トラック業界にとって環境問題とは、業界全体で考えなければならない活動の一つです。
ドライバーの皆さんひとりひとり、あるいは会社として、環境問題への社会の取り組みを考えていきましょう。
【基本指針】
「新・環境基本行動計画」の周知徹底を図るとともに、内外へ向けてトラック運送業界における環境負荷低減に向けた取り組みへの理解を求めます。また、各トラック運送事業者は、環境を重視した企業理念の徹底を図ります。
「新・環境基本行動計画」の説明会、研修等の実施と受講の促進
「新・環境基本行動計画」普及のための説明会および研修・セミナーの実施と受講を促進します。
「トラックの森」の全国展開の実施
地球温暖化防止対策の一環として「トラックの森」づくり事業の全国展開を実施していきます。
「トラックの日」等のイベントの活用
「トラックの日」等を活用して、環境問題に対するトラック業界の取り組みについて理解と協力を要請します。
従業者教育の徹底
環境対策を効果的に実施するために、従業者教育の徹底を図ります。
企業理念の確立、事業活動への反映
環境に配慮した企業理念を確立し、事業活動に反映させます。
「社内表彰制度」の普及促進
アンドリング・ストップ、エコドライブなどに努めた優秀なドライバーを表彰するための「社内表彰制度」の普及を図ります。
「ポイ捨て禁止運動」の実施
トラックからの吸い殻や空き缶などの「ポイ捨て禁止運動」を実施します。
「グリーン経営認証」の取得促進
トラック運送事業者の環境改善の取組結果を評価する「グリーン経営認証」の取得促進を図ります。
ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得支援
トラック運送事業者に対し、ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得を支援します。
各種媒体を活用した啓発活動
テレビやラジオ、新聞、インターネットなどの各種媒体を活用して、環境保全に関する啓発活動を実施していきます。
不正軽油撲滅運動の実施
不正軽油撲滅運動を実施し、不正軽油を「使用しない」「輸送しない」「製造しない」ことを徹底します。
地域条例の順守徹底
各自治体が定めている環境保全に関する条例については、その遵守を徹底します。
【基本指針】
「新・環境基本行動計画」の推進と実効性を高めるため、環境負荷低減に向けた政策提言や関係各機関への要望活動を積極的に推進します。
先進環境対応車の価格低減
先進環境対応型ディーゼル車及びハイブリッド車の普及促進のために、国及び自動車関連業界等に対して、車両価格の低減を要請します。
天然ガストラック普及のための環境整備
車両導入補助の拡充をはじめ、天然ガススタンド等インフラ整備の促進、スタンド及び車両等に係る諸規制の緩和、ガス料金の引下げ、高効率な次世代型 CNG 及び LNG トラックの開発と販売等について、国及び関連業界などへ要請します。
高速道路料金の割引制度の拡充
CO2 排出量対策をはじめ騒音の低減および大気汚染の防止など、環境負荷低減に優れた高速道路利用を促進するため、高速道路料金の割引制度の拡充を国及び道路会社に要請します。
環境に関連する税制優遇措置の拡充
排出ガス性能及び燃費性能の優れた車両に対する税制優遇措置の拡充を要請します。
DPF の不具合問題への対応
DPF の適正使用とメンテナンスに関する周知を図るとともに、「DPF 不具合情報ホットライン」等で情報を収集し、関係行政機関に装置等の改善を要請します。
【基本指針】
カーボン・オフセット制度を有効に活用します。
カーボン・オフセットとは
カーボン・オフセットとは、自分の温室効果ガス排出量のうち、どうしても削減できない量の全部または一部を他の場所での排出削減・吸収量でオフセット(埋め合わせ)することを言います。
出典:カーボンオフセットフォーラム(J-COF)ホームページ
【具体的な取り組み】
荷主と一体となって、カーボン・オフセット制度を有効に利用し、「クレジット(J -クレジット※)」を購入することでトラック走行時に排出する CO2 の一部をオフセット(埋め合わせ)します。
※ J -クレジット制度は、温室効果ガスの排出削減量・吸収量を認証する制度です。
J -クレジット制度は、省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組による、CO2 などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。本制度により創出されたクレジットは、低炭素社会実行計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、様々な用途に活用できます。
ひとつひとつの取り組みは、ほんの少しの努力ですが、業界全体で考えると大きな活動となっています。
今後も環境について考え、エコドライブを行いましょう。
引用参考:新・環境基本行動計画パンフレット