春の訪れとともに 今年も花粉の飛散に関するニュースを頻繁に目にするようになりました。
今年の花粉の飛散量は 昨年の5倍になる可能性がある、とも報じられていましたが 皆様はどのように感じられますか
実は花粉症の原因となる花粉は、スギ花粉だけではありません。
ハンノキ、ヒノキ、シラカンバ、イネ、ヨモギ、カナムグラ、ブタクサなどの多くの種類の花粉が 広い地域で1年中飛散しています。
花粉症の患者数については 厚生労働省もはっきりとしたデータを保有しておらず 不明確ではあるものの増加傾向にあり スギ花粉症の有病率は全国で20%を超えると報告されています。
花粉症のおもな症状は、くしゃみ、鼻水をはじめ 目の痒みなどが挙げられます。また、口の渇き、咽の違和感、皮膚の痒みなどの鼻や眼以外の症状を訴える方も多く症状が重い方となると 発熱などの全身に及ぶ症状を訴える方も少なくありません。
ある総合情報ニュースサイトによる花粉症に悩む会員を対象に実施した「花粉症によって困ること」を聞いたアンケート調査(複数回答)によると、上位5つは 以下の結果とされました。
花粉症によって困ることは?
1位「目や鼻が気になって仕事や家事に集中できない(70.3%)」
2位「倦怠感やだるさを感じ、やる気が出なくなる(30.3%)」
3位「夜に眠れず寝不足になる(22.7%)」
4位「診察費や対策アイテム費など、お金がいろいろとかかる(20.7%)」
5位「症状が酷くなって、外出するのをためらうようになってしまう(17.3%)」
今や花粉症は 「国民病」とも言われる程 珍しい病気ではなくなってきてはいますが上記のアンケート調査の結果にもあるように日常生活を送る上で 様々な支障をきたします。 勉強や仕事、家事や育児といった場面でも 普段ならスムーズに進捗する事も 花粉症によって妨げられ 一向に捗らないこともしばしば。
特に ハンドルを握るドライバーにとっては安全運転の妨げとなる要因にもなりえ安易な病として軽視することは非常に危険かと思われます。
実際にこの花粉症を引き金に起こってしまっ悲惨な交通事故も過去に存在します。
2017年4月 愛媛県今治市で 花粉症の症状が原因とされる事故がその一例です。
花粉症の50代男性ドライバーが 死傷事故を起こしてしまいました。 男性ドライバーは 花粉症の薬を服用していたものの、運転中に目の痒みやくしゃみなどの症状が激化し、前方不注意のまま対向車線にはみ出し、軽乗用車と正面衝突し3人が死傷しました。
「症状が出た以上、速やかに運転を中止しなければならず、過失は軽いとはいえない」と松山地裁今治支部は18年2月、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
ハンドルを握る以上は たかが花粉症と甘く考えるのは禁物です。
次回は 花粉症のドライバーのための 花粉対策などについて触れたいと思います。