株式会社 岩瀬運輸機工

岩瀬運輸機工は、超精密重量機器の特殊輸送・搬入・据付業者として
輸送の提案・改善・開発に取り組む国際的物流事業者です。

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重量物運転のポイントとは?交通事故防止対策を解説


目次


重量物のドライバーが注意すべきことは何よりもまず安全です。
重量物輸送に従事している車両が起こす交通事故は、速度と重量及び固縛方法に起因する事故が圧倒的に多いです。運転が荷物の状態を左右しますので、常に荷物を意識した運転をしなければなりません。事故が発生するとその衝撃力と破壊力は一般車両とは比較できないほど大きくなり、重大な災害につながる可能性が高くなります。

 

そこで今回は重量物運搬時の注意点と事故が起こりやすい場所での運転方法について解説いたします。

 

<量物運転のポイント>

・スピードの出し過ぎに注意

重量物輸送用のセミトレーラーはキングピンで連結されている車両であり、トレーラーの特性からもスピード超過が交通事故や品質事故に直結します。また人間の動体視力は、スピードが速くなるほど低下します。静止している状態の視野の広さは200度程度ですが、スピードを出せば出すほど視野は狭まります。40km/hで100度、100km/hで40度ほどに狭まります。

 

走行速度を常時チェックする習慣を持ち、交通事故と品質事故の防止に取り組みましょう。車間距離は60km以下の速度では、走行速度から15kmを引いた車間距離を厳守します。60km/hでは45m、50km/hでは35mとなります。

 

 

・交差点での運転に注意

重量物輸送においての車両は、ホイールベースの長さや連結車両の特性、重量や速度により運動エネルギーが変化することから、交差点での製品落下事故や重大事故が発生しています。交通事故の半数を占める交差点は、重量物輸送にとっても最重点危険地帯と考え、悲惨な事故事例を教訓に気持ちを引き締め事故防止に努めましょう。

 

①交差点では侵入前に安全確認を行い、ブレーキペダルに足を置いて常に危険に備えてください。

 

②右左折は最徐行を厳守(10km/h以下)とし、目視をはじめバック・ミラー、サイド・ミラー、およびアンダー・ミラーで側面や直前、後方の安全を確認します。

 

③信号機の黄色を確認した時は、十分に車間距離を確保するために停止します。

 

④青信号の発進時は前後左右に注意を払い、前方の車の発信を確認してからスタートします。

 

⑤横断歩道は全て、一時停止を原則とします。歩行者や自転車がいる場合は、横断歩道の手前で一旦停止して横断を待ちます。

 

⑥車両の陰からのバイクなどの走行を見失わないように視覚を注視しましょう。

 

 

<事故が起こりやすい場所での運転方法>

右カーブ

首都高速道路などでも大型車の横転事故が多発しています。カーブ手前からの減速が不十分であったことにより、左路外へ逸脱してしまった事故や、左ガードレールや路肩に脱輪したり激突し、横転事故に発展した例もあります。右カーブでは対向車線の方が広く見え、視線が右側に向きやすいため、センターラインをはみ出してしまう事故が起こりやすいです。急カーブの場合、傾斜路面地帯で前方走確認物と接触し、横転してしまう事故に繋がります。

 

右カーブのポイントは、カーブの手前で十分に減速し、カーブの途中ではブレーキ操作を行わないようにすることです。カーブの途中での急ブレーキや急ハンドルは、スリップ事故やジャックナイフ現象が発生する可能性が非常に高くなります。ハンドルとブレーキの同一操作は絶対に避けるようにしてください。見通しの悪いカーブでは、道路先の対向車や駐車車両に十分注意して減速運転を心がけましょう。連結車は、内輪差によりトレーラー後部(ポール後部)が道路の内側に寄ってしまいます。接触に十分注意してセンターラインを確認しながら、近づき過ぎないように運転してください。

左カーブ

右カーブ同様、減速が不十分なことで右路外へ逸脱する可能性や、右ガードレールに激突する事故が起こりやすいです。ホイルベースが長い車両は、オーバーハングが大きく車両後部が対向車線にはみ出す事故が発生する可能性が高いです。左カーブでは、車幅が対向車線に近づきすぎたために接触する事故や、カーブ角度の小さい場所での接触や横転事故も多発しています。対向車線に突入してしまい、相手車両を大破し積荷が散乱するような重大事故も起こっています。

 

左カーブでの事故を防止するポイントは、基本的には右カーブでの事故防止ポイントと同じですが、特に夜間や山間部などの見通しの悪い道路では、対向車に十分に注意して減速してください。

 

 

下り坂

下り坂では、重量物輸送車両はスピードが加速しやすいため、前車との車間距離を長めに取るとともに、スピードのコントロールが重要になります。

 

ブレーキ操作を慎重に行うとともに、急な坂をエンジン・ブレーキで十分安全が確保できる安全な速度を厳守しなくてはなりません。下り坂にさしかかった時には、シフトダウンをしてできる限りエンジン・ブレーキや排気ブレーキを使用して加速をあらかじめ防止します。坂を下り終えた後は、排気ブレーキを切り、他のブレーキ装置にも異常がないかを必ず確認して走行してください。

