東京では桜の開花宣言が報道され
いよいよ春本番となってきました。
一方で 春の風物詩ともなってしまった花粉も
ますます猛威をふるっています。
前回は 花粉症のドライバーによる交通事故などについて触れましたが
今回は 安全な運転の妨げとなりえる花粉対策についてあらためて確認していきたいと思います。
主な花粉症の症状にはくしゃみ、鼻水をはじめ 目の痒みなどが挙げられます。重篤な病気ではありませんし、もはや「国民病」とされるほどの患者数ですが運転に携わるドライバーが「たかが花粉症」と甘く思っているのは大変危険です。これらの症状によって運転中に 視界の妨げになったり ハンドルやペダルの誤作動に繋がる可能性が考えられます。
くしゃみは 肋骨骨折の原因になる事もあるほど衝撃が大きく、ハンドルを思わずきってしまったり、ペダルの踏み間違えなどといった誤操作を招きかねないだけではありません。
くしゃみ1回で0.5秒目をつぶると仮定すると時速60キロで走行中であれば その間に車は8メートル進むということになります。
また 眼鏡をかけて運転するドライバーが花粉防止用のマスクをつけることにより眼鏡のレンズが曇り、視界が悪くなるケースもあったり
花粉症の薬による副作用で 眠気を誘発してしまう場合もあります。花粉症による様々な安全運転への妨げを理解し適切に対策していきましょう。
花粉症のドライバー1,000名に対する
「ドライバーと『花粉症』に関する調査」によると
「花粉症の症状は、車の運転にどの程度影響するか」との設問に対して、「大いに影響する」「かなり影響する」「いくらか影響する」と答えた人の割合は過半数を大きく上回る83.9%にも及んでいました。
花粉症のドライバーは、花粉症による様々な安全運転への妨げを理解し予防として事前の対策を講じ、普段以上に安全運転を心がけることが大切になります。
車に乗る際に 衣類やバッグなどに付着した花粉をしっかりと払い落としましょう。
セーターやフリース1枚に付着した花粉は約10万個といわれ1時間の換気で窓から侵入する花粉数より、6倍以上も多い花粉が衣類に付着しているそうです。
あらかじめ衣類に花粉の付着を防ぐためには 花粉の付着の原因となる静電気の発生を防ぐ柔軟剤を洗濯時に使用し、アウターやバッグなどには 静電気防止スプレーを使用することで付着する花粉を抑えることができます。また、手では払いきれなかった花粉には衣類用粘着ローラーが有効だそうです。
走行中には 窓を閉めておく、ドアの開閉は速やかにすることはもちろんですが、エアコンは外気を取り入れない「内気循環モード」で使用しましょう。
また 空調のフィルターの効果を最大限に保つためには、1年に1回または、走行10,000kmを目安に新しいフィルターに交換しましょう。
そして 車載用の空気清浄器も大変効果的だそうです。
「花粉症」が 大きな事故を引き起こす可能性もあるということを再認識し小さな対策が大きな事故への予防につながることの重要性を忘れないようにしましょう。