4年8ヶ月ぶりの円安ドル高。
23日のアジアの外国為替市場では円相場が一時、1ドル=115円台まで値下がり
しました。米長期金利が上昇し、収益が改善するとの見方から金融株が買われたことが背景にあると言います。
円安は日本経済にとって輸出などの面でプラスの効果が期待できます。
一方でアメリカや日本などが協調して石油の備蓄の一部を放出する戦略石油備蓄放出も、今後の市場に影響が出そうです。
さて今回は「半導体不足とその影響」について解説いたします。
今年さまざまなところで「半導体が足りていない」という話を聞きませんか?
スマートフォンにパソコン、テレビなどほとんどの電子機器には半導体が搭載されています。今や私たちの生活において半導体はなくてはならないものです。
半導体が足りていないことが産業・経済の各方向に大きな影響を与えています。
まずどうして半導体が不足しているのでしょうか?
原因はいくつかありますが大きい問題として「需要の急拡大」があります。
ここ数年でサービスのデジタル化が急加速しています。
モバイルネットワーク進化により5Gの普及、これは大容量で安定したネットワークの構築が求められます。またCOVIT-19によりテレワーク、巣ごもり需要が増加。家にいる機会が増えたことで家電製品を充実させようとする人が増えました。この様な需要拡大により供給が追いつかなくなっています。
それに加え、ロックダウンという働き手の不足も重大です。新型コロナウィルスのパンデミックの影響により世界中でロックダウン、多くの工場も閉鎖されました。これによりチップ製造に必要な物資が数ヶ月間入手できませんでした。
半導体不足により最も影響を受けている一つです。
自動車メーカーは工場の稼働停止や大幅減産に追い込まれるなど大打撃。
一般的に1台当たり数十個から100個程度の半導体が必要とされています。
エンジン制御やパワーステアリングといった基本性能だけでなく、カーナビ、運転支援装置まで幅広く使われています。半導体不足の完全回復は2023年頃の見通しということで、今後も甚大な影響が心配されます。
スマートフォンやパソコンといった情報通信システムだけでなく、自宅療養にも使われる酸素濃縮装置の一部生産停止という事態も起きています。命綱とも言われている装置にも供給の影響が出ており、競争が激しくなっています。
こちらは大手電子機器メーカー Appleにも波寄せが来ています。今秋発表された新製品のiPhone 13の生産目標を最大1000万台引き下げる見通しです。出荷にも遅れが出ると予想されています。
半導体不足がますます深刻化していく現在、私たちにもできることはあります。
携帯電話や家電の買取サービスがありますが、こうしたサービスを積極的に行いましょう。
中古家電にも貴重な半導体が搭載されています。1つでも無駄にしないため、環境のためにも買取サービスを利用することを検討してみてください。