環境問題は、私たちの身近な問題です。
車を運転する際の、ちょっとした工夫で環境に配慮することができます。
エコドライブを実施できるように、安全な運転テクニックを確認しましょう。
車両をスタートするときの急発進、急加速は、必要以上にエンジンの高回転域を使うことになり、通常の走行に比べて著しく燃費が悪くなります。
要は、ゆっくり加速し早め早めにシフトアップしていくことです。
低速ギアのままでスピードを上げていくと、エンジンの回転数がどんどん高くなり、その分燃費が悪くなります。
もし、大型車が5速でなく4速で、中・小型車が4速でなく3速でというように、一段下のギアに落として走行したとすると、燃費はそれぞれ 20 〜 40%も悪くなります。
シフトアップ操作は、素早く行えばシフトアップ時の瞬間の速度は維持されますが、現実には若干速度が低下するのが一般的です。
そして、シフトアップ操作が遅いとエンジン回転数と車速の落ち込みも大きくなるため、次のシフトアップ・ポイントまでアクセルペダルを踏み込むため燃料を多く使うことになります。
従って、素早いシフトアップ操作も燃料消費量を減らすためのポイントとなります。
シフトアップ操作を素早く判断すれば、急激にアクセルを踏まなくても大丈夫ですので、自分や周囲の安全にも繋がりますね。
アクセルペダルとブレーキペダルをパタパタさせるような波状運転(加減速運転)は、定速走行と比べて燃費が非常に悪くなります。
走行中は無駄な加減速をやめて、できるだけ速度を一定に保つような運転をするように心掛けます。
ただし、道路や交通の状況(坂道、交通流)によって定速走行が難しい場合には、無理をして速度を一定に保持する必要はありません。
ディーゼル車の特性の一つに、走行中にアクセルペダルを離しエンジンブレーキの状態になると、エンジンヘの燃料供給はカットされ、無噴射状態となります。
この状態では、燃料は消費せず、車は惰力だけで走行することになります。
このエンジンブレーキの状態での惰力走行をうまくとりいれて走行することが、エコドライブにつながります。
経済速度とは、円滑な交通流を乱すことなくできるだけ低いエンジン回転数で効率良く走れるスピードのことをいいます。
たとえば、周囲の交通状況などから経済速度が50km/hというとき、あえて60km/h に速度を上げた例でみますと、燃料消費量は約10%も多くなってしまいます。
勿体ないですね。
停止した車両が、再度発進するときに加速しますが、加速するときには、登り坂を走行するときと同じくらい多くの燃料を消費します。
この停止・発進(ストップアンドゴー)の回数を減らす運転をすることがエコドライブにつながります。
例えば、交差点の手前ではまわりの交通の流れを良く見て走行しますが、前方の信号が赤でも、エンジンブレーキを使用してタイミングよく調整することで信号が青に変わることがあります。
これにより交差点を停止せずに通過ができることになり、その分わずらわしい停止・発進の回数が減ることになります。
ただし、タイミングによっては後方の車などが驚いてしまいますので注意が必要です。
トラックは 1 回の空ぶかしで、次のように燃料を無駄づかいしています。
例えば、燃料1ℓの消費で大型トラックが約3km 走行(1cc で3m 走行)できると仮に、大型トラックが1回空ぶかしをすると、30〜36m走行できる燃料を無駄にしていることになります。
空ぶかしは、ドライバー個々人のクセとも言われますので、日常的に管理者が空ぶかしをしないよう、注意を繰り返すことが大切です。
つい、という常習のクセは、日常から気をつけて治すようにしましょう。
荷物の積卸しや休憩時間などにエンジンをかけたまま車両を放置しておくと、燃料を無駄に消費するばかりでなく NOx や PM などの大気汚染物質をより多く排出することになります。
こうした無駄なアイドリングを止めることが社会的な要請になっています。
特に、市街地におけるアイドリングは近隣住民に騒音、臭気、振動などの公害を招き、トラック協会などにも近隣住民の方々からの苦情が多く寄せられています。
こうした市街地におけるアイドリングストップはさらに徹底する必要があります。
住宅街ではとくにアイドリングの音が響きます。
車内で待ち合わせをしている時でも、可能な限りアイドリングはストップしましょう。
きちんとルールを守り、エコドライブを行うことが、自身や周囲の安全に繋がるのです。
引用参考 エコドライブ推進マニュアル