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トラック、トレーラーで大型の重量物を運搬するということは、周囲はもちろんのこと自身のためにも安全運転は必須です。重量物の運搬は非常に危険で、専門的な訓練を受けた運転手やオペレーターが行わなければなりません。安全かつ効率的に運ぶために、適切な手順や注意事項を遵守する必要があります。今回は、重量物の特性と安全に輸送するための方法を解説します。
重量物とは、言葉通り重いもののことを指します。「何キロ以上」という明確な定義はありませんが、運送の世界においては冷蔵庫や洗濯機といった大型の家具や、などの、ヒト一人では運べないサイズのものからはじまり、上は業務用の大型プリンターや厨房機器、医療用のCTスキャンや高気圧酸素治療器、さらには人工衛星やロケット、ジェットエンジンなど。工場で製造されたあと、実際に使用される現場まで移動が必要な製品のなかには重さ数10トンに及ぶ超重量物もあります。
重量物を運ぶ時には専用の機材を使います。荷物だけでなく建物も傷つけることなく運ぶことができます。重量物を運ぶ際に使う機材は一部ではありますが、以下のようなものが挙げられます。
クレーンは、重量物を吊り上げて運搬するための機械です。大型の建設現場や工場、港湾施設などで使用されることが多く、大型のコンテナや建設資材などの運搬に利用されます。
フォークリフトは、荷物を持ち上げるフォークを備えた車両です。倉庫や工場内での重量物の移動に利用されることが多く、パレットや箱などの運搬に適しています。
ジャッキは自動車や建物の重いものを持ち上げるための道具のことを指します。一般的には、手動式や油圧式のものがあり、車両のタイヤを交換したり、建物の基礎を修繕するために使用されます。ジャッキは、力をかける場所を集中させることができるため、比較的小さな力でも重い物を持ち上げることができます。
チルローラとは、重量物移動用のコロです。この機械の上に重量物を載せて、コロコロと転がして重量物の移動や運搬をします。クレーンの使用できない場所での重量物の搬入作業に役立ちます。
エレベーターのない施設でもゴンドラごとクレーンで吊り上げ重量物を搬入します。機械やマシンハッチの寸法に応じ、複数のゴンドラを使い分けます。
重量物運搬では、重量物の特性と用途に合わせた専門車両を使います。以下は代表的な車両です。
小型クレーンを搭載したトラックのことを指します。一般的なトラックと同様に、運転席と荷台がありますが、荷台の上部にはクレーンが搭載されています。特に建設業界や産業機器の輸送などでよく見られます。
トレーラー車とは、牽引車とトレーラーという二つの部分から構成される車両です。牽引車がトレーラーを引っ張りながら移動することで、長尺・重量物の運搬を行うために使用されます。運転技術や連結部分の管理に高度な技能が必要であり、重量物の運搬には適切な免許や訓練が必要です。
建設現場などで使用される移動式クレーンの一種で、大型で重い建設資材や機器の運搬や吊り上げ作業に使用されます。トラッククレーンよりもコンパクトで小回りが利く一方、四輪操舵なので多少の悪路でも走行することが可能です。1つの運転室でクレーンの操作も車両の運転ができるというのも特徴です。
ポールを備えた専用のトレーラーであり、トレーラーに備えられたポールによって、長尺で重量のある荷物を効率的に輸送することができます。鋼管や鉄道の車両など、長さがありながら分解できないものを運搬する際に活躍します。
重量物輸送に従事している車両が起こす交通事故は、速度と重量及び固縛方法に起因する事故が圧倒的に多いです。事故が発生するとその衝撃力と破壊力は一般車両とは比較できないほど大きくなり、重大な災害につながる可能性が高くなります。
重量物を取り扱う際に特に気をつけるべきポイントは次の通りです。
車両の積載量を超えないように確認しましょう。過積載は車両の損傷や交通事故の原因になります。
積載物が動かないように、適切に固定することが重要です。強力な固定具や荷締めベルト、チェーンなどを使用しましょう。
重量物輸送用のセミトレーラーはキングピンで連結されている車両であり、トレーラーの特性からもスピード超過が交通事故や品質事故に直結します。車両の重量が増えると、制動距離が長くなるため、スピードには十分注意しましょう。また、カーブや坂道での制御にも注意が必要です。
速度や重量が原因で起こる交通事故も多いため、運転方法には注意が必要です。安全対策を十分にして運転に臨みましょう。
大型トレーラの活用は、総輸送台数の大幅な削減が図られることから、輸送効率の改善に繋がるとともに、排気ガスに含まれる有害物質(NOx・PM等)の排出量を抑制することにもなります。さらに、アイドリングストップやデジタコ等の活用によるエコドライブ活動等にも積極的に取組んでおり、「鉄鋼輸送」は効率的で環境負荷に配慮した輸送形態となっています。
我が国のCO2排出量の20.3%が運輸部門、そのうち52.9%が旅客自動車、貨物自動車が35.1%、鉄道他が12.0%です。走行速度、道路状況、エコドライブ方法等により排出原単位は変化するため、安全速度の厳守が大切です。
大型車両は、道路の轍(わだち)やひび割れ拡大の原因となり、道路や橋梁の寿命を縮める要因とされていますが、「鉄鋼輸送」では、大型トレーラの導入により必要総台数を抑えることで、路面への影響や騒音等の環境負荷の低減を図っています。
また重量物を運ぶ大型車両ができる騒音・環境負荷への対策としては以下のような取り組みがあります。トラックやトレーラードライバーの皆さんは、安全に注意して重量物を運搬しましょう。
タイヤの選択:静音性能に優れたタイヤを選択することで、騒音を抑制することができます。進行方向に対して縦に大きな溝が入っている縦溝(たてみぞ)タイヤは、偏摩耗しづらくて燃費が良く、走行音が静かなのがポイントです。また、路面への影響も軽減することができます。
車両の整備:騒音の原因は部品の故障や劣化かもしれません。エンジンやサスペンション、ブレーキなどの部品の適切な整備を行うことで、騒音を抑制することができます。
運転スタイルの改善:急発進や急ブレーキなど「急」がつく運転はやめましょう。積んでいる荷物に不必要な衝撃を与えることにもなります。運転スタイルを改善することで、路面への影響を軽減することができます。
サスペンションの調整:サスペンションは路面からの振動を吸収する役割を持っています。サスペンションを適切に調整することで、路面への衝撃を軽減することができます。また、サスペンションを構成するパーツにはゴムでできた箇所もあり、ゴムが劣化するとオイル漏れなどを引き起こすこともありますので注意が必要です。
岩瀬運輸機工は、重量物・精密機器輸送のプロです。大型機械の運送・運搬に豊富な実績を持っており、みなさまに安心しておまかせいただける体制を整えております。
お客様の大切な大型機械を安全に運ぶために、総輪エアサス車18台をはじめ大型特殊車両80台を保有しています。
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重量物は、大きくて重いものですから、安全のために細かいところまで注意して運びます。高度な運転だけでなく荷物の積み下ろしにおいても特殊な技術が求められます。
私たちは、重い・大きい・精密な荷物を運ぶプロフェッショナルです。お気軽にお問い合わせください。
引用参考 鉄材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック