に着雪することによる断線や停電も深刻な「雪害」です。
例年、雪害が要因となる事故では
最も件数が多いのが「交通事故」になります。
毎年 ある程度の積雪が予測でき、雪に慣れている北海道での交通事故データを見てみましょう。
少し前のデータになりますが
2011年11月~2012年3月(5か月間)に 7235件の事故が起こりました。
そのうち
雪害による事故・・・・・1840件(全体の約25%)
内訳:
スリップ・・・・88.4%
視界不良・・・・9.7%
わだち・・・・・1.6%
このように 雪道に慣れている北海道のドライバーでも
雪害による道路では 運転操作が難しいということがうかがえます。
しかし、実際は ドライバーのハンドルやペダルの操作だけが
事故の原因ではないのです。
車両の整備不良が原因で予防できた事故も少なくありませんでした。
次回は
積雪や路面凍結、吹雪など「雪害」による事故の防止策等に触れたいと思います