 

分岐路、パーキングエリア、コンビニ付近での走行

分岐路付近では、道路状況に不慣れな車両が不用意な運転をするケースが多く、十分な注意が必要です。また、パーキングエリアやコンビニ付近では急な飛び出しや予測がつかない進入があるため、所定の車間距離の確保と危険予知運転を徹底して行うことが大切です。ウイング車両などの前方確認不足になりがちな車両への追従走行は、極力回避するようにしてください。

 

<自然環境変化の対処法>

雨天

雨が降り始めてからしばらくの間が、もっともスリップしやすく事故が多発します。サイドミラーの水滴や前車があげる水しぶきに酔って視界が遮断されることによって事故に繋がります。

 

スピードの減速と、長めの車間距離をとることが最大の事故防止になります。ブレーキ操作は、ジャックナイフ現象を引き起こす可能性があるため、適切にかつ慎重に行います。大雨の時は、安全な場所に一時避難して管理者との連絡を密に取りましょう。雨天時の走行中にタイヤが水の膜の上を走るように滑走し、ハンドルやブレーキが利かなくなる状態を、ハイドロプレーニング現象と言います。タイヤ溝の磨耗、水量の多さ、タイヤの空気圧不足、スピードの出し過ぎなどが原因になります。日々の点検でタイヤの状態を確認することが大切です。

 

また雨天の夜間に、対向車の光と自車の光が乱反射して見えなくなる現象「グレア現象」が発生し、事故が発生した事例もあります。路面が濡れている時に、ジャックナイフ現象を引き起こした事故事例も報告されています。

 

降雪・積雪

雨天時にも視界が悪くなりますが、大雪や吹雪ではほとんど視界が見えなくなってしまいます。路面が非常に滑りやすく、特に、坂やカーブ、橋の上などは厳重注意が必要です。ちょっとしたハンドルやブレーキ操作でスリップしたり、ブレーキを踏んでも車が止まらずに追突事故やジャックナイフ現象が発生し、対向車線で激突する重大事故が発生してしまいます。交差点付近では雪が圧縮されてしまい、滑りやすく事故が多発しています。

 

運転のポイントは原則です。車間距離は普段の倍程度とり、サービスエリアやパーキングエリアで早めにチェーンを装着してください。
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤに比べると雪道での走行性能は優れていますが、決して万能のタイヤではありません。スピードを落として車間距離をとり、基本を守った運転が大切です。

 

濃霧

前方の視界が利かなくなり、前車の減速や停止に気づくのが遅れ、追突事故が発生します。道路状況が把握できずに車線を逸脱してガードレールや側壁に衝突・転落する事故が発生しています。

 

霧が発生したら、徐々に減速します。ヘッドライト(下向き)やフォグライトを早めに点灯し、自車の存在を明確に知らせます。必要な場合にはクラクションを鳴らして、自車の存在を知らせます。ガードレール、センターライン、前者の尾灯を目印にして走行しましょう。窓を開けて音を聞き、他車の動きを目と耳で確認しながら走行しましょう。

 

台風・強風

強風時における車両転倒事故は、車幅に対して車高の高いバン型車両に発生するケースが多いです。重量物輸送車両ではパイプなどのかさばる製品の積載時は特に注意が必要です。ハンドルをしっかり握って、ハンドルを取られないようにして減速しましょう。橋の下、トンネル出入口、切り通しなどは強風が吹きやすいため、注意して減速走行します。同時に、気象予報、警戒、警報などの事前情報の把握に努めることが大切です。

 

地震・津波

日本は地震大国です。運転中に予期せぬ巨大地震の発生に巻き込まれる可能性があります。知識として地震発生時の対処法を得ておくことで地震災害に巻き込まれた際、冷静な判断が取れるようになるでしょう。

 

運転中に大きな揺れを感じた時は、ハンドルをしっかり握り、前後の車に注意しながら徐々にスピードを落として道路の左側に停車します。エンジンを切り、揺れがおさまるまでは車外に出ないようにし、ラジオなどからの正確な情報を入手します。避難の必要がある場合は、車のキーはつけたまま、窓を閉めたままロックをしないで避難します。連絡先を見えるところに書き、車検証などの貴重品を持って現地の指示に従い避難します。緊急車両の走行に支障がないように最善の駐車対策を実施します。
本震がおさまった段階で、公衆電話、NTT災害伝言ダイヤル(171)、携帯電話の災害伝言ダイヤルなどを通じて管理者に状況を連絡します。連絡が取れない場合はあらかじめ定めた方法によって対処します。自分の安全確保を最優先し、可能な範囲で周囲の支援活動を行いましょう。

 

 

引用参照:鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

 

<まとめ>

重量物は大型トラックやトレーラーにて運搬されます。車両や運搬方法は重量物の重さ・大きさ・形状に合わせて変わります。しかし運搬車両が大きく重いので運転はとても難しいです。速度や重量が原因で起こる交通事故も多いため、運転方法には注意が必要です。重量物の特殊運搬には知識と技術が伴います。まずはしっかりと知識をつけ、安全に実施できるようにしましょう。

 

 

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