安全運転と事故防止策
自然災害は避けることができません。
しかし、万が一のときのために準備はできます。
トラックドライバーやトレーラードライバーの皆さんは、より慎重に対応、安全運転できるように日頃から準備しておきましょう。
自然環境変化(気象・地震・津波等)による事故
濃霧・強風
前方の視界がきかなくなり、前車の減速、停止に気付くのが遅れ追突事故が発生したり、道路状況が把握できず車線を逸脱してガードレールや側壁に衝突、転落事故等が発生しています。
濃霧時は一時避難し、管理者へ連絡することが必要です。
事故防止対策のポイント
- 霧が発生したら徐々に減速しましょう。
- ヘッドライト(下向き)、フォグライトを早めに点灯し自車の存在を明示しましょう。
- 必要な場合はクラクションを鳴らし、自車の存在を知らせるようにしましょう。
- ガードレール、センターライン、前車の尾灯を目安にして走行する。
- 窓を開け、音を聞いて、他車の動きを目と耳と肌で確認し走行することが大切です。
- 濃霧がひどい時は安全な場所で一時避難するとともに、管理者との連絡を密にしましょう。
- 「指差・確認呼称」を厳守。
強風
前方の視界がきかなくなり、前車の減速、停止に気付くのが遅れ追突事故が発生したり、道路状、強風時における車両転倒事故は、車幅に対して車高の高いバン型車両に発生するケースが多いですが、「重量物輸送」車両ではパイプ等の嵩高製品の積載時は特に注意が必要です。
同時に気象予報・警戒・警報等の事前情報の把握に努めることが大切です。
強風で車が流される事故や、あわててハンドルを切りかえしたり、急ブレーキを踏むために発生する事例が多いので気を付けるようにしましょう。
紙くず、シート、その他資機材の飛来物がフロントガラスを覆い、視界を遮り事故を引き起こす事例があります。
事故防止対策のポイント
- ハンドルをしっかり握りハンドルを取られないようにして減速しましょう。
- 車両規制がある時はその指示に従い注意を喚起し走行しましょう。
- 橋の上、トンネル出入口、切り通しなどは強風が吹きやすいため注意し減速走行してください。
- シート捲れや資機材の落下防止を図り、他車両や道路等に危害を与えないよう走行することが大切です。
- 台風襲来や強風状態(情報)が続く時は、安全な場所で一時避難するとともに、管理者との連絡を密にしましょう。
- 「指差・確認呼称」を厳守。
- 「風(注意)ヨシ!前方ヨシ!右ヨシ!左ヨシ!後方ヨシ!」
地震・津波
阪神大震災や東日本大地震に遭遇して直下型地震の恐怖と甚大な津波被害を経験しましたが、現代科学では場所や時間を特定できない事も実証されています。
この未曾有の大自然災害に対する完璧な防災対策は不可能に近く、現時点においては、日常的な教育・訓練を実施し、減災対策に取り組むことがもっとも現実的であると思われます。
事故防止対策のポイント
- 運転中に大きな揺れを感じた時は、ハンドルをしっかり握り前後の車に注意しながら徐々にスピードを落とし、道路の左側に停車しましょう。
- エンジンを切り、揺れがおさまる迄は車外に出ずラジオ等からの正確な情報を入手しましょう。
- 避難の必要がある場合は車のキーはつけたまま、ドアをロックしないで窓を閉めるようにしてください。
- 連絡先を見える所に書き、車検証などの貴重品を持ち現地の指示に従い避難しましょう。
- 緊急車両の走行に支障がないよう最善の駐車対策を実施しましょう。
- 本震が収まった段階で、公衆電話、NTT災害伝言ダイヤル(171)、携帯電話の災害伝言ダイヤル等を通じ管理者に状況連絡し、連絡がとれない場合は予め定めた方法により対処しましょう。
- 自身の安全確保を最優先するとともに、可能な範囲での周囲の支援活動を行いましょう。
トンネル・夜間走行時の事故
トンネル走行
トンネル出入り口付近では、太陽光線等の視界変化に伴う順応不安から減速する車が多いです。
一方、開放心理から急加速する車があり「重量物輸送」にとっては危険箇所でもあります。
出入口付近の気象変化(雨、風、雪、凍結、光線等)への順応遅れによる事故事例があります。
トンネル出口付近では視界不足等に伴うトンネル内壁に衝突する事故が発生することもあるので注意しましょう。
事故防止対策のポイント
トンネル出入口付近の電光掲示板等の情報を確認し、指示事項を厳守するとともに、視界順応等に時間がかかることを自覚して防衛・安全運転を行いましょう。
- トンネル出口付近の気象変化(雨、風、霧、凍結、直射光線)を想定して走行しましょう。
- トンネル内での車線変更、追越しは厳禁であり、十分な車間距離を確保しましょう。
- 「指差・確認呼称」を厳守。
- 「トンネル(注意)ヨシ!前方ヨシ!右ヨシ!左ヨシ!後方ヨシ!」
トンネルでの事故は天気の良し悪しと合わさって、非常に危険な場所のひとつです。
焦らずゆっくりと安全運転を行いましょう。
引用参考 鉄材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック
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