株式会社 岩瀬運輸機工

岩瀬運輸機工は、超精密重量機器の特殊輸送・搬入・据付業者として
輸送の提案・改善・開発に取り組む国際的物流事業者です。

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健康起因・ 過積載・飲酒の事故


健康状態に起因する事故

事業用トラックによる交通事故は全体的に減少傾向にあります。しかし、脳や心臓疾患、体調不良など、ドライバーの健康に起因する事故はむしろ増加傾向にあります。公共の道路上で重量物輸送を行うドライバーの健康維持と健康管理を徹底することで、安全運行を確保しなくてはなりません。
例えば、心筋梗塞を発症したドライバーが、停車中の車両から意識不明の状態で発見されたり、ドライバーが蜘蛛膜下出血を発症して意識を失い、車両が道路外に転落した事故なども報告されています。

過積載による事故

過積載輸送は、車両性能や自然環境、道路などを悪化させると共に、法令遵守の視点からも重量物輸送の事業者としてあってはならない物です。
過積載は、車両の制動性能を悪化させ、重大事故に直結する非常に危険な行為です。過積載時には定量積載時よりも後部から押す力が大きくなり、ジャックナイフ現象を起こしやすくなります。さらには、バランスを崩しやすくカーブや右左折などでは強いアンダーステアーになり、横転を誘発する非常に危険な行為です。過積載走行は、下り坂では通常よりスピードが加速し、フェード現象やベーパーロック現象を引き起こしやすく、事故の確率が上がります。過積載は燃費の悪化を招き、NOx(窒素酸化物)を通常よりも多く排出します。また、道路や橋梁などに深刻な影響を与え、騒音など環境に対する負荷を増加させます。過積載は、エンジンやサスペンションなどへの負担が大きく、車両の寿命を縮めます。さらには、クリップボルトが折損し車輪が外れる事象や、タイヤが破裂する可能性もあり大変危険です。道路からの振動により、ブレーキパッドなどの摩耗が激しく、部品の修理や交換頻度が高まります。

飲酒運転

道路交通法65条「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」という規定を言うまでもなく、飲酒による重大事故は許すことのできない大犯罪です。「飲んだら乗らない」は社会人としての最低の常識であり、ましてや物流を職業とする者にとっては弁解の余地は皆無です。
飲酒運転は、脳や体への影響が顕著に現れます。例えば、動体視力が落ち、視野が狭くなるため信号の変化や路上の人や車の動きの見極めが遅れます。飲酒をすることで抑制が効かなくなり、理性が失われがちになるため運転に必要な判断力が低下してしまいます。スピードを出していても自覚できなかったり、乱暴なハンドル操作になりがちです。飲酒をすると集中力が鈍くなり、とっさの状況で変化に対応できなくなってしまいます。アルコールは運動をつかさどる神経が麻痺するため、ハンドル操作やブレーキ動作が遅れがちになります。運動神経が緩慢になることで体の平衡感覚が乱れ、直進運転ができずに蛇行運転をしたり、信号無視を起こしたり、カーブが曲がりきれなかったり、横断中の人を見落としたり、ハンドル操作を誤ったり、ガードレールや電柱に衝突するなどの悲惨な事故を招きます。
道路交通法で、「酒気帯び運転」とは、血液1ml中のアルコール分が0.3mg以上または呼気1l中のアルコール分が0.15mg以上含まれている場合を指します。例えば運転する前夜に深酒をしたとして、翌日のアルコール濃度が基準値以上であれば、酒気帯び運転とされます。体内に入ったアルコールは、一定時間血中に留まります。一般的には、体重70kgの男性が350mlのビールを1缶飲んだ場合、アルコールが分解されるまでに約2時間、500mlだと約3時間かかると言われています。女性の場合は体格が小さい場合が多いため、それぞれ更に1時間ほどアルコール分解にかかる時間が長くかかります。飲酒後何時間経過しても、アルコール血中濃度が必ずしも平常値に戻るという訳ではありませんし、アルコールが完全に分解されるまでの時間は個人の差も大きく、年齢や体質、その時の体調や飲酒量によって大きく左右されます。長時間の運行をする前夜や、仮眠前に寝つきをよくするために飲酒するドライバーもいますが、これが酒気帯び運転につながる大きな原因となっています。「酒酔い運転」に関しては、アルコールの影響によって正常な運転ができない状態での車両の運転のことを指します。双方ともに、プロのドライバーとして、社会人として決して許されるものではありません。お酒は責任を持って適度に楽しみましょう。

 

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版


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