2019年の交通事故死者数について 先日警視庁から発表がありました。
死者数は3215人
前年比317人マイナス(-0.9%)となり、
1948年の統計開始以来、3年連続で最少記録を更新しました。
過去最悪であった昭和45年の1万6,765人から比較すると
大きな減少となっており、
車両自体の安全性の向上もあれど、
シートベルトの着用者率の向上や,飲酒運転の根絶等に向けた取組が
徐々に成果を見せているとも言われています。
今回も重大な死亡事故に発展しかねない
この時期特有の冬の事故防止
について触れていこうと思います。
冬期における交通事故で最も件数が多いのが「スリップ」による事故です。
降雪時、降雪後以外でも路面の凍結は起こりえることや
肉眼で確認しにくいアイスバーンの存在についても
念頭に置いておかなければなりません。
路面が凍結してスリップしやすい場所には特徴があります。
できるなら走行を控え、迂回した方が良いとされる危険な場所に
「橋の上」があります。
橋梁は、地中からうける熱の影響がなく、上下が空中にある為、
放射冷却によって熱が奪われやすい構造になっています。
そのような構造によって、周囲の大気との温度差が、
結露を発生させる原因となります。
この結露が放射冷却と橋を通り抜ける風によって
冷やされることで、アイスバーンになってしまいます。
他の路面が凍結していない状況であっても、
橋の上だけが凍結していたという状況は珍しくないので、
通行を控えることが望ましいと言えます。
また、「トンネルの出入口」も危険です。
最近では 凍結しないようトンネルの出入口の内側から外側にかけ
ロードヒーティング装置や融雪装置が施工されている場所が
徐々に増えてきましたが、過信は禁物です。
トンネル出入口には雪やみぞれが吹き込みやすく、
気温が下がると出口付近で凍っていることがあります。
トンネル内の路面が乾いていて走りやすい場合でも、
出口付近の凍結に気づかないままスリップ事故を起こす事例も少なくありません。
また、日中は晴れている日でも、
日差しは届かないトンネルの中だけが凍結していることもあるため
走行する際は天候に関わらず注意が必要となります。
その他 下記のような場所でも 凍結の恐れがありますので
なるべく走行を控えましょう。
*交差点
*陽の当たらない場所(ビルの谷間など)
*路側帯
路面状況によって滑りやすさにも大きな違いが出ます。
乾燥した路面と滑りやすさを比較すると
積雪路面・・・・・3.2倍
凍結路面・・・・・5.4倍~8倍
このようにスリップ事故を誘発しやすい環境になります。
凍結した路面を走行しなければならない時は
たとえ通り慣れた道路でも 通常の半分以下のスピードに「減速」し
いつも以上の「車間距離」をとる必要があります。
そして
「急」のつく操作は事故のリスクを高めます。
・急停車
・急ブレーキ
・急ハンドル
・急発進
・急加速
最近のオートマチック車であれば、
「スノーモード」という装備が搭載されている場合が多いので、
凍結路面での発進に十分な機能を発揮してくれるでしょう。
しかしマニュアル車は 2速での発進をするなどの対応が必要になります。
それぞれの車種により、異なる対応が必要となり、
また走行する箇所によって
それぞれの運転操作がスリップ事故を回避する手段ともなります。
あらかじめ適切なギヤにシフトダウンし、
アクセルを一定にしましょう。
急ブレーキやシフトダウンは尻振りやスピン、
ひいてはスリップ事故を招いてしまいます。
上り坂では荷重の関係上、
FF車(前輪駆動)はなかなかパワーが伝わりにくく、
FR車(後輪駆動)はパワーがかかりすぎてスリップしやすくなります。
下り坂ではその逆で、
FF車がスリップしやすくなり、
FR車はパワーが伝わりにくくなります。
ほとんどのトラックはFR車ですので
上り坂には特に注意が必要になります。
また、どんな車両でも
上り坂ではゆっくりとアクセルを踏み、
途中で止まらずにすむようにできる限り
十分な車間距離をとっておきましょう。
下り坂ではギヤを落としてエンジンブレーキと
ポンピングブレーキを併用し、
タイヤをロックさせないように極力ゆっくりと運転します。
カーブ手前で急ハンドルや急ブレーキにならないよう
あらかじめエンジンブレーキやポンピングブレーキを利用し、
十分に減速します。
アクセルを強く踏みこんだり、
急にアクセルから足を離したりせず、一定に保ちながら
ゆっくりとカーブをクリアしましょう。
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