環境問題への関心が高まる中、トラック業界でもクリーンエネルギーの活用が進んでいます。
その中でも、CNG(圧縮天然ガス)トラックは、ディーゼルエンジンと比較してCO2排出量が少なく、排気ガスがクリーンであることから注目されています。
今回は、CNGトラックの特長やメリット、導入時のポイントについて解説します。
ガスを使った自動車は日本ではタクシーを中心に普及しています。
LPG(Liquefied Petroleum Gas:液化石油ガス)は、プロパンやブタンを主成分とする燃料で、主にタクシーや一部の商用車に利用されています。一方、CNG(圧縮天然ガス)はメタンを主成分とする燃料で、トラックやバスなどの大型車両に適しています。
成分: LPGはプロパン・ブタン、CNGはメタンが主成分。
貯蔵方法: LPGは液体として低圧で貯蔵されますが、CNGは気体のまま高圧で貯蔵されます。
供給インフラ: LPGは全国に供給網が整備されているが、CNGはインフラ整備が途上です。
タクシーがガソリンではなくLPGを使うメリットは以下の3点です。
CO2排出量がガソリン車よりも少なく、温暖化対策に貢献します。
さらに、NOxやPM(粒子状物質)の排出が少なく、大気汚染防止に寄与すると考えられます。
LPGはガソリンより価格が安定しており、ランニングコストを抑えられます。
また税制優遇措置が適用されることが多く、経済的なメリットが期待できます。
LPGは燃焼時のカーボン堆積が少なく、エンジンの寿命を延ばす効果があるとされています。
そのため、メンテナンスコストの削減にもつながります。
CNGトラックとは、圧縮天然ガス(Compressed Natural Gas)を燃料とするトラックのことです。
天然ガスを約200~250気圧に圧縮し、燃料タンクに貯蔵することで、ディーゼルやガソリン車と同様に長距離走行が可能になります。
CO2排出量がディーゼル車に比べて約20~30%削減します。
NOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)の排出が大幅に減少し、大気汚染の防止に貢献すると考えられます。
天然ガスは石油に比べて価格が安定しており、燃料費の変動リスクを抑えられます。
一部の自治体ではCNGトラック導入に補助金制度が適用されることもあります。
ディーゼルエンジンに比べ、燃焼音や振動が少なく、ドライバーの負担を軽減します。
CNGスタンドはまだ全国的に普及途上のため、運行ルート上に補給設備があるか事前に確認が必要となります。
CNGトラックの車両価格はディーゼル車よりも高めですが、長期的な燃料コストや補助金を考慮するとメリットが大きいと考えられます。
CNGの特性や燃料補給方法について、ドライバーや整備士への教育も必要となります。
CNGトラックは、環境負荷の低減や燃料コスト削減といったメリットを持ち、持続可能な物流の実現に向けて有力な選択肢となります。
導入にはインフラやコスト面での課題もありますが、今後の技術革新やインフラ整備の進展により、さらなる普及が期待されます。
岩瀬運輸機工でも、環境に配慮した輸送手段の導入を積極的に検討していきます。
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