ドライバーの皆さんは、環境問題について考えたことはありますか?
乗用車もバイクも、トラックもトレーラも、環境問題に関係しています。
最近では低燃費のエコカーの普及も進んできましたね。
トラック輸送産業は、国内貨物輸送の基幹産業として、経済活動や市民生活を維持する上で不可欠な存在です。
一方で、トラックは走行時に NOx・PM、CO2 などを排出し、特に大気汚染問題への対策が急務であったことから、平成 13 年に業界の環境対策の基本指針となる「環境基本行動計画」を策定し、環境対策の普及に努めてきました。
また、平成 18 年度には「環境対策中期計画」を策定し、大気汚染防止及び CO2 排出抑制に向けたそれぞれの数値目標と対策を掲げ、エコドライブの推進や車両代替などをはじめとする多岐に及ぶ環境対策に取り組んできました。
この結果、自動車 NOx・PM 法対策地域の大気環境基準は概ね達成し、CO2 の削減についても、計画で掲げた目標値を達成することができました。
一方、「環境基本行動計画」の策定から 10 年以上が経過し、一層深刻化する地球温暖化問題をはじめ、トラック運送業界を取り巻く社会情勢や環境の変化等に適確に対応する必要があります。
このため、新たな環境対策の指針となる「新・環境基本行動計画」を策定し、引き続きトラック運送業界を挙げた環境対策の推進に努めることになりました。
今後のトラック輸送産業が、社会との共生を図りつつ、持続的発展を目指すためにも、業界をあげたさらなる環境対策への取り組みと実効が期待されています。
美しい地球環境を守るために、トラック運送業界は環境問題に真剣に取り組んでいます。
1、地球温暖化問題
地球温暖化問題は、地球環境へさまざまな影響を及ぼすと考えられています。
トラック運送業界では、省エネに向けたさらなる対応を図っていきます。
2、廃棄物問題
事業所からの廃棄物の排出抑制、使用済み製品の再利用、リサイクルの推進および廃棄物の適正処理などについて一層の理解を深めるとともに、より積極的な取り組みを行っていきます。
3、その他の環境問題
地域の騒音や振動問題に対して、交通量の多い地域への対策に加えて、特に、深夜・早朝のアイドリング・ストップなどの促進のため、さらなる対策を講じていきます。
また、事務所における環境保全として、グリーン購入や電気・紙等の節約、分別によるごみの発生抑制等を推進します。
「新・環境行動基本計画」は、計画全体のベースとなる「基本行動指針」と 10 の環境対策およびその対策ごとの基本指針で構成されています。
実施にあたっては、トラック運送事業者、全日本トラック協会、各都道府県トラック協会および各関係団体などの自主的な取り組みを基本としています。
とくに、トラック運送事業者については、事業規模、地域または業態などの特性に応じて、全ての事業者が取り組むことになっています。
また、計画が円滑に実施されるよう、全日本トラック協会および各都道府県トラック協会は、具体的なガイドラインを示し、積極的に計画の推進に努めていきます。
1、トラック運送事業者の取り組み原則
① 全ての事業者が、事業規模、地域または業態などの特性に応じた取り組みを行う。
② 自主的な計画または目標を策定する。
③ 取り組み結果については、自主点検または自主評価を行い、必要に応じて計画または目標の見直しを行う。
2、新・環境基本行動計画の基本行動指針
トラック運送事業者ならびに各関係団体は、社会との共生を図りつつ、トラック運送業界の持続的発展を目指すため、業界の自主的な取り組みである「新・環境基本行動計画」を積極的に推進するとともに、地域環境保全トラック輸送に係るあらゆる環境負荷の低減に努めます。
また、各トラック運送事業者においては、自ら策定した自主的な計画をホームページ上等で公表するなどにより、取り組みの内容を内外に明確にし、確実な実施とともにコンプライアンスの徹底に努めます。
企業はもちろん、ひとりひとりが環境問題を意識することが改善の一歩になるのだと感じます。
エコドライブに努めましょう。
引用参考:新・環境基本行動計画パンフレット