8月ももう後半ですが、今週はようやくお天気が回復してきましたね。
晴れの日は嬉しいですが、その分熱中症になる方も……。
自覚していない、あるいは症状が軽いからと油断してはいけません。
しっかり対策をして過ごしましょう。
熱中症は生命にかかわる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。日常生活における予防は脱水と体温の上昇を抑えることが基本です。
日常生活では、からだ(体調、暑さへの慣れなど)と行動(暑さを避ける、活動の強さ、活動の時期と持続時間)および住まいと衣服の工夫が必要です。
行動、住まい、衣服の面から、暑さを避ける工夫を整理しました。
行動の工夫
①暑い日は決して無理しない
②日陰を選んで歩く
③涼しい場所に避難する
④適宜休憩する、頑張らない
⑤天気予報を参考にして外出や行事の日時を検討する
住まいの工夫(室内で涼しく過ごす工夫)
① 外部の熱を断熱する・・・・屋根の反射率を高くする素材を用いる、屋根裏の換気口、窓に日射遮断フィルム
② 窓から射し込む日射を遮る・・・・ブラインドやすだれを垂らす、緑のカーテン
③ 風通しを利用する・・・・・玄関に網戸、吹き抜け、向き合う窓を開ける
④ 空調設備を利用する・・・・我慢せずに冷房を入れる
⑤ 気化熱を利用する・・・・・打ち水
衣服の工夫
衣服で熱や日射の侵入を防ぎ、衣服の中や体の表面に風を通し、体から出る熱と汗をできるだけ速く逃がします。
① 吸汗・速乾素材や軽・涼スーツなどを活用する
② 炎天下では、輻射熱を吸収する黒色系の素材を避ける
③ 襟元はゆるめて通気する
④ ゆったりした衣服にする
⑤ クールビズ「COOL BIZ」が効果的(熱中症を防ぐために、そして、地球温暖化防止のために)
⑥ 日傘や帽子を使う(帽子は時々はずして汗の蒸発を促しましょう)
体温を下げるためには、汗が皮膚表面で蒸発して身体から気化熱を奪うことができるように、しっかりと汗をかくことがとても重要です。
汗の原料は、血液中の水分や塩分ですから、体温調節のためには、汗で失った水分や塩分を適切に補給する必要があります。
暑い日には、知らず知らずにじわじわと汗をかいていますので、身体の活動強度にかかわらずこまめに水分を補給しましょう。
特に、湿度が高い日や風が弱くて皮膚表面に気流が届かない条件の下では、汗をかいても蒸発しにくくなり、汗の量も多くなります。その分、十分な水分と塩分を補給しましょう。
また、人間は、軽い脱水状態のときにはのどの渇きを感じません。
そこで、のどが渇く前あるいは暑いところに出る前から水分を補給しておくことが大切です。
なお、どのような種類の酒であっても、アルコールは尿の量を増やし体内の水分を排泄してしまうため、汗で失われた水分をビールなどで補給しようとする考え方は誤りです。
入浴時、睡眠時も発汗していますので、起床時や入浴前後は水分を摂取する必要があります。
急に暑くなった日に屋外で過ごした人や、久しぶりに暑い環境で活動した人、涼しい地域から暑い地域へ旅行した人は、熱中症になりやすいのです。
熱中症は梅雨の合間に突然気温が上がった日や、梅雨明け後の蒸し暑い日によく起こります。
日頃からウォーキングなどで汗をかく習慣を身につけて暑熱順化していれば、夏の暑さにも対抗しやすくなり、熱中症にもかかりにくくなります。
熱中症の発生には、その日の体調が影響します。
風邪などで発熱したり、下痢になったりしている場合は脱水状態と言えます。また深酒をして二日酔いの人も脱水状態であり、非常に危険です。
体調が回復して、食事や水分摂取が十分にできるまでは、暑いところでの活動は控えなければなりません。
熱中症の予防には、個人ごとの努力とともに集団生活におけるお互いの配慮や注意も必要です。
まず、暑さが避けられない場所での運動や作業は、なるべく短時間で済ませるようにします。
責任者は、集団活動のスケジュールを工夫したり、暑さや身体活動強度に合わせてこまめに休憩を入れたり、選手や作業者を交代させて一人あたりの活動時間を短くしたりしましょう。
いつでも水分補給ができる環境を整えることも必要です。活動のスケジュールには、水分補給休憩を入れましょう。
個人差があることも理解してください。
少しでも体調がいつもと違うと感じたら、すぐに休息をとることが大切ですね。
夏に限らず、普段から気を付けてすごしましょう。
引用参考:環境省 熱中症予防情報サイト